プロローグ~滝田聡司の告白 1
オレが、吹奏楽部を辞めそうになったのはなんでかって?
えーっと、うん。それ、話さなきゃダメか、やっぱ。
ちょっと恥ずかしい話だから、できれば黙ってたかったんだけどよ……。
まあ、ちらつかせといてハイさよならってわけにはいかねえか、確かに。
……よし、わかった。腹くくって話すか。
オレたちはもう、あいつの物語に直接は関われねえけど――外伝として、せめて華を添えるくらいのことはできるだろう。
……なに、キモい言い方するな?
今からそれじゃ、最後までもたねえぞ?
あのときの騒動の中心にいたのは、なんだかんだでオレだったんだ。
だから今回は、オレが語り部を務める。多少キモいかもしれないが、それは勘弁してくれ。
……嫌だって言ってもしょうがねえだろ。
……ゴホン。
えーと、そうだな、まずは順を追って話すか。
あれはオレたちが二年の、学校祭のときのことだ。
美原慶が、豊浦奏恵が、永田陸が、春日美里が。
そしてオレ、滝田聡司が――ほんとにヘボかったときのことだ。
先に言っとくけど、このときのオレら、すっげーかっこ悪いからな?
ま、今だって、それは大して変わらねーけどよ。