突然の出会い
扉を開けると、目の前にはだだっ広い大広間が広がっていた。
椅子が一つあるだけで他には何もない異質な空間。
椅子の上には1人の女性が座っている。
一目見ただけでわかる美しい女性。綺麗な長髪の金髪に青色の目。
その表情を見ると人間を超越した存在であることはすぐにわかった。
どぎまぎしつつも話しかけようとすると、それを遮るかのように彼女から僕に話しかけてきた。
「はじめまして、シオン。ご機嫌いかが?」
僕は急に話しかけれら、ドギマギしながら答えた。
「え、シオンとは僕の名前、、?僕は自分が誰かわからなくて、気がつくと暗闇の中にいたんだ。ずっと、ずっと1人で歩いてきて、ここを見つけたんだ。ここは一体どこなんですか?」
彼女は少し困ったように笑いながらこう言った。
「君は私が呼んだんだ。私はこの世界の女神なの、、、
君にお願いがあってさ、、、君からしたら異世界なのだけど、壊れかけた一つの世界を救ってほしいんだ。」
、、、世界を救う? 何を言っているんだろう? 僕はただの一般人なのにどうやって世界を救えというんだ?こ こは一体どこなんだ?
疑問が次から次へと浮かんでくる。彼女に問いかけようとしたが、彼女は人差し指をピンと立てて、僕の動きを制する。
「君が今困っているのはすごーくわかるよ。けどね、私は何も答えることはできないんだ。本当にごめんね、、、
君は今からすごく苦労すると思うし、私のことも恨むと思う。けどそれでも私はこうするしかできないの。
世界を救って、、、!」
彼女の声が少しずつつ小さくなる。
僕の意識も朧げになる。
彼女にもう一度話しかけようとしたが、口を開こうとする前に僕のまぶたは閉じて行き、そのまま意識を失った。
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