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作戦会議と分担

「うぅ……」

 ピースが目を開けると、そこには銀髪の少年が不敵な笑みでこちらを見ている。

「お! やっと目が覚めたんだね!」

 ピースはどうにか動こうとしたが、両足両手を不思議な電気コードで縛られていて、身動きが取れない。

「ごめんねさっき、思った以上にダメージが大きくてさ、ピースちゃんの身体傷つけしまったんだよ……?」

 ピースは少年を睨んだ。

「私のことはどうでもいい! 二人を解放しろ!!」

「お? いいねー! そんだけ、元気ならまだまだ、実験可能だね!」

 ピースの言葉を全く無視して勝手に話を進める少年。

 ピースは反抗したいが、もはや、体力は残っていない。

「それじゃ、『フェアリ・アビリティ』吸収しちゃいます! 実験に移ろうか!」


 少年の声色はとても楽しそうだった。



「後六日でピースを救える方法を見つけなくてはならないのか……」

 エオは改めて、時間の足りなさを実感した。

 集まってくれたみんなを家に入れたものの、あまり広い家ではないので、パンパンだ。

「誰か、この中で魔法使いに詳しい人いないか?」

 しかし、そのお陰で全員に声が届く。

「グレンドゴランゴ島には魔法使いはいるが、シル・マッカザージルの名前を出したら、誰も口をきいてくれなかったんだ」

 クラウドはエオに会う前に色んな魔法使いにメッセージを送っていた。

 が、何も成果なかった。魔法使いにとってシルはそれほどまでに強大な力を持つ者なのだ。

「俺に提案があるんだが、いいか?」

 名乗りを上げたのは、グレイだった。

「俺が旅をしていたとき、魔愚に対抗する道具を開発している奴らがいたんだ、そいつらと、何故か気が合って、何日もそこで生活してたとき、その島の村長が魔法使いに対抗できるのは自然の力だって言ってたんだ」

「自然の力……?」

「まぁ、妖精たちも自然の力を利用して能力を使うから、シルの目的は自然の力の解明だと思うんだ、俺は昼の便に乗って、その島に向かおうと思う」

「グレイが行くなら私も付き合うわ」

 ホルセはグレイに着いていくつもりだ。

「分かった、頼むよ」

 グレイはホルセとの旅を内心、嬉しく思っている。

 エオとしても二人ならきっといい成果を出してくれると信じられる。

「じゃ、グレイ、ホルセ、よろしく頼むよ」

「任せとけ」

「行ってくるわ!」


 二人は何か相談しながら、エオの家を後にした。

「私はちょっと気になる情報があったから、クライドさんとレオルと一緒に、隣のメジザ島に行くわ」

 キャロルは二人を連れて、小走りで家を後にした。

「私はパパとシュナリー料亭のマフィンと魔法使いに聞く毒を調合するわ、どんだけ強力な魔法使いだろうと、身体能力は私たちと変わらないと思うから」

 エレスはハーブと二人でシュナリー料亭に向かった。


 各々で分担し、自分の専門知識をフル活用して、準備に取り掛かる。

 他のみんなも自分なりに魔法使いについて調べくれるようだった。

「私たちも気になることがあるの」

 メウはポケットから地図を出した。

「これは?」

「トリノコ島の地図なのだ」

 ビスは自信満々に答えた。

「自然がいっぱいで小さな島だけど、とてもいい島なの!」

 メウはキラキラ目を輝かしている。

「昔、トリノコ島の海底の奥深くに不思議な空間と泉があったの」

「そこに神様がいるらしいんだけど、お父さんに怒られて、それ以来近づいてなかったのだ」


 メウとビス曰く、その泉はとて幻想的で、神様がいるに違いないという。

 エオはそんな御伽噺を信じるようなタイプではないが、可能性はある。この世界では

有り得るのかもしれない。


「その神様はどんな願い事でも叶えてくれるの」

「本当か……?」

「本当かはわからないけど、確認する価値はあるの」

「なのだ」

「だから、一旦島に戻るのだ!!」

「え?でも、結婚しないと、帰れないんじゃ?」

「そんなこと気にして場合じゃないの」

「なのだ!!」


 二人の真剣な目にエオは少しだけ感動した。

 ほんの10歳の子供なのに、友達ののためにこんなにも、頑張ってくれている。

 エオの心は少しだけ、軽くなった。

「わかった! じゃ、一緒にいこう!!」


 こうして、ピースを救うための作戦会議は終わった。


 エオは早速準備をはじめ、メウとビスのいるミルキー地方に向かった。


「ピース、待っててくれ……!!」

  

 エオは決意を新たに、拳に握りしめた―。

これからのストーリーは場面があっちこっちにうろうろしそうですが、出来る限り、読みやすいように頑張ります!!

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