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stage2 九発目 [動き出した闇]

どうも、作者のテストのため更新が遅れましてすいませんでした。


では、長く引っ張るのもあれなので、本編へどうぞ!!!

「全く。それで一人ここに乗り込んだの?」


「ああ、それで、ある部屋でとあるものを見つけた後からあのロボットに追い掛け回されてな」


「とあるもの?」


紅葉は首をかしげる。


「そう、俺が見つけたのはこれだ」


胸ポッケトから蒲原は一枚の白黒写真を取り出す。


「こ、これって……」


写真に写っている鋼の巨体。


「戦艦大和……」


雛霧は信じられないといった感じに呟く。


写真の中には、諸所違うところはあるが、間違いなく世界最強の戦艦大和だった。


1945年、沖縄特攻にてその巨体を沈めた戦艦大和。


全長、263メートルの巨艦の爆沈は日本にどれだけの衝撃を与えただろうか計り知れない。



「それでもって、この写真の船はどうやら。地下にあるみたいなんだ」


「蒲原。もしかしてそれって」


「ああ。この下にもう一つの戦艦大和があるってことだ。ここが地下二階だとすると、大和のドックがあるのはおそらく地下五階のドック」


「まさか……。龍司に連絡したほうがいいんじゃない?」


まさかこ地下にそれ程の大物があるとは知らなかった。


これでは、私たち二人でどうにかなるような問題ではない。


「そう思って、龍司に連絡を入れた。だが、妨害電波か何か分からんが、この通信機は役に立たん。一応、ここの地図は送っておいたが届くどうか。だから、このまま進むべきか、或いはいったん戻って報告するべきか。紅葉はどうする?」


「そんなの戻る――」


話の途中で上から耳を切るような大爆音が話を切った。


「なっ!」


「おいおい! なんだ?」


紅葉と蒲原は拳銃を抜き去り戦闘体制にうつる。


丁度その時雛霧から、銃撃戦のような音とともに通信が入る


『ボス! 西部強襲部隊の奴らです! 早くお逃げください! 相手はかなりの数で! ガガガガッ』


「どうしたの? 状況を説明しなさい!!」


『雛霧か? 丁度よかったぜ。これでお前を、あそこ(・・・)に放り込めるな』


「アンタは何者?」


『忘れちまったのか? 俺だよ俺。籐豪とうごう様の名前まで忘れちまったとは言わせねぇぞ?』


「籐豪……籐豪 大二郎だいじろう!」


『ふっやっと思い出したか。ま、首でも洗って待ってな。すぐに俺が捕まえてやるからよ』


ザーーーーーーーー


無駄な砂嵐のみが通路に響き渡る。


「あの手荒いってことで有名な西部強襲部隊まで、出てきやがったのかよ!」


蒲原は通路の先を気にしながら、前に進んでいく。


「こうなったら、戻ることは出来なくなったわね」


「でも、何でこの場所が?」


「もしかしたら、内通者がいたのかもな。アンタはここのボスだ。もし真っ先に疑うとしたら俺たちだろうな。疑ってくれってもかまわないが、事件が終わった後にしてくれないか?」


「……いいえ。貴方たちは奈菜の部下だから私は信用するわ。それに、絶対あいつらには蹴りをつけないと私の気がすまないわ!!」


「じゃ! 意見もまとまったところで、先に進みましょ!」


紅葉の号令とともに三人は通路の奥に受かって走り出した。






東日本 帝都新京 帝国病院


「あれ? 姉さんは?」


「ん? ああ、課長は星野さんに呼ばれて署に戻ったぞ」


桔梗はお見舞いのリンゴの皮むきをしている。


俺の体はだいぶ良くなったと言うのにコイツはずっと病院に来ている。


「もう大丈夫だって」


「龍司!」


「は、ハイ!!」


その剣幕に思わず全力で返事をしてしまった。


「いいかよく聞け」


「お、おう」


「退院するまでお前はけが人だ」


「あ、ああ……」


桔梗のスカートの間から不気味にCZ75が輝く。


よく分からんが、ここは従っていたほうがよさそうだ。



ブブッ! ブブッ!


「ん? 電話か?」


ベットの脇に置いていた携帯が電話を知らせるため振動していた。


「もしもし?」


『龍司か? ワイやワイ! 豊崎や』


「ああ、科研の豊崎か。で、どうした?」


つい最近あったはずなのにえらく懐かしく感じるのは俺の気のせいか?


『龍司! えらいことになったで! さっき、西日本の蒲原たちから無線が入ったんだが』


「何か言ってたか?」


『それが、妨害電波で無線がキャッチできなかったんだ。だが、西日本の各地カメラにちょいとハッキングしたらえらいことになっとるで!』


「思いっきり犯罪犯してんじゃねぇよ。まぁいい。それで何があった?」


『西部強襲部隊が広島のある地点に突入していったんや!』


「突入!?」


まずい、早くもあいつらが動き出したか!


「姉さんは? 課長はどこにいるか分かるか?」


『それが、さっきから連絡が取れんのや。龍司、どうするん?』


「……よし! 豊崎! 高速戦闘ヘリを手配してくれ! 三十分以内にだぞ! 場所は帝国病院屋上。いいな!」


『りょ、了解や!』


携帯の電源を切り、ベットから立ち上がる。


「龍司!」


「けがもう大丈夫だ。そんなことより仲間の命だ! 行くぞ桔梗!」


ロッカーの中のSAAFの制服に着替え、ミネベアをホルスターにしまう。


けがが完全に完治したわけではないが、あいにく悠長なことを言っている暇はない。


それに――


「俺が犯したミスは俺が取り戻す!!」





~続く~

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