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03 某月某日 湿り潤って可愛らしいア○ル!

 湿って熱い空気が充満している。

 湯気が立ち上り、時折、天井から冷たい滴が落ちてくる。

 壁はヒノキで、湯船もヒノキ、気の心地良い香りが立ちこめている。

 ここは、倉田さんの家、さらにいえば、浴室だ。

 このご時世に、ヒノキ風呂なんて、やっぱり倉田さんは違うなぁ。

 いわゆる、お嬢様なのに、そういったことを鼻にかけないから、凄く性格もいいのだろう。

 可愛くて性格がいいなんて、天は二物を与えるものなんだ。


 さて、何に憑依しているかと言えば、何を隠そう湯船だ。

 お湯は丁度良い湯加減で、お風呂になっているというのに、お湯に包まれた感覚は、まさらにお風呂に入っているようだ。

 お風呂に憑依したら、お風呂に入っている感覚になるなんて、新しい発見だ。


 一番重要なことだけど、湯船には、倉田さんが入っている。

 倉田さんが入っている。

 倉田さんが!


ふう、落ち着こう。

 倉田さんが一糸まとわぬ姿で湯船に入っている。


「♪」


 何の曲かは分からないが、どこかかわいらしいメロディの鼻歌を歌っている。

 手足はすらっと伸びて、ウエストはきゅっと締まっている。

 胸はボリュームは無いけれど、形は良く、左右での均整もとれている。

 肌は元は白く、今は湯につかっているためにほんのりと桃色になっているが、それがやけに色っぽく感じられる。

 髪はまとめて、その上にタオルをターバンのように巻き付けていて、どこか滑稽ながらも、倉田さんの可愛さを強調しているように見える。

 さて。

 さてさてさて。

 一番重要なことがある。

 今、湯船に憑依したからこそ見えるものがある。

 倉田さんの、秘密と言っても差し支えない領域であり、禁断の領域。

 見られることを一番恥ずかしがるであろう秘密。


 み、見える。

 見えるぞ。

 見えるぞ!

 僕は、見ているぞ。

 しかも、こんな間近で見えている。

 目に焼き付けて、永久に保存しようと目を前回にまで開ける。

 いや、お風呂に憑依しているから、目が無いわけだけど。

 じゃあ、なんで見えるのかは分からない。

 多分、憑依が都合の良くしてくれているのだろう。


 しかし、改めて言う。

 見えている!

 倉田さんのア○ルが!

 小さくて、可愛らしく、ギュッと締まった様子は、見ていて飽きが来ることも無い。

 余計な物など、何一つ無い、可愛らしいア○ルだ。

 こんな綺麗なア○ル、見た事なんて無い。

 その、言いづらいのだけど。

 うん、言いにくい。

 とてもマニアックな事だから、とっても言いにくい。

 親しい友達と話をしていたとしても、なかなか言い出しにくいだろう。

 だけど、恥ずかしいけど言っておこう。


 僕はア○ルが大好きだ。


 愛していると言っても過言では無い。

 ひたすら好きで、何枚もの写真を持っている。

 スマートフォンにも、何枚もの写真が入っている。

 そう、決して誰にも見せることなんてできない恥ずかしい写真だけど。

 僕は、密かにそんなコレクションをしているマニアなわけです。

 いや、それにしても、可愛いな。

 癒やされるよ。

 至福ってこういうことなのだろうか。

 ああ、直接触ってみたい。

 触りたいなぁ。

 それはもう触りまくって、滅茶苦茶にしたい衝動に駆られる。

 触るどころじゃ済まないだろうか。

 もしかしたら舐めるかもしれない。

 どんな味がするのだろうかなぁ。

 うん、想像したら味わってみたくなる。

 じっくりと、舌を当てて、なめ回してみたい。

 それほどに、倉田さんのものは衝撃的なほど魅力的であった。


 って、ああ!?


 倉田さんが、ア○ルを指で押す。

 指が弾力で反発されている。

 指が食い込んで、新たな皺ができあがっていく。

 な、なんてことをお風呂場でしているんだ倉田さん。

 いや、お風呂場で無くても、そんな大胆なことをするなんて!?

 いや、そんな、繊細なものを指でいじくり回すんじゃありま、えぇ!?

 ア○ルが、変形するほど力強くもみ下していく。

 倉田さんが、我を忘れたように、夢中でいじっていく。

 く、倉田さんに、こんな趣味があったなんて。

 そうか、倉田さんもア○ルが、大好きだったんだ。

 どこか、衝撃的な事実に、頭が真っ白になってクラリと倒れそうなほどだ。

 湯船だから、どこにも倒れようが無いわけだけど。


 倉田さんの、ア○ルいじりは続く。

 お湯の中で様々に変形し、新たな皺ができて、変形していき、中にお湯が入っていくのではないかというぐらいに、夢中でいじっていく。

 その光景に、僕はなんとも言えない興奮を抱く。

 理性がカタルシスに向かっていく。

 僕も、何時しか魅入られて、ア○ルを注視し続ける。

 やっぱり、カワイイ。

 すごく、カワイイ。

 なんとも言えないぐらいに、カワイイ。

 そんな倉田さんもカワイイ。

 そして、ひきしきりいじり終えて、倉田さんははぁと色っぽく息を吐いた。


「のぼせちゃう」


 いじるのに夢中でのぼせるなんて、なんだか倉田さんらしい。

 倉田さんが、お風呂から出て行く。

 あとに残るのは、倉田さんのエキスがしみこんだお湯、倉田さんスープ。

 そのスープを蓄えた湯船。

 その湯船に憑依している僕。


 さらに言えば、ア○ルは湯船に浮かんだまま残っている。

 やっぱり、可愛いよね。

 湯船に浮かんでいるのは、黄色いアヒルのおもちゃだ。

 倉田さんも子供っぽいなぁと思いつつ、僕もおもちゃのアヒル大好きです。

 癒やされるよね。




 追記

 憑依終えたら、湯冷めしてました。

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