表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/123

72

 翌日、桜は楓と会うために神社の近くにある喫茶店に向かった。

 約束の時間よりも巣こそ早くに着いたのだけど、楓はもうお店の前に立って桜のことを待っていてくれていた。

 楓はやってきた桜を見ると、本当に嬉しそうな顔で笑った。

「ごめんなさい。待ちましたか?」桜は言う。

「ううん。そんなことない。全然待ってなんかないよ」楓は言う。

 それから二人は一緒に喫茶店の中に移動した。


 桜はこの日、結構しっかりとおしゃれをしてきた。こうして外で、きちんと約束をして、男の人と二人で会ったりすることは、桜にとって人生で初めての経験だった。

 色々悩んだのだけど、桜はこの日、ピンク色のワンピースをきていた。髪もきちんといつも以上に手入れをして、化粧も念入りにした。もし鈴がこの日の桜を見たら、思わず含み笑いをしてしまうくらいには、今日の桜はいつもの桜とは少し違う桜だった。

「小森さん。その服、よく似合っているね。それに小森さん。すごく綺麗だよ。昨日もびっくりしたけど、今日もすごくびっくりしちゃった」と席に着くと楓は言った。

「ありがとう、小町くん」照れながら桜は言う。

 なんだかお遊戯会みたいだと思ったけど、まあ、始めはみんなこんなものでしょ? と桜は自分自身に言い訳をする。

 楓は昨日とあまり変わらないゆったりとした白い上着に、下にゆったりとした紺色のジーンズというラフな格好だった。

「ご注文はお決まりですか?」

 店員さんがやってきたので、二人はアイスコーヒーとケーキを注文した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