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終焉の夜
今夜も諦めている歌を歌おう
既に心はバラバラになってゆくんだ
傷はもう直ることなんてできないけど
腐敗したはずの痕はまだ生きている
生み出された過去の回想も
崩れだした明日の未来も
保たれていた今日の焦燥も
いま、壊れてしまえ
嘘で包まれた狭い部屋の中で
夜の月が差し込んでいたいんだ
私が歌を歌わない神様ならばこんなに
苦しくないでしょうか
辛くないでしょうか
あやふやに答えを保留して
私の望む歌でさえ消えてしまいそうだ
指で音符の辿る意味をなぞって
誰のために歌えばいいのか、な
誰かが寝ていて
誰かが起きている
真っ暗な空の中
光だけは眠れないようで
私と同じようね
感情もなにもかもが終わりを迎え
無くなってしまいたい
ああ
今夜も窓から眺めた景色
なにも写らないようで殺風景
積み上げられた痛み
積み上げた言葉の糸で
この世界から誰か
私をさらって欲しいの
感覚がマヒして
もう死んだっていいわ
もうどうでも良くなっちゃって
それじゃバイバイ