アルとグレイとホルセpart4
「…………それではグレイ、この作戦で行きましょう!」
「分かった、その作戦で行こう」
アルとグレイで作戦会議をしている間、ホルセは一人手持ち無沙汰になっていた。疑問としては作戦を立てるのに、何故、ホルセは参出来ないのか、ここが気になる。でも、一番気になるのは、アルとグレイは何故こんなに仲良くなっているのか。
確かに、ホルセはエオのことが好きだが、自分のことを好きな相手が他の女子と話しているのは何となく、むず痒い。
「……グレイ、その作戦は私には教えてくれないのか?」
「あぁ、すまないが、ホルセには言えない」
「……そうか」
言わないのには何か理由があるに決まっている。
だから、突っ込んでは理由を詰めない。が、気になることは気になる。それこそ、グレイがホルセを信用している様に、ホルセもグレイを信用しているのだ。
頭では分かっていても、心が追い付かない。
「骸骨どもとの戦闘は避けて通れない、ホルセ、そしてアル! 二人とも気を引き締めていくぞ」
グレイの掛け声に二人は頷く。それぞれ、違う気持ちを胸の内に潜めながら。
「やっと、戦う気になったんだね」
「やっとだよ、やっと」
「ここから始まるのは何とも楽しい、お化けの洞窟!」
「抜けた先には何が待ち受けるのか? 楽しみ楽しみ~!」
「それではご一緒に……」
「「イッツ・ショータイム!」」
その後は本当に激闘だった。
アルの精神支配の魔法でパニックになったホルセを戦闘民族のように戦いまくり、グレイも得意な氷魔法で援護し、次々と敵を薙ぎ払っていく。
敵も骸骨だけではなく、ヌルヌルのナメクジのような液状のモンスターや、包帯を巻いたミイラ、はたまた、壁のように大きな身体で攻撃はしてこないが、道をふさぐものまで、多種多様な化け物が登場したが、ホルセの魔法センスはやはり、ずば抜けていた。
そんな障害を諸共せず、遂に、出口らしき扉に到着する三人。
「大きな、扉ですね……?」
「あぁ、これも罠かも知れないな、ホルセはどう思う…………?」
グレイもアルも正直体力の限界だった。
戦闘そのものはホルセがほとんど片付けてくれたものの、それでも、簡単な道のりではない。それにアルは特に、ホルセをコントールし続け、魔力は底をつきそうだった。
「うーん、わからんが、壊してみるか!」
それに引き換え、ホルセは何とも余裕な表情。
「アルの精神支配中って、本人は体力減らないのかい?」
「いや、そんなことはないでしょうけど……」
「じゃ、あいつは何であんな元気なんだ?」
「きっと、お化けたちが目の前にいないからでしょうね……」
「なるほど……」
ホルセはホラー系の類は大の苦手だ。
そして、現在、その敵は全て葬っている。
気分が晴れやかで、テンションが高くなっているのだ。
そのせいでか、魔力を溜め、ホルセは扉に向かってぶっ放す。
「雷魔法――雷爪!」
扉は木端微塵に消し飛び、三人は中に入る。
「…………」
扉の向こうは闇だった。
光魔法で照らしても、奥行きは分からない」
「……ぐれい、こわいぞ…………」
さっきまでの元気は何処に行ったのか。
ホルセはおっしこを我慢している少女のように膝をがくがく震わせ、抱きついてくる。
トントン。
そんなホルセの肩を叩く人影。
「……!」
ホルセが後ろを見るとそこには、カボチャの化け物が不気味に照らされていた。
「ぎゃぁぁあああぁぁ!!」
ホルセは悲鳴と共に、その場で倒れた――。




