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stage2 四発目[不透明な予算]

さて、今回の言葉は『イージス艦』です!


なんだか、いきなり話デカ!なんて思ったかもしれませんがまぁ聞いてあげて下さい。



イージス艦とは、イージスシステムを搭載した艦艇の総称。通常、高度なシステム艦として構築されています。


イージスシステムとはなに?と思う人も多いと思います。(実は作者すら調べるまでは知らなかった。)



イージスシステムとは、イージスシステムは、レーダー、情報処理システム、ミサイル・によって構成されています。



その中でもレーダーはイージスシステムの中核であり、最大探知距離450キロ以上、最大探知目標は200以上であると言われています。


つまり、最新鋭のレーダーで身を固め高性能なミサイルを装備した水上の要塞です。


ちなみに、日本の自衛隊はイージス艦を日本では 4隻存在し、日本のイージス艦はそれぞれ

「こんごう」

「きりしま」

「みょうこう」

「ちょうかい」

という名前が付けられています。

1隻あたりの建造価格は約1400億円らしいです。


さて、話が長くなってしまいましたね……。


それでは、本編どうぞ!



ホテルの窓から眺める広島の景色は今日も美しい。


ネオンの光や、人々の生きている灯火で明るい街は幻想的だ。


「こんな街に悪が潜んでいるようには見えないよな」


蒲原は、飲んでいた缶コーヒーを机におくとソファーにどっしりと腰掛けた。


「そんなものよ。コインに裏と表があるように、何事にも裏の一面があるものよ」


UZIの整備をしていた紅葉はふと手を止めて蒲原を見た。


「理想を語りたかっただけさ」


「理想か……。そういうの、嫌いじゃないわよ」


マガジンをセットした紅葉は、ベッドの近くにUZIを置き、ニッコリと微笑んだ。


いい笑顔するようになったな。

初めてあったときは、こんな笑顔は出来なかった。


急に気恥ずかしくなった俺は、缶コーヒーを再び手に取り一気に飲み干した。


さめて生ぬるくなってしまったコーヒーの味はイマイチだった……。




翌朝、俺たちは朝早くから広島の町に繰り出していた。


「警察官が結構うろちょろしてるな……」


「そうね。今日は取締強化日なのかしらね」


「どうだろうな。もしかしたら、能力者狩りだったりしてな」


穏やかな顔でのんびりと言ってのける蒲原だったが、内心はいやな予感が張りつめていた。


「まっ、私達には関係ないわ」


「だな……」



そんな話をしながら、西の警察官の間をすり抜けていく。


どうやら、相手は自分たちのことには気づいてないようだ。


17とはいえ、端から見れば子どもだ。気にもとめてないのだろう。


『そのおかげで、コッチに乗り込めたんだけどな』


蒲原は心の中でそう吐き捨てると、裏路地へ二人は入っていった。



「えっと、道はコッチであってるの?」


「ああ、火神の情報が確かならこの道であってるはずだ……」


二人が歩いているのは、怪しい風俗店などが立ち並ぶ裏の繁華街だった。


「もし、ワザとだったら蜂の巣にするわよ」


「ワザとじゃあねぇって!」



と言うか、リアルすぎてこぇ。


なにせ、UZIが2丁だからな。

秒間十発もの鉛玉が襲ってくるのだぞ。


1丁につき銃弾は32発、2丁になれば64発。


文字通り蜂の巣だ。


しかし火神のやろう。

絶対知っててこの道を教えやがったな。


おかげで、後ろがおっかねぇぞ!



ビクビクしながら進む蒲原の後ろを歩く紅葉は意外にも怒っていなかった。


『まったく、下心丸出しなんだから。でも、私を女の子として見てくれて……。ナイナイ! 蒲原に限ってそれはない!!』


ブンブンと顔を横に振って自らの考えを否定する。



自分はいったいなにを考えているのだろうとバカバカしくなった紅葉は、周りの怪しい店を横目に見ていく。


怪しいのは、ただの繁華街に見えないというところだ。


何か、もっと裏の何かがあるような……。


そんなことを思いつつ、一行は繁華街を歩いていた。






その頃、帝都新京では新しい出来事が起きていた。


「いつからお前がここにきてるんだ」


眉を少し震わせながら、低い声で龍司は言った。


病室のベッドの脇には、桔梗でもなく姉の奈菜でもない人影があった。


「なに言ってんのよ〜! 龍が怪我したからここに来てあげたのに、冷たいなぁ〜」


アーモンドのようなアイスブルーの瞳、特徴のある青髪を後ろでくくってポニーテールにしている少女は、甘ったるい声でそう言った。


ポニーテールと表現するよりかは、髪の色的に噴水である。


「俺は別に来てくれとは頼んでなかったんだがな……」


ため息をつく龍司を無視して、らんらんと輝くアイスブルーの瞳の少女話を続けた。


「まあまあ。そう言わないでよ〜幼なじみじゃん♪ それにとっておきの情報掴んだよねぇ〜」


やたら、語尾を伸ばすという特徴的な話し方をする少女の名前は東雲文芳しののめ ふみか


大宮寺先輩と同じ特集保安課に勤めている俺の幼なじみだ。


だが、なぜ今更になって……。


「で。とっておきの情報って何だ?」


「フッフッフッ〜。聞いて驚け! この前とあるサイトの和英辞典で寝耳に水って調べたら〜」


「調べたら?」


「nemimiwaterネミミウォーターって変換されたんだよ〜!」


「……。おまえに聞いた俺がバカだった」


「って! 冗談だよ〜! 実はさ、日本が分裂する一年前までの防衛省の話なんだけど、30年間、決算額から毎年怪しいお金が流れてたのを発見したんだ〜」

「ホントか!」


正直、驚いた。

防衛省が一枚絡んでくるとなったら、話がでかいな。


「うん、その総額が約3000億円。」


「3000億!」


「声が大きいよ〜」


「わ、悪い。」


おいおい、3000億って言ったら自衛隊所有のイージス艦を2つ造ってもお釣りが帰ってくるぞ。


一体、それほど強大なお金がどこに消えたっていうんだよ……。


いくら、六年ほど前とはいえ単純計算でも毎年100億円だぞ。


「まっ、龍なら話しておこうかなぁって思ってね〜」


文芳は、ニコニコしながら近くに置いてあった饅頭を口にした。


あっ!

それ、ねぇさんが持ってきた差し入れの饅頭だぞ。


なかなか手に入らない、高級品なのに!


ふつうに食べやがって……。


「さて、龍も結構元気そうだし、私は仕事に戻ろうかなぁ〜」


「勤務中だったのかよ!」


クルリと方向転換した文芳は、部屋から出ていこうとして立ち止まった。


「あっそうそう。最近、あの離れ島基地も怪しいよ〜。それじゃ!」


言うだけ言って、文芳は部屋を去っていった。


騒がしい奴だったな。


しかし、なんだか話が大きくなりそうだな。


一抹の不安を感じながら、窓から見える青空に目をやった。


みんな、頼んだぞ……。



〜続く〜



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