アルとグレイとホルセ~LAST~
いつからだろうか。
自分が人より魔力が多く、魔法に特化していると気付いたのは。
あの時もそうだ。森でベルゲの群れに教われていたグレイとリリカを助けたとき。上位魔法を意図も簡単に出すことが出来た。
ホルセは思うのだ。ピンチの時にこそ、私は本領発揮することが出来るのだと。
「私と勝負だ!」
ホルセが目覚めた時にはグレイもアルも、何故かイレブンも満身創痍だった。
本当に一瞬。その一瞬で誰が敵であるか把握できた。
「まぁ、他の二人よりは相手になりそうですね……」
フォースの魔力は完全に開放する。
ホルセの魔力それまでにフォースにとっても脅威なのだ。
「……来な」
その言葉を合図にホルセはフォースと間合いを取る。
「ボルト・ショット!」
拳に雷を宿し、渾身の一撃。
フォースはその拳を掌で受け止める。
「……素晴らしい攻撃だ、私の魔法も通じないとは」
フォースの魔法は、時間操作。魔法に対して数秒の狂いを生じさせ、技を避けたり、自分の攻撃を相手に必ず当てるように時間を巻き戻したり、早めたりする。
しかし、ホルセの攻撃を避けることは出来なかった。
それは時間を操作したところで、交わすことが出来ないほど素早く、洗練されていたのだ。
「次だ」
ホルセはその後も魔法を放つ。
確実にフォースの身体に傷が増えていく。
その攻防の中、グレイは参加する機会を伺ってはいた。
しかし、それが無理だった。
ここで中途半端な参戦はかなり、邪魔になる。
「……ここまで追い詰められたのは初めてですよ」
「しぶといね、ほんと」
ホルセがいくら強かろうと、魔力には限りがある。
それに時間をずらされると、致命傷を与えるほどのダメージは入らない。
このままで魔力が枯渇し、ホルセが負けるだろう。
「……ストーン・レボル」
その魔法は予想もしない方向から、飛んできた。
ただ一発のs、小さな小石を飛ばすだけの簡易な技。それは瀕死寸前なイレブンの最後の足搔き。
「…………これで…………、決めて…………ね?」
しかし、その一瞬のスキが、ホルセの魔法が完璧に当たるための間になる。
「ライトニング・ボルテックス!」
雷の上位魔法。
あの時もそうだった。
そして、今日も。
追い込まれるほどに、ホルセの魔力は濃くなり、魔法は強靭なものになっていく。
「くらえっ!!!」
ホルセの攻撃はフォースを捉えた。
壁は捲り上がり、床は真っ黒に焦げ、部屋全体をエネルギーが包み込む。
「…………うわぁぁぁぁぁああぁあぁ!!」
フォースは断末魔と共に、炭と化し、姿を消した。
「…………ホルセ」
決着がついた。
そして、四人は新たな舞台へとコマを進める。




