表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/86

滝田聡司の告白 6

 ええキモいですねすみません。


 ……しゃあねえだろうがよ。


 今から考えれば、あんときのオレはだいぶ溜まってたんだろうしな。

 あの頃はなにを言っても「それは違う」って言われてたから、どんどんなにも言えなくなって、知らないうちにものすごく不満が募ってたんだと思う。

 それがあのとき一気に解放されちまったんだ。押さえられてた大量の水が噴き出すみたいに、それまでのストレスの反動で勢いよくトンじまった。

 言い方を変えれば、不満があったからああなったとも言えるし、それが今のオレを作ったともいえる。


 ……今から考えれば、な。あくまで。


 当時はそりゃ、キツかったよ。もう一回あの状況でやれって言われたら、真っ平ゴメンだね。


 ……今だって似たようなもんだろうって?


 まあな。


 思ったこと言えばキモい言われるし、こき使われてるのは変わりねえけど。


 それでもあんときよりは、だいぶマシだと思ってるぜ。


 ……うん。

 そんなわけでオレはあの日、「これだ!」って思ったわけだ。

 とにかく文句を言わせない。有無を言わさずオレについてこい。そんくらいやりゃあ、パワーに押されてついてくんだろ、開き直ってやっちまえオレ! って思った。


「シング・シング・シング」だって、そうやればいいと思った。ジャズは自由なんだろ? 感性任せに好きにやればいいんだと思った。

 なんにも邪魔されない。縛られない。ジャズって、自由にやれってこういうことだろ、って思った。


 ハイ不正解。


 馬鹿な昔のオレ。


 そんなわけあるかよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