第八話 買い物へ
現在、俺とティオ(龍)は布団で寝ているのだが。
‘締羅様’
「ん?」
‘狭くないですか?’
「少し狭いが大丈夫だ。気にしなくていいぞ」
‘あ、はい。ありがとうございます’
俺の寝ているベッドは元々二人用だったから一人のときは思いっきり手足を伸ばして寝れる大きさだ。
ピカッ!ゴロゴロ・・・
「ん?、降り出しそうだな。ここの所雨が続いてるな」
‘こ、怖いです!’
「雷、怖いのか?」
‘はい、これだけは苦手で・・・でも、締羅様がいるから平気です’
ピカッ!!ゴロゴロゴロ!!
‘ひやあ!’
ティオは締羅にしがみついた。
「大丈夫だ、怖くない」
‘ううう’
「おやすみ、ティオ」
次の日の朝
今日は久々の晴天となっていた。
「う・・・ん・・・」
締羅は目を開けると、そこには締羅に抱きついて寝ているティオ(人)がいた。
「う、うおあ!」
全く、心臓に悪いじゃないか。はあ、学校の奴らどう思うだろうな。俺がこんな可愛い子と一緒に風呂に入ったり寝たりしていることを知ったら・・・い、いや、何を考えているんだ俺は!だが、このことを知られると間違いなくとんでもないことになるだろう・・・
「今日は晴天だな。なんか久しぶりだな」
今日は土曜で何もすることがなかった。
「う・・・ん・・・締羅・・・様・・」
ティオはどうやら俺の夢を見ているようだ。
ティオは本当に可愛いな。思わず見とれてしまう。こんな子が俺をご主人様にしているのを学校の奴らが知ったら、殺されるだろうな。勘違いしないでほしいが、俺は襲うなんてことは一切するつもりは無い・・・・
「うにゅ・・・あ、おはようございます」
「あ、ああおはよう」
だあ〜!なに見とれているんだ俺は!
「?、どうかしました?」
「ああ、い、いやなんでも」
「そうですか」
「それより何故巫女の服装なんだ?」
「これは私が最初に着ていた服ですから」
「そうか」
そして締羅とティオは朝食を終えると、ソファーでくつろいだ。
「暇だな・・・買い物でも行こうか?今日は祝日で学校は休みだからな」
「あのっ私も」
「そうだな、いつまでも家に閉じ込めてても可哀相だからな」
「え、いいんですか!?」
「ああ、でもその尻尾はなんとかならないか?あと服装も」
「え、あの、私このほかに着るものは持ってないんです」
「な、なにぃ!」
「このまま出歩かせるのも無理だし・・・あ、そういえば」
締羅は物置部屋へ行き、一個のダンボールを取り出した
「これは俺が中学生のときに着ていた服だ。これから着れる物を探そう」
それから数分後・・・
「ちょっと無理があったか?」
ティオは締羅の服着たのだが・・・
「私はこれでもかまいません」
「そ、そうか・・・なら行くか」
「はい」
そして締羅達はデパートにやって来たのだが・・・
女の子の服ってどう選べばいいんだ・・・ティオにはどんな服が似合うんだ?
「なあ、ティオ」
「なんですか?」
「服、自分でいいの選べるか?」
「あ、はい、だいじょうぶです」
「俺、女の子の服ってどう選べばいいか分からないからさ。好きなの選んでいいから任せるぞ。俺はそこにいるから」
「はい、分かりました」
それから数分後・・・
「おまたせしました」
「ああ、行こうか」
さて、ティオの服はそろった。もう帰るとしよう。長居は無用だ。
「さあ、もう帰るぞ」
「え、もうですか」
「ああ」
ここで学校の奴らなんかに見つかってみろ、ややこしくなるに違いない。
「わかりました」
そして家に帰り着いた二人は昼食をとった
「締羅様」
ソファーでくつろいでいた締羅にティオは話かけた
「ん?」
「ちょっとお話が・・・」
「話?」
「はい、大切な話です」