表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イザナミノミコト  作者: 椛
1/1

交差する思い

偉人の子孫。

誰が何を思い何をする。

それは誰もわからない。

20☓☓年。世界にはマガツヒと呼ばれる過去から来る敵に呑み込まれかけていた。

マガツヒは、過去の人々が持っていた負の感情を擬人化したようなものだった。

それに対抗するのがイザナミと呼ばれる偉人の子孫達と、イザナミを支える普通の軍人だった。

マガツヒは、飛行タイプや呪縛タイプ等と様々な攻撃タイプに分かれていた。

イザナミは、特殊な能力を使い攻撃していた。


一度、人類が6分の一までに減ってしまった事件があった。

マガツヒ総戦実行

すなわち全マガツヒが一度に世界を攻めてきたものだった。

夜中に行われたこの戦いにより、逃げ遅れた人の死者が億を超え現れた。

この日から本格的にイザナミは部隊を立ち上げマガツヒに、世界の敵に、挑むこととなった。




「我らの最大の味方。新たなイザナミの誕生に拍手せよ!」


そうやって、イザナミを指揮する日本支部の元帥は言う。セセラギの誕生は忘れて。

そしてその言葉の後に拍手は続いた。

生き残った日本人のぎりぎりの拍手が、日本支部の大きな会場に響いた。

新たなイザナミは、全員合わせても20人にも満たなかった。

セセラギは200を超える数がいた。

しかし、それでもまだ少なかった。


「ふわぁぁ…。」


黒髪の新たなイザナミの少年があくびをする。

元帥に対しての挑発みたいなものだった。

その行動に対し、少年の自称親友の少年が話し掛ける。

まるで陰口を言う女子だった。


「おいダン、あくびしてるとあの大将に怒られるぞ。」



大将というのは元帥の秘書みたいなものだった。

大将や元帥などは、セセラギの方が圧倒的に多かった。

少年が話題の主とした大将も女のセセラギであった。因みに元帥もセセラギだった。


「マジで?刀史とうし。てか、喋ってる方が…」


と、ダンは言おうとすると大将の鋭い視線が元帥からダン側へと移った。

ワオ…と刀史は言ったがダンは何も言わなかった。

その間に元帥の言葉はどんどん進んで言っていた。



「あーあ。ようやく終わった。元帥の話なげーだよなぁ。」


ダンは不良の様に言った。

しかし、休息をとっているのもつかの間。

尉官である大尉の男性がダンに話しかけてきた。


「坂本ダン二等兵でよろしいでしょうか?」


上司である大尉だったが敬語だった。

相手はセセラギだからだろうか。

そして、ダンは訓練生からこの元帥の言葉を聞いただけで二等兵になっていた。


「えっ…?あぁ。そうだけど」


完全に、上下関係は反対になっていた。

ダンはそう言うと大尉はニコッと笑って要件よりも先に「ついてきて下さい」と言った。

ダンは素直についていった。

刀史はそれを呆然としながら横目で追っていた。

暫く大尉と二等兵は会場を出て歩いた。

会場外でも、イザナミ日本支部の建物内だった。

中にはビオトープや、宿舎。訓練施設などと豊富だった。


「こちらです。」


大尉がそう言って手で指したところは元帥の部屋だった。

「えっ?」とダンは言うと大尉はにっこりとするだけだった。

そして、その表情のまま元帥の部屋を開けた。


「やぁ。君が、坂本ダン君だね。」


会場で喋っているときは近くなくて気づかなかったが、若いと思っていた元帥は意外と老けていて、シワが目立っていた。

唖然としているダンに気付いた元帥はまず、大尉を部屋から退出させると話し始めた。


「君のことは訓練生の時代からよく知っているよ。勿論他のイザナミも知っているが、君のことはよく知っている。」


と、元帥は言った。

一瞬だけ…ほんの少しだけ…ダンはホモか…?と思った。


「なんで…ですか?因みに俺は元帥の名すら知りません。」


タメ口になりそうだったが直ぐに敬語になおした。

豪勢な部屋に一つ佇むイスに全体重をかけた元帥は少し考えた。


「まぁそれは仕方がないだろう。

えーと。なんで知ってるかだな?

