悲しきは愛しき主君。
◇
「──どうしてまだ捕まらないッ!!」
苛立ちと共にダンッ、と大きな音を立てて拳を打ち付けられた執務机が、悲鳴を上げる。
腹を立てて歯噛みするのは、オリア帝国第五代皇帝レオポルド・ムル・オリア・ヴァレンタインその人。
帝国における最高権力者である彼の怒りは一般市民が触れれば泡と消えてしまうかに思えるほど苛烈であり、同時に浅ましき感情の発露は皇帝としての権威に傷を付ける行為でもあった。
執務室で皇帝陛下と同じ空間に居ることを許されたのは、秘書官と近衛騎士隊隊長モーリス・ローガンのみであり、レオポルドが新しく皇帝に就いてから早くも三か月余りが過ぎた今では、頻繁に起こるその癇癪にも慣れたものであった。
「それどころか未だに奴らの尻尾も掴めないなど、言語道断! 追手の連中は何をしている! ……こんなことならば、俺が直接出向くべきだった! 機竜さえあれば、奴らの逃亡先すら焼き払ってくれたと言うのに……!」
「陛下。お言葉ですが、追手は現在も追跡中です。二日おきの定期連絡は途絶えていません。仮にも元近衛が敵であります。彼らは少ない人数で精一杯──」
「……良くやってくれているから、なんだ? 成果が上がらない事には目を瞑れと?」
「いえ、そう言うわけでは無く……」
「モーリス。貴様、いつから俺に口答えが出来る身分だと勘違いしている? 大体、追手の連中は貴様の管理下だろう。庇い立てるのも美徳だろうが、示すものが先だろう?」
「……申し訳、ございませんでした」
「もういい、お前たちに期待した俺が馬鹿だっただけだ。今後の対応策を今日中にまとめろ。満足できるもので無ければ機竜を動かす。分かったのならさっさと出ていけ」
レオポルドは手にしていた報告書の束をモーリスに投げつけ、部屋から出て行けと促す。散らばった書類の紙一枚一枚を拾い上げるモーリスを横に、黙ってその一部始終を見届けていた秘書官が立ち上がる。
「陛下。もし仮にモーリス様の案が気に食わなかったとしても、陛下がご出陣なさることは厳しいかと。国政に関する嘆願書に目を通してもらわなければ」
「またか……。どうせ国防に関する内容だろう。目を通す必要などない。お前の方で処理をしておけ」
「いいえ、それは出来ません。陛下が目を通した、という事実が必要なのでございます。それから、領地持ちの貴族からは税を上げたことに対する不満が市民から募っているようで、早急な改善要求が目立ちます」
「改善だと? 俺の草案を可決したのは帝国貴族共だろうが! それを早々にひっくり返すなど、自分が間違っていたと言っているようなものではないか! そのような真似が出来るわけ無かろう! 税に関してはこのまま通す。誰にもこの俺を愚帝などとは呼ばせはせん……。隣国の動きはどうなっている! それから、ジャガーノートの足取りは掴めたのか?! 奴さえいれば、あんな連中など逃がさずに済んだと言うのに……! 騎士団すら勝手に持ち出すなど、俺を舐めやがって……! 爵位の没収すら生温い……! 責務放棄をした罰……、必ずや受けさせるぞ……! 俺を虚仮にした奴らは全員、許さん。書類を寄越せ! さっさと終わらせて機竜の調整に入るぞ!」
「ですから機竜はもう……いえ、かしこまりました。おや、モーリス様。まだいらっしゃったのですか」
「さっさと出て行け、能無しが。所詮はフロレンシアに勝てなかった分際ということか」
「っ……失礼、致します」
報告書を拾い集めたモーリスは、レオポルドと秘書官の嫌味な視線を背に、執務室を後にしていく。
……否、レオポルドに至っては嫌味ですらない、生まれ持った性質と言うべき傲慢さから、自分以外の全てを見下しているため、レオポルドの態度は通常であった。
