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アダムとイヴ
「二人でいようね」
言葉は響き渡り消えてゆく
冷たい鉄の匂い、朝が来ない
地下牢の中で手を繋いだ
腐った死体が隣で積み上げられ
夢か現実かわからなくなるけど
この温もりだけは在るんだと
信じてみたいと思った
少しずつなくなる気温、体温
いつ寝て目が覚めてしまうのか
わからなくなりつつあるけど
まだ世界は終わらない
罪をさらけ出した私たちは
知らない知るすべもないや
どちらかが死んでいるのかさえ
分からないまま終わらない
夢を見ている
「一人は寂しいな」
くらりくらり言葉は薄れて
未だに罪を数えて死体は増えた
朝は来ない 色も失い続けていた
時計塔、合わせ鏡
どれもなにも持っていなくて
明日が来ることすら
あやふやで消えてしまいそうだ
罪をさらけ出した私たちは
知らない知るすべもないや
どちらかが死んでいるのかさえ
分からないまま終わらない
終着点で鐘を鳴らせ
期待はしていないのだけれど
私たちがいつか歩けるようにと
誰かが祈ってくれないかな
ららら ラララ ららら
寝ている二人
ららら ラララ ららら
覚めない二人
ららら ラララ ららら
冷たくなった二人