8.バス内での出来事
そしてバスに揺られ始めて1時間もすると
雫さんが静かになっていた
初めはたくさん話して笑っていた
だけど疲れたのか一言も話さなくなったのだ
突然こつんと肩に何かが乗った感じがした
頭が真っ白になる、だって肩に乗っているのは雫さんの頭である、隣は向かない、というか向けないのだ
「いや、俺どうすれば良いんだ?え?」
混乱する、このまま寝かしてて良いのか
それとも起こした方が良いのか
よく分からずとりあえずそのままにする事にした
「いや、雫さんの寝顔が見たい…」
という欲望に駆られるが少しでも首を動かすと起きてしまう気がして動かせなかった
そして少しすると雫さんの頭が膝の方まで流れるように落ちてきた
「おいおいおいおい、俺死ぬんだけど?え?」
雫さんの寝顔可愛いなぁ…じゃなくて!
この体勢だと雫さんが体痛めるし何より俺の精神的に厳しい
流石に起こそうと思い肩を揺さぶる
「ふえ?私…なんでふう君の膝の上に?」
雫さんも状況が理解できていないようだった
「雫さんが寝て俺に寄りかかったんですよ?」
と真実を伝える、すると
雫さんがニヤニヤし始めて
「ふう君ドキドキしてるねー?膝枕だもんねっ」
と言い始める、そりゃドキドキするよと思い
「とりあえず膝から頭上げてもらって良いですか?
そろそろ限界なんですよ」
と何が限界かは濁すことにした、別に重たいわけじゃ無い
「何が限界なのか言ってくれない限りは退かないからねーもちろん体重が重たくてーとかを理由にしたら許さないよ?」
と言われる、流石に恥ずかしいからとは言えないだけど言わなきゃ退いてくれないと思い
「恥ずかしいんで退いてもらって良いですか?」
と勇気を振り絞って言う
「そっかー恥ずかしいんだねっ」
と言って膝から頭を上げてくれた
俺は恥ずかしさで限界を迎えて窓の方を向きながら寝ようとする、すると
「ふう君寝るならさ、膝貸すよ?」
と言われるけど流石に乗るわけにもいかず
「大丈夫だから構わなくて良いよ」
と返す
その数秒後に頭をグッと引っ張られて頭に柔らかい感触が来る
「雫さん!?やめよ?ダメだよ?流石にまずいよ?ね?ね?」
と返すが聞く耳を持たないようでそのまま寝かせようとしてくる
「私だってふう君の膝の上で寝たんだから大丈夫だって」
「いや何も大丈夫じゃないから焦ってるんじゃん!」
「いや、大丈夫じゃないなら暴れてでも抜け出すよねー?」
「いや、暴れたら事故とは言えど触ってしまうかも知れないし、傷つけてしまったら申し訳ないからね…」
「そっかぁ、ふう君優しんだね、でもだからと言って離すわけじゃないけどね?」
と言いながら雫さんが小悪魔のような笑みを浮かべる、この人には勝てないと思い諦めてそこで寝ることにするのだった
ひゃー、、あっついっすね
次からは旅行先で色々と起きるようなのでまた楽しみにしておいてねー