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「野分さん!! そこでなにをやっているんですか!!」

 育の姿を見て、小道さんは本当に珍しく怖い顔で育のことをそう怒鳴りつけた。

 育は一瞬、萎縮してしまう。

 それから。「……なにって、小道さんと同じことですよ!!」と泣きながら大声で小道さんに言い返した。

 小道さんはそれからなにかを育にまた叫んだようだったが、その言葉はよく聞こえなかった。

 その瞬間、育は後方からやってきた新しい水の流れに飲み込まれるようにして、また暗い水の中に飲み込まれてしまったからだ。

 育はどちらが上か下かもわからない水の中で懸命に手足を動かしていた。

 でも、いつまでたっても育は水面にたどり着くことができなかった。

 ……息が続かない。

 やばい。

 育は思った。

 すると、そんな育の手を誰かの手がしっかりと掴んでくれた。

 ……誰?

 育は思った。

 でも、その答えは直ぐにわかった。

 今の状況で育の手を掴める人は一人しかいなかった。

 それはもちろん、育の愛している人である、秋葉小道さん、その人だった。

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