君。もしかして知らないのか?君は訓練生の時代にやった模擬練習の際に素晴らしい能力を出したそうじゃないか。

そこから見ているんだ。」


と言った。

正直な所ダンはどうでもいいなと思った。


「では、何故呼んだのですか?あの人は要件を何も伝えずに連れてきましたよ。俺を。」


少しだけ元帥は驚いた。

「そっ、そうか。」と言うと少しの間があった。


「だから唖然としていたのか。それはすまなかった。

坂月には言っておくよ。

で、君を連れてきたのはまずこれから、皆と同じ部隊に君を入れる。

しかし、大いに活躍した場合君を精鋭部隊に入れよう。」


ぼそっと「精鋭部隊?」とダンは言ったが元帥には聞こえていた。


「イザナミの中でも優秀なものを入れる部隊だ。

イザナミやセセラギからはよく、ファンタズマ部隊とも呼ばれている。」


「そうなんですか。要件はそれだけですか?なら下がります。」


ダンは素っ気ない態度をとった。


「興味はないのかな?良い話だと思ったんだが。」


元帥がつまんなさそうに言う。


「俺の拒否権は無いんですね。最初からいつもいつも。」


と下を向き言う。

「イザナミだって…」と言うが途中で止めた。

元帥は、黙って見つめダンが下がるまで見守った。



「いたー!おい、ダン!」


刀史が猪のようにダンに向かって突撃した。

後ろからは、同じくダンの友達。

与謝野早苗よさのさなえ芥川糸音しのんが走ってきていた。


「なんだ?お前ら?」


とダンが聞くと早苗はグワッと鬼面に変えて「なんだ?じゃないよ!」と言い続けて「心配したんだってば」と言った。

なんだかんだで怒ってはおらず心配してくれているようだった。


「何やってたのー?ダン」


とゆったりとした口調の糸音が言った。

ダンはうーんと考えて髪を掻き立て黙った。

その態度にまた早苗は「だまっ…」と言おうとしたがセセラギのさっきダンを部屋に連れてった大尉に「うるさいですよ」と言われ黙った。

だから4人はビオトープにあるベンチに糸音とダンが座りその横で早苗と刀史立っていた。


「で、何やってたんだ?」


刀史が問うた。

ダンは次は黙らずスッと答えた。


「なんか、元帥に呼ばれて行ったんだ。これからの戦いで頑張ったら精鋭部隊に入れさせてもらえるらしい」


とまだ確定していないようなふわふわとした口調で言った。

しかし、さっきまで静かだった糸音は「えっ!?」と言った。


「元帥に呼ばれて…!?気をつけてね。元帥は怖いから」


と、続けて糸音は言った。

「なんでだ?」と刀史は言うと下を向き引きつった顔をした。


「元帥はね…セセラギのくせにイザナミをゴミとして扱うの。元帥にとって私達イザナミを駒として扱うの。

ちなみにあの人の娘は神殿使いの巫女をやってるんだけどね、親の言いなりなんだって。実の娘までも最低に扱うらしい。」


と言った。

ダンは神殿使いの巫女って?と聞いた。


「神殿使いの巫女って言うのはね、日本に20人未満しかいない…すなわち死体回収屋みたいなものだよ。

私達が倒したマガツヒを天に還してあげる役割をもつの。」


「そうなのか。でも、俺は喋った感じそんな人にはみえなかったけどな」


とダンは言った。

早苗は「出来のいい元帥にとって都合のいい駒だからじゃない」と少し残酷なことを言う。

柔らかな外の風が4人の頬に当たった。

風はこんな残酷で無残な変わり果てた世界でも変わらなかった。

お楽しみいただけたでしょうか。

これから沢山連載していくので楽しみにしておいて下さい。

次回は、ダンの初戦闘を織り交ぜていきたいです。

まるで耳の横にダンの〇〇が通るかのように…

言い過ぎてしまうとネタバレになってしまうのでここで…では次回もお楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