それが彼を彼たらしめているとは言え、それが評価されていたのはロベリア前皇帝が手綱を握っていたからで、制御の利かない暴れ馬と化した今の彼を評価する者の声を探すのは、聞かぬ風の噂を探し求めるくらい困難を極めるものであった。
彼を支え、共に国を良くしていくべき支持する帝国貴族たちでさえ、甘い蜜を吸えればいいという考えだけの帝国に巣食う害虫であるため、誰もレオポルドに手を差し伸べない。傲慢で、横柄で、意固地で、それでいて無能であればあるだけ彼らにとっては極上の寄生先なのだろう。持ち上げてさえいれば尚のこと自分の行い振り返る機会など与えられないのだから、彼が自分の行いを顧みる機会は一向に与えられずにいた。
「チッ、愚帝が……!」
執務室から離れた場所で、モーリスは柱に拳を叩き付ける。その怒りの矛先はレオポルドであるが、皇帝陛下に命を捧げた近衛騎士である以上、そのような真似は決して許されない。だが、近衛騎士が皇帝のイエスマンにしてただの手駒であるかと言われると、それも違う。皇帝だってただの人である。どれだけ優秀で天上人と思われたとしても、決して人の枠組みから外れることはない。間違えることだって当然ある。それを窘めるのが近衛騎士や秘書官、帝国貴族の重鎮たちの役目である。だがそれも、皇帝が効く耳を持てばの話であった。
紫晶災害から三か月が経過した今。それ即ち、レオポルドが新たなる皇帝に就いてから同じだけの時が流れたということでもあるのだが、彼が行った政治に関して褒められるべき点は未だに一つもない。
予算の半分を事件解決のためという名目で研究塔に注ぎ込んだものの、未だにまともな成果は上がっていない。むしろ、石化した人間を新たなエネルギー財源として見るなど、同じ人と言う枠組みにいることすら憚られるような研究成果を上げてきた時にはさしものモーリスでさえも開いた口が塞がらなかった。ましてや、レオポルドがそのような人道を外れた研究に興味を示したことすら、嘆くに値するものだった。研究塔は口だけは達者である。レオポルドはそれにまんまと釣られていくのを横で見ていて、モーリスは疎か秘書官でさえも止めに入らなかったわけでは無い。だがそれを、レオポルド当人が耳を傾けてしまったのだ。研究塔曰く、人口減少に伴う魔力吸収率の大幅減少によって、帝都のみならず帝国領内全土に渡って魔力供給量が激減するとのこと。それ即ち、帝国の基盤であるアーティファクト技術の転換によって生まれた魔法具の稼働が停止することを意味しており、そうして行き着く先は国力の低下。即ち、この国を統べる皇帝の威信の欠落に繋がると唆され、レオポルドは早急に紫水晶によるエネルギー変換の研究を進めるよう言い含めてしまったのだ。元よりレオポルドは石化した人間を『死者』として扱うべきだと考えており、その処理法を模索していた。そんなところに渡りに船とばかりにその話が転がり込んできたのだ。レオポルドはまんまと釣られてしまったと言えるが、そんなことを公の場で言える人物はどこにもいなかった。その結果、事件解決及び呪い人、石化した人らの救済のためにと増やされた予算が、石化した人間を砕いて魔力に変換すると言う狂気に満ちた研究に注がれていくのを、モーリスは黙って見ていることしか出来なかった。また、研究塔の研究は情報統制されている上に、皇帝から直接の依頼である。知る人は限られ、税金の使い道は秘匿されたまま、非人道的な研究は進んで行っているのであった。
レオポルドによる悪しき政策はこれだけに留まらない。
ただでさえ人口減少による税収の下降が予測された直後に増税を命じた上に、指名手配した七名を追うことに兵士の人員を割いた結果領内に間引きできなかった魔物や変異種が頻出するようになり被害が増加、混迷する世相によって治安が危ぶまれるなど、レオポルドが皇帝に就いてからというもの、帝国の国政は悪化の一途を辿っていた。
