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ドリムとシル・マッカザージル

 ソラーノ島の隣島にキャロルのお店である雑貨屋ヒマワリの二号店がオープンすのだが、その店のポストに「愛雨エオ様」と達筆な字で書かれた手紙が届いた。

 送先は「マジック・シェア魔愚制作部」になっており、個人名は書かれていない。

「早く開けようよ、エオ」

 キャロルが急かす。【マジック・シェア】というのは、キャロルにとっても興味があるものだ。二号店の目玉商品である【ドリム】はマジック・シェア社が開発した者で寝ている人の夢を自由に操ることが出来るらしい。

 それについては間違いない性能を発揮しているのだが、一つだけ気になることがある。

 それはキャロルがドリムを使い、見せた夢の中で、日本の風景が事細かに描かれていることだ。この謎がもしかしたら、書かれているかもしれない。

「エオ? どうした? 早く開けないか?」

 キャロルに続きホルセにも急かされたので、若干の不安を残しつつ封を切った。


「これは……?」

 一枚の厚紙が二つ折されいる。開けてみると、立体映像が映しだされた。


「やぁ! エオくん! 初めまして、僕の名前はシル・マッカザージルといいます」

 気軽にシルと呼んでね、と付け加え、挨拶する少年。

 銀髪で額には赤い宝石のようなものが埋め込んである。如何にも魔法使いですよっと言わんばかりに黒いフード付きマントと大きな杖、それがシル・マッカザージルだ。


「突然なんだけ、手紙を送った理由がわかるかな?」

「え……?」

 そんなの分かるわけがない。

「分からないよね? ウンウン! それじゃこれを見て!」

「ッッッツ!!」

 エオは絶句した。横で見ていたキャロルもホルセもそれを見て、金縛りにあったかようにフリーズしている。


「この三人はだーれだ?」

「ジーゼル爺さん、エルゼ……」

 そして、エオにとって忘れられない人。

「ピースッ……!!」


 エオは余りの怒りで掌に爪が食い込むほど、両手を握りしめたいた。それもそのはず。三人は液体が入った、カプセルの中でボロボロになっていたのだ。


「まぁ、取り敢えず、話を聞いてよ、聞かないならこの三人殺しまーす☆」

 シルは杖を手のひらに立てバランスを取りながら平然と脅した。


「と言ってもこれは録画機能だからね、答え聞けないや! そんなことより、この妖精たちの記憶弄ったら凄いことがわかったよ! この世界に他の時空間の奴がいるなんて!」


 ニヤニヤしっぱなしのシル。

 エオの怒りは限界だ。

「それじゃ、ここからが本題! 愛雨エオくん、僕の研究を手伝ってくれないか??」


 その時のシルの目は魔法使いとは名ばかりの煉獄の悪魔のようだった――。

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