コッペパンに何かを挟むお昼の話
こんにちは、けだまです。
私は何年か前に仕事を辞めてからいままで、専業主婦としていきています。ほんとうならすぐ新しい勤め先を得るべきだと思うのですが、どうにも自分の頭やそのほかいろいろなものが思うようにならず、夫の好意にあまえて毎日をだらだらと過ごしております。洗濯をしたり、掃除をしたり、食事を作ったりしながら、気が向いたときにあれこれを行うのが今の私のすべてという、大人のくせにどうにも締まりのない生活を送っているのです。
家事そのものは嫌いではありません。よく晴れた天気のいい午前に洗濯物を干す気持ちよさ。フローリングをわざわざ雑巾で床拭きした時の、あの疲労感と達成感。たぶん出来合いを買うほうが早いし安くあがるというのに、ちょっとだけ手間をかけておかずを作るわくわくした気持ち。
しかし、それらを毎日続けられるほど私は有能な主婦ではありません。むしろ怠惰で、あたまに「ダメ」がつくほうです。全ての家事はほぼ最低限の手間暇で実行されます。日がな一日ずっと家にいる私には、時間なんてたんまりあるというのに!さっきの内容は、よっぽどやる気が出てきたときにだけできることです。数年に一度、みたいな。
中でも、ひとりで食べる平日の昼食については特にやる気が出ません。何を食べるか考え、作り、食べ、調理器具を片付ける。それらすべてが、なんとたった自分ひとりのため!なんという無駄!もはややる気を出す理由も見つかりません。いっそ食べずに済んだらどれほどいいか。しかしそうすると午後から夕方にかけて、エネルギー不足におちいります。場合によっては体調が悪くもなります。ほんとうかどうかよく分からないのですが、長い目でみると太りやすい体質になるらしいということも聞きました。いったい私にどうしろというのか。
途方に暮れた私は、そんなわけでここ数年間、ひとりの食事ではパスタを胃に詰めていました。水とパスタを百円ショップで買った容器に入れ、レンジで温めて、すこし残った湯を捨てたら和えるだけのパスタソースをかけ、口に運ぶ。胃袋は満たされ、とりこんだ炭水化物が午後からの私を動かす。最低限の昼食としては、まあアリでしょう。
ですが最近、そんな昼食の風景に翳りがやってきました。飽きです。パスタに飽きてしまいました。そりゃそうです。和えるタイプのパスタソースはそこまでバリエーションが豊かではなく、またそもそも私はパスタを特別愛していたのでもありません。彼(麺類)のお手軽さのみを気に入っていたわけで、むしろ年単位でよくここまで続いたな、というところです。私と彼の数年にわたる交際は破局に終わりました。彼とはこれからもいい距離感でやっていきたいとおもいます。なに言ってんだろう私。
さて、パスタに別れを告げた私はコッペパンに目を付けました。やっとここでタイトルの話題になります。近ごろコッペパンにいろいろなものを挟むお店が増えてきているように思うのですが、いかがでしょうか。きっとあなたの身近なところにもそういうお店があるのではないかな、と思います。こうした静かなブームは、ひとえにコッペパンの懐の広さによるものだと私は感じました。カツなどのおかずを挟んでよし、小倉あんやクリームなどの甘味を挟んでよし。名脇役とはつまり、コッペパンのことをさしているのでしょう。
スーパーで買った安売りのコッペパン。上下に割る切れ目を入れたら、くちをひらいた状態でトースターにエントリーです。このときにチーズなど仕込んでおくのもいいと思います。トースターがコッペパンをあたためる間、挟むものを準備しましょう。今のところ手軽に用意できるものといえば、ベーコン、ウインナー、目玉焼きぐらいしか思い浮かびません。イケてる主婦の方々ならばきっといい感じにいろいろなものを挟めるのでしょうが、私のコッペパンに挟むものボキャブラリはまだまだ伸びしろでいっぱいです。ここはポジティブに受け止めます。将来的には野菜でできたものとか、鳥はむとかを挟んだりするのを視野に入れていきたいと思います。コッペパンとは末永くご縁をつないでいきたい。やる気を失ったら何も挟まずに食べるという選択肢もありますし。