更に加えて、国防の要たる機竜の機能停止を始めとする、帝国の主力であるアーティファクトの動作不良が重なり、帝国は過去の栄華とは縁遠い状況にまで落ちぶれていき、今では低迷の一途を辿るようになっていた。
後者は紫晶災害による被害と見られているため表立ってレオポルド新皇帝を非難する者は居ないが、この状況を改善する様子が見られないレオポルド新皇帝に対して不安を抱く者は日を追う毎に増えていく。
今はまだ隣国や帝国領内における他種族も紫晶災害による影響で身動きを取ることが出来ないから良いものの、これより更に月日が過ぎた後でも今と同じように生活ができるのか。その不安は帝国貴族のみならず、やがては市井の民にまで伝播していく──
「ハリス・ロック・フロレンシア……ッ!」
当時から今に至るまでをレオポルドの傍で見守っては進言を繰り返して来ては切り捨てられてを繰り返して来た末に全てを知るモーリスは、自分の苦労など想像すらしていないであろうレオポルドから比べるかのようにして唾の如く吐きかけられた人物の名を忌々し気に吐いた。
かつての上司であり、憧れていた人物であると同時に、モーリスが背いた男の名。
彼がいなくなった後、尚もその男の名は彼にとって呪いのようにまとわりついており、今のモーリスにとってはレオポルドと並んで彼を悩ます忌むべき存在でもあった。
彼は手に持った報告書の束を強く握って、角を曲がる。その時だった。
「きゃあっ……!」
「と、大変失礼いたしました。お怪我はありません、か……」
腹の中で煮え立つ怒りを抱えながらも笑顔と品格を保たなければならないのが近衛騎士。特に、城の内部であれば尚のことだ。選ばれし存在だからこそ、その立場を軽んじることも、軽んじられることも避けなければならない。
──如何なる時でも品格を。
それこそがハリス・ロック・フロレンシアが掲げた近衛騎士たちの共通認識であった。
彼の中で忌むべき存在と化している男が掲げたモットーであろうとも守ろうとするのは、それだけ彼ら近衛騎士の体に染み付いているということ。
その事実に、敗北感すら覚えて苛立ちが募る。しかし、ぶつかってしまった相手を目にしたモーリスは、そんな些細なことなど頭から吹き飛んでしまって。
「ゆ、ユージェネス公爵令嬢様……! 申し訳ございません」
「モーリス、いいのです。私も考え事をしていましたから。それと、私のことはカリアと呼んでくれて構わないと言っているでしょう?」
「……申し訳ございません。私が、叱られてしまいますので」
「私は気にしていないと言うのに……。貴族って、本当にしがらみが多いわね。そう思うでしょう、ネル?」
「お嬢様。私の心臓を何度張り裂けさせれば気が済むのですか?」
モーリスがぶつかった相手は、カリネーヴァ・ユージェネス。
帝国創立時代より国に尽力してくれている公爵家という高貴な血を継ぐ娘であり、レオポルドの婚約者に当たる人物であった。
いかに彼女が親しみを込めてこちらの名前を呼んでくれているとは言え、異性であるモーリスが未婚の女性の名を軽々しく呼ぶなど、不貞を疑われてもおかしくはない。しかも彼女は彼が仕えるレオポルドの婚約者だ。近衛騎士という立場であっても、皇帝のモノに手を出したとなれば首を刎ねられてもおかしくはない。
……ただ、レオポルドに彼女への愛があるとは到底思えないが。
「モーリス、レオ様は今の時間、執務室にいらっしゃるかしら」
「はい。秘書官と執務の相談をしていらっしゃいました」
「それはちょうどいいわね。レオ様のお仕事でしたら、私も手伝えそうですし」
