スパルシアとクライドとレオルpart3
扉の向こうには、あまりにも予想外の光景が広がっていた。
「……ここって? プール?」
レオルは見たまんまの感想を述べた。
そこは大型のプールが中心に広がった、大きな空間だった。
それだけではない。ぱっと見だけでもまるでジェットコースターのようなウォータースライダーや、湯気がモクモクと立っている温水プールであろうものまで、更には焼きそばやたこ焼き、かき氷と言った屋台まである。
高級レジャー施設さながらの豪華な仕上がりだ。
「何で、鉄の花園にこんなものが……?」
とは言ったもの、クライドは思い出していた。
ここは大型テーマパークであること、それはアナウンスで言っていた。
そして、3on3on3。つまり三人ずつに分かれて何かイベントが起こるということ。これについてはみんな把握しているかもしれない。
つまり、ここで何かが起こる。
戦闘か、はたまた試練か。
「……えーと? 貴方たちは?」
三人は声の主を探す。
すると、水面からひょっこり、顔を出している女の子がいた。
クライドの第一印象は綺麗、そして、第二印象は可愛いというものだった。
つまり、容姿端麗。美しくも可愛いらしい、そんな少女がプールから上がると、レオルの顔は真っ赤に染まった。
何も着ていない。
真っ裸だ。
「…………こんにちは? あれ? どうしたの?」
レオルは完全に思考停止し、クライドも目線を逸らす。スパルシアはどうしていいか分からず、おどおどしている。
「えーと? 自己紹介するね? 私はテン。シル・マッカザージルの複製体の一人だよ?」
シル・マッカザージル。その言葉に、三人は気を引き締める。
こんな姿でも、シル・メッキガーデンの傘下。つまり、敵なのだ。
「あ、いや、その、そんなに、身構えなくてもいいよ? 私は戦わないし? それに、戦っても弱いし、その、大丈夫だよ?」
戦う意思がない、私は弱い。その言葉を真に受けるのは難しい。シル・マッカザージルの複製体であれば、間違いなく、弱いわけがない。そう考えるのが普通だろう。
「…………わしから質問良いかの?」
「はい、何でしょう? 叔父様?」
「お、おじ? ゴホンっ! まぁええわ。その、ここはどんな場所なのじゃ?」
テンは周りを見渡す。
そして、この場所について説明を始めた。
「ここは『ガラクタの墓場』、失敗作が集まる楽園だよ?」
「ガラクタの墓場……?」
その言葉をきっかけに至るところから、何人もの、複製体が現れた。
「私のほかにも、シックス、セブン、エイト、ナイン、そして、セカンド。ここには六人の出来損ないたちがいるの」
クライドは正直理解できなかった。
ここにいる人たちは本当に何なのだろうか。
「セカンドさん! お客様だよ」
一人の青年が叫んだ。
すると、ウォータースライダーを滑る一人の女性がいる。
「やっほい!!」
バッシャン!
大きな水しぶきを立て、着水した彼女は、水面から飛び出し、クライドたちの目の前に着地した。
「私はセカンド、平和を愛し、自由を重んじるものだ。さぁ、お客様、存分に楽しんでくれたまえ!」
セカンドを見て三人はこう思った。
おっぱいがでかい、と。




