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鬼姫の曼珠沙華  作者: 紫木 千
第三章 『雪ノ都編』
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【序章】

 あの日は特に雪が降っていた。

 傷だらけの体を引きずりながら、ようやく灯りを見つけた。ここがどこだろうと構わない。とにかく助けてほしい。


「あの、大丈夫ですか?」


 声が聞こえ、顔を上げた。

 それは人ではなかった。頭から雪を被った、角を生やした鬼だった。


「お……に……」


 その鬼はよく見れば人が良さそうな優しい目つきをしていた。目も髪も灰色で、妖怪らしい見た目だったが、どうせもう死ぬのだから、どうでもいい、と女は倒れ伏した。


「……!?」


 鬼は倒れた女を抱きかかえた。

 人間の女だ。


「す、すぐにお屋敷に運ばねば……!」


 鬼は女を抱え、足を速めた。





 ────ずっと、愛しているから。





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