彼女の発言に、モーリスは微かに眉を動かす。
皇帝に就任してからというもの、カリアの立ち位置は微妙な状態にあった。
本来であれば就任以前に結婚しているはずだったのだが、紫晶災害という火急の案件によって皇帝の席が空いてしまい、レオポルドがそこに就いてしまった。本来であれば宰相や大臣が一時的に国政を仕切るのだが、彼らもまた皇帝と共に石と化してしまったのだ。
奇跡的にカリアもその生家であるユージェネス公爵家も少ない被害で災害を乗り越えたため、レオポルドはカリアと結婚して共に手を取り合い皇帝の位に就くのが正しかった。だが、彼女が未だに婚約者と言う立場なのは様々な憶測が飛び交う絶好のネタであった。
レオポルドは彼女と結婚したわけではなく、独身のまま皇帝の位に就いた。それどころか、レオポルドは彼女のことを避けるようになったのだ。それが痴情の縺れなどという下々な理由では無いことくらい、城に仕える使用人ですら分かる。
レオポルドは、国の為ではなく、自分のために皇位に就いたのだ。
「……あなたやネルの言いたいことも分かっています。レオ様は、私の手を借りることなど決して許容してはくれないでしょう。以前のように、すげなく断られてしまうかもしれません。ですが、今はそんなこと言っている場合では無いのです。私達は手を取り合い、協力して事に当たらねばならない。そういう状況なのですから。……それに何より、私の知るレオ様は、もっとずっと優秀です。人の言葉に耳を傾けられるようになれば、必ずや国は良き方向に向くに違いないと、私は知っているのです。今はただ、心に余裕が無いだけなのかもしれません。そしてそんな頑固者の戸を叩くのは、婚約者たる私の役目です。ですから、見守っていてくださると嬉しいですわ」
「……ユージェネス、様」
以前、モーリスは彼女の提案がレオポルドに断られているのを目にしたことがある。
彼女の案はレオポルドとは対比する考えであったが、今の帝国に必要な政治だったとモーリスは覚えている。だが、それを受けたレオポルドの苛烈さは、断じてすげなく、などと言った言葉で済ませられるような勢いではなかったことを知っている。
ゆえに、モーリスは言葉に詰まる。しかし、彼に制止の言葉を吐かせる以前に彼女は従者であるネルを連れてモーリスの横を通り過ぎていってしまう。
「ああ、それと……あまり人目につく場所で、悪態は吐かない方が良いですわよ」
それだけを言い残して優雅な歩みで去って行く彼女に、モーリスは最上の敬意を表する敬礼でもって答える。レオポルドのような男には似つかわしくないほど、優れた女性だと内心で彼女を称えながら。
「……国の行く末を握るなど考えられない重圧、難しい舵取りだと理解しているが……、果たして、今の陛下が誰かの声に耳を傾けるだろうか」
カリアの甲斐甲斐しい献身の態度は、誰が見ても尊敬に値する。だからこそ彼女には、同情せざるを得ないのだ。
追い詰められ、逃げることも許されずに選択を迫られた人間と言うのは、何をしでかすか分からない。最早レオポルドは冷静な判断を下せる精神状況などでは無いのだ。愚帝という汚名を拭うためなら、考え得る限りなんでもする。それこそ、人の道を外れるようなことだとしても。彼の耳に聞こえてくるのは、「イエス」のみ。「ノー」は全て、愚帝と嗤われているように聞こえているのかもしれない。
夫を立てるという淑女教育を受けているカリアが真っ当ではない手段を用いるとは考えにくい。真正面から「話を聞いてくれ」と言ってレオポルドが話を聞いてくれるような段階は、とうに過ぎている。だから、もう間もなく聞こえてくるはずだ。
廊下に轟く、陛下の怒号が。
「──政も知らぬ女風情が、俺を舐めるなッ!!!」
