俺の事をお前が管理するな! お前が俺を束縛していい男なんかじゃないんだぞ!
“俺をお前が管理するな! 俺はお前の束縛していい男じゃないぞ!”
いつも穏やかな俺が、今付き合っている彼女にそう言ってしまった。
彼女は俺を管理する!
俺を束縛するのが、どうやら趣味らしい。
そんなの趣味にすんな!
俺は息苦しくて、息もロクにできねーじゃねーかよ!
・・・俺の日頃の鬱憤がとうとう彼女に爆発する!
『今、なんて言った? 私に歯向かって、後でどうなるか分かってるの!』
『“俺だって覚悟は決めてある! もう別れてもいいと想ってんだ!”』
『私とそう簡単に、別れられるはずがないじゃない! 今からアンタに
再教育し直さないとイケないと思ってるところなのよ!』
『俺は何も悪くない! お前が何もかも悪いんだろう!』
『“そんな口の利き方? 私にしていいと思ってんの?”』
『別れてるんだから、別に関係ないだろう!』
『はぁ!? 何、勝手な事言ってんのよ!』
『じゃあーな! 俺はもうお前の事なんか好きじゃない!』
『ちょ、ちょっともう一度! 言ってみなさいよ!』
『もう俺は自由なんだ! お前の指図なんか受けないぞ!』
『もぉ~困った彼氏だわー!』
『うるさい! 俺は俺だ! じゃあな!』
『“またアンタは私の所に戻って来るわよ!”』
『・・・・・・』
・・・3間後、俺は彼女とまたヨリを戻していた。
あの時、彼女が俺に言った通りになってしまう!
俺は、デカい事を彼女に言葉でぶつけたくせに! 難無く彼女とヨリを戻し、
また俺は彼女に管理されている。
それも今まで以上に、彼女の俺に対する束縛はきつくなる!
“彼女の言っていた、俺への再教育!”
でもきっと彼女は知っているんだと思う。
“俺が誰かに管理されないと生きていけない事を、、、!”
俺の自由は、“キッチリと予定通りできること。”
一分一秒、俺にとって時間は物凄く大事な時間で、その通りにならないと
精神が崩壊する。
だから彼女は俺を管理するのだろう。
それは俺の為に、彼女なりにしてくれていた事。
『今日の晩ご飯は、19時からだからちゃんと仕事が終わったら真っ直ぐ
家に帰ってくんのよ!』
『うん。』
『誰かに声かけられても、知らな人とは話さない事! 分かった?』
『うん。』
『ご飯食べたら直ぐにお風呂に入んなよ! お風呂から出たら見るテレビ
あるでしょ!』
『うん。』
『22時までにベットに入って寝ないと? 明日の朝、4時起きだからね!』
『うん。』
『明日は二人で、旅行に行くんだから! 楽しまないとね!』
『うん!』
『・・・どうした?』
『“いつもありがとう。”』
『うん。』
俺はどうやっても彼女とは別れられない!
それは俺が決めた事なんだ! 俺を管理できるのは彼女だけ!
俺を束縛できるのも彼女だけ!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。