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黒の物語  作者: 大和
1/4

プロローグ

ーこれは物語ー


ー始まりの…物語ー





その日は雨だった。

曇天の空から大粒の雨が大量に降ってくる。

そしてその雨は、彼の顔を余す所なく濡らしていた。



そこは四国の中央部に位置するとある山村だ。

建物で、かつ誰かが住んでいるとなると数は限られてくる。

彼はただそんな建物を探しさまよっていた。


「どこか…人はいないのかっ…」

その言葉には、どこか焦りが見て取れる。


さまようこと数分。

そんな彼の思いが通じたのか、前方に一つの小さな木造家屋が姿を現した。

確かに小さく粗末な家だが、灯りが点いていて人の声も聞こえる。

人が住んでいるのは明白である。


彼はその建物に近づくと左手で抱えていた丸い布の塊を……いや、布にくるまれた何かを雨に濡れない軒下にそっと置いた。


「どうか…お幸せに……」

彼はそう呟くと、静かに後ずさり、その場を後にした。


後に残ったのは、布でくるまれたもの……鳴き声一つ上げずに眠っている赤ん坊一人である。



その日は雨だった。

曇天の空から大粒の雨が大量に降ってくる。

その雨は、大地を濡らし続けていた。

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