世話焼き
更新ペースを上げるといったな。
あれは嘘だ。うわあああああああああああ
「は?ちょ...え?」
「お兄ちゃん、だいじょぶ?」
ニコニコしながらそう尋ねてくる。
「え、あ、うん、まあ、貴女が助けてくれたから...」
「そう!よかった!」
「あの、誰ですか?...お兄ちゃんってことは...妹?」
「その通り!私の名前は如月加奈だよ!よろしくね、愛しのお兄ちゃん!」
俺に妹がいた覚えはないが...
ちなみに加奈と申す者は身長が155cmぐらいで胸はあまりなくすらっとしたスタイルで顔もすごく整っている。ゆりに負けずとも劣らずという感じだ。はっきり言ってすごく美人だ。
「俺に..妹はいなかったと思うが....」
「それはそうだよ!だって義妹だもん!詳しいことはお母さんたちにあったときに聞いてね!」
「え、あ、はい...って!それより、ゆりは!」
「大丈夫だよお兄ちゃん、気絶してるだけだからベッドに運んであげよ。それと手錠外すから見せて!」
「ありがとう、加奈。」
「うん///」
面と向かってお礼を言われるのは弱いらしい。
少し時間がたち...
「ん...んぅ...」
「ゆり!目が覚めたのか!」
あれから小一時間程度たっていて、うとうとしかけていた俺と加奈がゆりの声で意識が覚醒した。
「瑞樹君...私は...私は...」
「もう、もういいよ。大丈夫。全部わかるから、今は泣いていいよ?」
「うん...ちょっと胸借りるね...」
ああ、わかってる。俺がどれだけお人よしかなんて、優しすぎるっていうことも、それが俺の弱点だっていうことも。
でも、わかる。ゆりは少し独占欲が強いだけだ。俺はそう信じたい。そう信じている。
ゆりがひとしきり泣いた後
「ゆり、なんであんなことをしたんだ?」
これは絶対に聞かなければならないことだ。
「私の中の理想の瑞樹君がいなくなってしまうかと思って...」
「それは、我儘なんじゃないかな?界ゆりさん?」
これは加奈。
「わかってるけど、でも、心臓がはち切れそうなぐらい、苦しくて...」
「もう、いいよ、ゆり...この話はおしまいにしよ!ごはん作ってあげるから!加奈も食べてくでしょ?」
「当り前だよお兄ちゃん!初めての手料理おいしいかな?」
「期待しな!」
「うん!」
「「「ごちそうさまでした。」」」
「お兄ちゃん私の嫁になってよ!ごはんおいしすぎるよ!一家に一台!」
「ちょっと加奈!瑞樹君は私の嫁よ!」
いや、俺嫁じゃないですし...
「あー、明日大学ないけどさ、俺用事があるから部屋にずっといるね。」
「「浮気だったら許さないよ瑞樹君」」
「だ、大丈夫だよ!本当に!一応モデルやってるからね!?俺!」
「ふーん、それで、用事って?」
「...好きなゲーム配信者が生放送をするんだよ...それで生凸っていうので話したいんだ。」
「ふーん」
ぴぴぴっ!
「瑞樹君お風呂が沸いたみたいだよ!先入っていいよ~」
「おお、ありがとう!」
なにやら、ゆりと加奈が怪しい笑みを浮かべてるみたいだけど見間違いだよね!
がらがらっ
「やっぱ、この時間はいやされるなぁ...」
そう湯船につかりながらつぶやいてしまう。
「でも、今考えてみるとやばいよな...モデル級の美人がふたり居て、しかも同棲みたいな感じ...一人はモデルだけど。」
がらがらっ
あ....(察し)
「「瑞樹く~ん!(お兄ちゃん!)」」
「やっぱり来たか...まぁでも、俺は予想してタオル巻いてるけど...ってタオル巻けよ!二人とも!」
「どう?瑞樹君、今日優しくしてくれたお礼になんでも言うこと聞くよ。」
「ちょ...それはさすがにダメでしょう...」
「お兄ちゃん!私はいつでも受け付けてるからね!」
「絶対に受けない!っていうかもう出るからね!」
「「えーーーー」」
「二人ものぼせないうちに出ろよ!全く...」
「「うーーーーー」」
世話が焼ける二人だ...自分が好きでやってるんだけど...
ふたりがちょうど風呂から上がってきたころだろう。
ちょうど11時だ。日課の投稿をやって寝るか。
『今日は、家でずっとゴロゴロしてましたー。明日はゲームしようかと思います!みんなおやすみー』
うん。今日はあのSHOWというアプリを使って猫耳をつけて撮った渾身の一枚だ。
もう寝よう。おやすみ。
割とマジで忙しいです。