パンヌとマッカザージルとエオpart4
久し振りの投稿です!
また、仕事が落ち着てきたので書き始めます!
「ファイブもどっか行くの?」
「僕はシルの傍を離れないよ」
「約束だよ」
「あぁ」
「じゃ、始めようか? シル」
「あぁ、負けないよ」
「僕も、シルには負けない」
エオは二人の間に何があったか知らない。でも、それでも、この空気を感じ取れないほど、鈍感ではない。
圧倒的威圧感。二人には絶対因縁があるに違いない。
「それでは第三試合、僕VSシル・マッカザージルの試合! スタート!」
ファイブの開始の合図。と同時に動いたのはシルだった。
エオは今までシルのニセモノ、シルの遺伝子で作られた機械のような存在たちとは対戦してきたが、シル本人がどんな魔法を使うのかあまり、知らない。
もしかしたら、サイボーグみたいに身体を改造しているのか、そう考えてたエオは良い意味で裏切られた。
「極炎魔法――竜の吐息」
その魔法の熱量は半端じゃなかった。超高熱の熱風がファイブを襲う。
「そんなもの、僕が食らうと思ったか?」
そう言ったファイブは避けない。このままだと直撃で焼け死んでしまう。
「噓だろ……?」
ファイブはその熱風を吸い込んだ。まるで大きく深呼吸するように、強力な魔力を飲み込んだ。
「シルは何も変わらないな」
「ファイブもね」
こんな魔法何発を打ち合ったら、リングが壊れてしまうかもしれない。身の危険を感じたエオはパンヌと一緒に扉の入り口まで下がることを勧めることにした。
「流石です、シルはやっぱり、強い」
パンヌはシルに見惚れているようだが、今はそれどころじゃない。
「パンヌ下がってみよう、ここは危ないから」
エオは感動で硬直したパンヌを無理矢理引っ張って、どうにか魔法が届かない場所まで下がった。
しかし、ファイブの力は何だろうか。魔法を吸い込む魔法とかあるのだろうか。
「裂漸魔法――剣士の頂!」
「無駄無駄、僕には魔法は通じないよ!」
シルは魔法を何発も放っているが、全く効果はなさそうだ。それどころか、ファイブは魔力を増しているように感じる。エオは魔力を完全に感知したわけではないが、それでもわかる。これは、シルが負ける可能性が高い。
「もうそろそろかな?」
ファイブはシルと間合いを取り、両手を前に出した。
「開放魔法――岩石の扉」
ファイブの一言によって、今まで、シルから受けた魔力を爆発させた。ファイブの能力はただ単に、魔法を相殺するだけではなく、それを魔力に変換させ、蓄積する力だったのだ。
「シルは僕の能力知っていたはずだよ? それなのに、連発で魔法を使って、ほんと、変わらないよ」
「…………」
シルを見てみると外傷はないもののかなり疲れている。魔力が枯渇しているようで、額から汗がタラりと垂れる。
「食らえ! おしまいだ!」
開放魔法――岩石の扉から発射されたエネルギーは無駄なく一直線にシルを狙う。
「ファイブ、君は知っていたはずだよ、僕は、天才だってね!」
シルは動かない。それどころか、両手を広げ、受け止めるつもりだ。
「馬鹿かな? 死ね!!」
シルはファイブの魔法を直撃した――。




