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休日、天使様とぱたり

今日は学校が休みなのだが歩には予定があった。そう今日は人気ゲームの続編が発売される日なのだ。前作は人気作品なだけあって即日売り切れとなり手に入れるのが困難だったため、今回は発売初日早朝から店がオープンするのを待機しようというのだ

絶対手に入れると意気込みながら歩いていると最近よく見る人物が数メートル先を歩いている


「清水さん?」


「ほ、星川くん?おはようございます」


目をぱちくりさせこちらを見上げている。知り合いに話しかけるなんて想像してなかったのだろう


「おはよう清水さん、こんな朝早くにお出かけ?」


「いえ、日課の散歩です」


休みの日まで早起きするなんて感心するほかなかった。歩は今日予定があるから早起きしているが天使様は日課の散歩だという


「星川くんこそ朝早くからどうしたんですか?」


「俺はまぁ欲しいものがあって」


「欲しい物ですか?」


「うん、今日発売の新作ゲーム。人気作の続編だから買えるか不安だし早めに家でて待とうかなって」


前作は人気が凄すぎて開店一時間で売り切れてしまったので再入荷まで待つ羽目になってしまった


「余程の人気作なんですね」


「そうなんだよ、だからこそ今日は絶対手に入れる!」


「ふふっ、目がキラキラしてて可愛いですね」


「うるさい」


男に可愛いなんて子供扱いされてるように感じてしまう


「いいじゃないですか、好きなことの話になると星川くん生き生きしてて見てて微笑ましいものです」


「いつもは生き生きしてないってか」


学校にいる歩は天使様からしたら死んだ顔でもしてたのだろうか。それほどつまらない表情をしていたつもりは歩にはない


「別にそういう訳では無いですけど、学校にいる時いつも眠そうにしてるじゃないですか」


「それは否定できない」


歩は毎日康介と日付が変わるくらいまでゲームしてるのでいつも眠たそうに授業を受けているのが目に止まったのだろう


「まぁそんなわけで目がキラキラしてる星川くんがいつもと違って可愛く見えたのです」


「生き生きしてるかもしれないけど可愛いは余計だ」


「私の素直な気持ちなんですよ」


「へいへい」


純粋な眼差しでこちらを見てくるのに耐えられずそっぽを向いて素っ気ない返事をしてしまう


「あとテスト前なのでほどほどにしないといけませんよ」


「大丈夫だよ、さすがに放課後毎日付き合ってくれてるんだし結果は出さないと申し訳ないし」


やたら面倒見いいよなぁ、それとも俺がダメダメすぎるのかな。

世の中にはダメ人間をほっとけない人がたまにいると聞くのだが天使様もそうなのだろうか


「すみません、圧をかけるつもりはなかったんです」


「わかってるよ、心配してくれてるんだなってことくらいわかる」


無意識下で圧をかけてたかもと反省し落ちんでいたので、慌てて訂正するように笑顔を向け諭すように話しかける


「はい」


天使様は安堵したかのように返事する。その後もしばらく学校での出来事を話していたら目的地のお店に到着していた


「それじゃ俺こっちだから、また明日ね清水さん」


「はい、また明日星川くん」


いつもとは違う朝の終わりを迎える。少し名残惜しいと感じてしまったのは天使様と一緒にいるのが心地よくなってきたからなのだろうか

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