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嫉妬と告白

「なんでいるの?!」

 エオの目線の先には、金髪ビッチ美少女—キャロルがいた。

「そんなことはどうでもいいの! なんで、その女といちゃいちゃしてるの!」

 

 キャロルはお怒りだった。


「い、いちゃいちゃしてたわけではないよ、別に、ね?」

「はい……」


 少しだけ、困った表情のピース。この状況で困らない訳はない。気まずいのだろう。


「ふん、いいもんね、私のここで暮らすから!」

「いや、キャロルは立派な家があるでしょう?」

「なに?! もしかして、二人はそう言う関係なの! だから、私と暮らすのが嫌なの?」


「いや、そうじゃなくて……」

 


「そうですよ! 私はエオとその、恋人的な関係ですので! キャロルさんは何処かに行って下さい!」


 ピースはエオの腕に抱き着き、堂々と宣言した。


「え、ピース??」

「キャロルさんなんか、ほっといて早く、ね、寝ましょう?」


 ピースは無理やりエオを引きずって、窓を閉めた。外からまだ、キャロルの声が聞こえるが、数分すれば帰っていった。


「ねぇ、ピース?」


 下を向いて黙ったままだ。

「ピース、どうしたんだよ、急にあんなこと言ってさ……」


「嫌だったんです……」

「ん?」

「エオと二人で暮らしてるのに他の女の子に邪魔されたくなかったの…………!」

「それって・・」


「私はエオが好きです」


 ピースの告白。あまりの衝撃にエオは固まってしまった。


「ピース、一旦、落ち着いてよ。僕たちまだ、出会って一日しか経っていないし、お互いのことをまだ、全然知らない。それに、封印のことや牧場だってまだ、収入すらないし……」

「私のことを知ったら、エオはきっとがっかりする……」

「そんなことはないよ、今日だけでも、ピースのこと大好きになるぐらい、いっぱいの良いところ見つけたんだ。ちょっとやそっとじゃ嫌いにならないよ!」


 エオはつい、熱くなって、ピースの肩を掴んでしまった。

「ひゃん……」

 ピースは体が震えていた。

「あ、ごめん、怖ったかな?」

「い、いえ、そうじゃないんです、身体が火照って、なんだか、頭が……」

「お、おい、大丈夫か? ベッドまで歩ける? 肩貸すから」

 ピースは少し千鳥足しなりながらも、ベッドまでどうにか辿り着いた。


「ゆっくりお休み、ピース」


 エオはベッドをピースに貸したので、地べたで寝ることにした。


 

 エオは夜中、何かの声で目が覚めた。


「エ……オ……んっ……あん……ん…………!」


 それは間違いなくピースの声だ。色っぽく、艶のあるその声色に、エオは眠れなくなった。

 このまま、目を開けてしまうと、見てはいけないものが見えてしまう。

 直感がそう語っている。


 しかし、この状況。ヤバすぎる。

 エオだって男だ。理性に限界がある。このままだと襲ってしまう可能性もないわけではない。

「ピース……何してるの……?」


 秘儀、寝言作戦!


 こうすればきっと、ピースはびっくりするはず。


「エオ、もしかして、起きてるの?」

「……ん、は……い?」


 微妙に起きてるか起きていないかの、際どい返事をした。 


「エオのばか!」


バコンッ


 ピースは手元にあった釣り竿で思いっきりエオの頭を殴った。



 こうしてエオは物理的に深い眠りについたのだった―。





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