表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/22

第四話 日常崩壊4

ピンポーン・・・



「締羅ー、遊ぼうぜー?」


なんと来ていたのは達弘だった。


「・・・・・・」


まずい・・・今達弘を家に入れたらとんでないことになる・・・


「おい、締羅ー。いるのかー?」


「いいか?ここでおとなしくしてるんだぞ」


俺は龍にリビングで待っているようにと言った。龍は小さく頷いた。


「いま出る」


締羅は玄関のドアを開けた。


「よっ締羅。遊ばないか?」


「いや、今日は家でゆっくりしたいから遊ばない」


当然俺は断った。簡単な言い訳を言って。


「じゃあお前の家で遊ぼうぜ?それだったらお前が家から出ることなく遊べるじゃないか」


「いや、今日はどうしても1人でいたいんだ。だから、すまん」


「わかった。じゃあ明日はいいだろ?」


「どうかな?」


「あ?なんだよそれ」


「そのときの気分で考える。だから分からないな」


「わかった遊べることを祈ってるぜ」


そう言って達弘は帰って行った。


俺は祈っても無いがな・・・


締羅は明日は達弘が来ないことを祈り、家に戻った。


「すまん、ありがとな」


龍は締羅の言われたとおりにおとなしく待っていた。


「散歩にでも連れて行ってやれたいんだがな。無理があるよな。」


しかしこのままでは龍がかわいそうだ。ずっと家のなかに入れておくわけにもいかないし、龍も嫌になるに違いない。


「はあ、人間の姿にでも変わってくれれば、こんなこと考えずにすむのにな」


そんなことをぼやいていると、龍が締羅の肩を叩いた。


「ん?どうした」


締羅は龍の方を向いた。龍はとても締羅に甘えたいようで、今にも飛びついて来そうだった。


「ちょ、ちょっとまってくれ・・・」


龍はもう我慢できなとばかり思いきり締羅に飛びついた。


「ぐわあ!は、離れろって!」


そんな締羅の言葉を龍は無視して、今度は嬉そうに締羅の顔を舐めはじめる。


「や、やめろって!くすぐったいからやめてくれ!それに重い・・・」


締羅はなんとか龍を押しのけると、ぐったりとソファーに座った。そして龍のよだれまみれになった顔を拭いた。


はぁ、全く何でそんなに俺になついてるんだ?


俺は溜め息を付いた・・・


「このままだと、俺がもたないな・・・」


締羅は部屋に戻って宿題のつづきをすることにした。当然、龍も付いてきたが。


「よし、これで全部終わりだな。龍の視線が気になったが」


締羅は龍の視線を受けながらも、宿題を終わらせた。


「もう昼になるのか。俺は何も食べなくていいが、龍に何かあげないとな」龍に食事をやるとあったいう間に食べ終わり、ソファー昼寝をはじめた。


俺も久しぶりに昼寝するか・・・


締羅は龍の隣に座った。すると龍が締羅の膝に頭を預けてきた。締羅はその頭をしばらく撫でてやった後、眠りに落ちた。締羅が目を覚ますと、時計はもう5時を差していた。


「ん・・・もうこんな時間なのか」


しかしかなり眠っていたようだな・・・久しぶりだったからな。こうやって昼寝をしたのは。3月にしては、今日は暖かかったな。



買い物に行かないと・・・


「いいか?家でちゃんと留守番してるんだぞ?」


龍は置いて行かないでと言わんばかりに激しく首を横に振った。


「じゃあこうしよう。帰った後、たくさん遊んでやるからな。それでどうだ?」


あっさりと龍は嬉しそうに頷いた。


「すぐに帰って来るからな」


そして家を出た締羅は急いで店まで行き、さっさと必要な物を買ってすぐに家に向かった。


はあ・・・何故かあの龍からは目を離せないんだよな。ちゃんと俺の言うとおりにはしてくれてるんだが・・・何か不安で仕方がないんだよな。


そんなことを考えながら締羅は家につくと、ふと立ち止まった。


何か嫌な予感がする・・・まぁ気のせいだろう。


そう判断した俺が甘かった。ドアを開けると、龍が飛びかかってきた。当然俺はそのまま張り倒された。早く遊んでほしいみたいだ。


「ま、まて。荷物を置いてからな。」


それから俺は龍に夕食をやって遊んでやった。そのときの龍はとても幸せそうに見えた。


「さて、そろそろ風呂入るか・・・」


時計は9時を差していた。


締羅は風呂場に向かっているときにふとあることに気づいた。龍が後ろからついてきているのだ。「もしかして、一緒に入りたいのか?」


締羅の言葉に龍は何度も頷いた。よほど一緒に入りたいようだ。


「しかたないな、一緒に入ってやる」


しかたなく締羅は龍も一緒に入れることにした。





・・・龍と風呂だなんて、妙な気分だ。


締羅は今、龍とともに入浴中なのだが、

妙な違和感を感じていた。


まあこういうのも悪くはないか・・・




風呂から上がった締羅は、すぐに寝ることにした。が、また龍がついて来ているのだ。


「ま、まさか俺と寝るつもりか?」


龍は当然とばかりに頷いた。


どこまでこいつは俺と一緒に居たいんだ?


締羅はもう断っても無駄だと思い、龍と寝ることにした。何故か締羅は龍が居るというのに、あっさり眠りにつくことができた。



そして、締羅がこの龍が人間に姿を変えたりさえできればという願いが、後にかなうこととなる・・・


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