案の定、と言うべきか。モーリスが危惧した通り、カリアはレオポルドの逆鱗に触れたらしい。
今のレオポルドにとって、正論を振りかざすカリアは天敵のようなものである。
彼は確実にカリアを拒絶するだろうと分かっていたのに、モーリスは彼女を引き留めなかった。それを言ったところで彼女は止まるようなタマではないと知っていたから。
もしもそれがレオポルドの弟や妹と言った、正式な帝位を継ぐに値する者であればきっと彼も聞く耳を持たざるを得なかっただろう。同じ土俵に立てるのは、彼らしかいないのだから。だけども既にこの城にレオポルドの家族と呼べる存在は存在していない。なぜなら、彼が帝位に就いてまず最初にしたことと言えば、同じ皇族の血を引き、帝位を継ぐ権利を有した者らを排除することだったから。彼らは帝位を巡って争いが起こる間もなく継承権を持つ者達はレオポルドの手によって抹殺、ないし幽閉されることとなったからだ。それが帝国の中でも有力な古参貴族、ロウリィ公爵家の助力によってなまじ上手くいってしまったがゆえに、帝位を掻っ攫ったレオポルドはますます増長していってしまい、今に至るというわけだ。
ユージェネス家と双璧を為すとも言われているロウリィ家は、娘を蔑ろにされたユージェネス家とは異なり、一連の騒動の中でも確固たる地位を築き上げ、城内の勢力図は明らかにロウリィ公爵家に寄りつつあり、実際にレオポルドの周辺にはロウリィ家の手の者がうろつき始めている。このままではロウリィ公爵家の傀儡になるかもしれない状況に、レオポルドは気がつかない。なぜなら彼は、自らの足元を見ることなど無いから。彼は自分のやる事成すことに絶対の自信を有しているため、それが間違っているなど思いもしない。だから振り返らないし、足元を気にしたことも無い。彼には、足元でどれだけ蟻が群れていようと一周できるだけの力があるからだ。例え彼の立つ地面がどれだけ緩かろうと、そこから退くよう声を掛けても彼は聞く耳を持たないのである。能力に秀でているがゆえに、レオポルドはそういう人間に育っていたのだ。
そんな増長しきったレオポルドを止められるとすれば、父親であるロベリア前皇帝か、人型決戦兵器ファリオン・エムズ・ジャガーノート、もしくは近衛騎士隊隊長ハリス・ロック・フロレンシア。この三名だけだろう。
責務と、実力と、覚悟。
皇帝の位に就いたレオポルドを正気に戻すためには常軌を逸したそれらが必要であり、当然ながらまだ年若いカリアはそれらを持ち得ていない。そしてそれは、現在近衛騎士隊を率いる役目を担うモーリスもまた同じであった。
「……俺は、ハリス・ロック・フロレンシアではない」
廊下まで響き渡っているカリアを非難する声に背を向けて、モーリスは歩き出す。
己に与えられた、責務を果たすべく。
補完と言う名の、言語解説。
【帝国の現状】
紫晶災害から三か月が経過した今、帝国は問題が浮き彫りになってきていた。
人口減少による生活の維持の困難化。変異種が出現したことによる魔物被害の増加。生活が困窮する中での増税によって身を持ち崩す者が増えた結果治安の悪化、等。各地の被害状況をかき集める中で聞こえてきた不満の声は、日を追う毎に増加していた。近頃は隣国が一早く紫晶災害から力を取り戻したらしく、国境付近で戦闘が起こった。結果、開拓村であった領土の一部を奪われたりと、帝国は時間が経てば経つほど国力の低下が著しい。この現状をひっくり返すべくレオポルドは指名手配した犯罪者を捕まえたり、新たな技術でもって状況を一変させることを画策していたが、そのどれもが座礁しかけているのであった。そんなレオポルドを揶揄するように市井では大っぴらには広まっていないが、陰で「レオポルド皇帝は愚帝だ」と不満の声が積み重なっていた。




