1話俺だけ不遇職な模様
初めましてしらたきです。
なろう初投稿なので見苦しい面もあると思いますが、よろしくお願いします。
俺の名前は佐山和希。高校二年、学力平均、運動少々、顔面普通、コミュ力難アリ。人間関係以外普通のスペックだ。
どうしてこんな話をするかと言うと、異世界系小説では基本自己紹介から始まるからだ。俺の年齢あたりでは異世界召喚に憧れている人は少なからずいるだろう。
しかし、
どこの日本に王様と面と向かって話せる人がいるだろうか?いきなり持った武器や道具を使いこなせるだろうか?敵とはいえ、生き物を簡単に殺せるだろうか?答えはありえないだ。
こと日本人に置いて自分より年上、目上の人を敬え。銃砲刀剣類所持等取締法、通称銃刀法で武器を持つな。殺人罪、動物愛護法。日本はこれらを生まれた時から洗脳教育されていると言っても過言ではない。
そんな奴らを召喚する位ならもっといい所あるだろうと言いたいがそれが小説の中の話だからだ。
まぁ、こんな事を考えるのはご都合主義か、はたまた俺が小説の登場人物その1か、のどっちかだ。
とりあえず現状を一言で表すなら、
異世界召喚された。
だ。
回想を入れるとするならば………
時は2019年。今日も今日とて一人で読書をしながら帰っていると声をかけられた。そう、彼女だ。
「今日も1人で帰ってるの?本読んでるより話ながら帰った方が楽しいよ!一緒に帰ろ?」
俺の中学からの知り合いだ。
姫乃柚葉。高校二年、成績トップ、運動万能、容姿端麗、性格温厚、誰にでも声をかける凄いやつだ。
俺はこいつの事が嫌いでは無い。しかし一緒には帰りたくない理由がある。何故ならこいつの周りには馬鹿1と馬鹿2がいるからだ。
1人目は、青山将輝。同じく二年、成績トップ、運動万能、容姿端麗、性格も表向きにはいい。
2人目は、内藤健同じくry)、成績普通、運動万能、筋肉大量、悪を恨む良い奴だが、たまに空回りしてしまう。
2人とも姫乃の事が好きで、俺がいるとあからさまに不機嫌になるからだ。
俺はこの2人とは一緒に居たくない。だからその場を早歩きで通り過ぎようとし、加速を始めた瞬間、俺を含めた4人が光に巻き込まれた。正確には3人を中心といた光の端にいた俺が巻き込まれた。
回想終了。
そして、俺達は宰相を名乗る奴にいろいろ聞かされ、適性を測るとか何とかで、とんがり帽子にローブといったThe 魔法使い見たいなやつが水晶を持ってきてその説明を始めた。
ここまでの1連の流れでマニュアルがあるかのように説明された。時折、「ああ、ここは……」とか、「……と言うことだから」とか分かりずらいと思った所には毎回説明が入るのだ。
それで分かったことは、
○魔王現れたわ。
○やべぇ、魔王超強え。
○あ!そうだ!異世界から勇者呼びだそ。
○勇者は強いスキル持ってるから大丈夫だよね。
○金渡すから、魔王よろ。
○あ、元の世界には魔王倒したら帰すから。
○ん?どうしてかって?魔王を倒したらなんかよくわからん力が働いて元の状態に戻ろうとするらしいから。
○お前ら異物扱いだから戻れるよ!やったね!
魔法使い
○これにさわってね
○なんかよくわからん力でステータス見えるようになるから
○ステータス教えてね
○あ、嘘ついたら分かるから、そこんとこよろしく
で、これが俺達のステータスだ。
青山
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青山将輝Lv1
種族:ヒューマン
職業:勇者(勇者)
HP:500
MP250/250
STR:300
DEF:250
AGI:100
INT:100
スキル
・聖剣召喚
・聖属性魔法
・聖剣術
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内藤
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内藤健Lv:1
種族:ヒューマン
職業:聖騎士(勇者)
HP:750
MP50/50
STR:300
DEF:400
AGI:50
INT:50
スキル
・身代り
・聖盾術
・重剣術
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姫乃
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姫乃柚葉Lv:1
種族:ヒューマン
職業:聖女(勇者)
HP:300
MP500/500
STR:100
DEF:100
AGI:100
INT:750
スキル
・神聖術
・聖加護
・充填
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これが俺以外のステータスだ。こいつらがステータスを1つずつ言う事に周りの奴らはきゃーきゃー騒いでいた。
しかし次の俺の番で空気が変わった。
───────
佐山和希Lv:1
種族:ヒューマン
職業:大鎌使い
HP:300
MP0/???
STR:100
DEF:100
AGI:100
INT:100
スキル
・???
・3A=@
・
───────
これが俺のステータスだ。
スキルがよく分からなくてステータスも3人に比べたら低い。俺の前までは盛り上がっていた空気が一瞬にして凍りついた。
1分位誰も言葉を出さなかったが、宰相がわざとらしく咳払いをして話を変えた。
俺のステータス発表を無かった事にした感じでこれからの説明を始めた。
そして、今日から寝泊まりする部屋を言った時、『勇者である3人には、』と言いやがった。
それから1、2分位の宰相の話が終わったタイミングで全員がぞろぞろ今いる部屋から出ていき、それとすれ違う感じで3人のメイドが入ってきた。
3人のメイドは俺以外の3人の前に行くと何かを話し始めた。男の2人は何故か興奮しており、姫乃は、メイドに質問をしていた。
俺は少し離れた位置にいたので何も聞こえなかったが、姫乃がこっちをチラチラ見てきて少し顔を赤らめていたのはバッチリ見えた。
男2人がメイドに連れられ部屋を出た後、姫乃がこちらに近づいてきた。
「何?なんか用?」
と、ぶっきらぼうに言うと、
「部屋、佐山君だけないね」
と、言われたので
「憐れんでんのか?」
と、キレ気味に返した。
「ううん、そういう事じゃないの。あのね、もし良かったら私の部屋で寝ない?」
何を言っているのだ、この女は。こっちは思春期の男子だそ?どこまでお人好しなんだ。
俺は少し考えた後、「あぁー、頼む」とだけ返した。
◇
姫乃と共にメイドに案内された部屋はとても広く、5人で住んでも問題ない大きさだった。
ベットはキングサイズの1.5倍位あり、2人で横になっても苦にならない大きさだった。
それから、姫乃はベットに、俺はベッドからほど近い机の椅子に座った。お互いに何も話せないまま、時間が経っていった。
そして、しばらく経つと部屋の中にくぅーと可愛い音が流れた。音源である姫乃はお腹を押さえながら顔を赤くして下を向いていた。すると、それを見越していたかのように部屋の扉がノックされた。
「姫乃様、お休みのところ失礼致します。お食事をお持ちしました。お召し上がりになりますか?」
「わざわざすいませんお願いします」
と、扉を開けながら行った。
メイドは、ワゴンのようなものを押しながら部屋に入り、部屋の真ん中にある大きい机に料理を次々と置いていった。全て置き終わると一礼して部屋を後にした。
料理は当然のように一人分しか無く、姫乃の好意で分けてもらう事になった。
それからなんやかんやあり、夜になった。
姫乃はベットに、俺は床に布団を引いて寝ることになった。
中途半端な場所で終わってしまいすいません。次話の関係上この終わり方となります。次話にご期待ください。