91/114
次のゲーム
「互いに一発ずつ殴り合うのを繰り返してさ〜、
先に失神した方が負けってゲーム、どう〜?
シンプルで分かりやすいし〜、面白そうでしょ〜?」
「ふざけんな!!」
思わず声が荒ぶった。
「なんだよそれ!!父さんが明らかに不利じゃねえか!!
父さんはもう……両腕も、両目も失ってるんだぞ!!」
すると男は、心底おかしそうに肩を揺らして笑った。
「不利〜?
な〜に言ってんだよ、おめ〜?」
嘲るように指を突きつける。
「こいつさ〜、もう二回も負けてんだぞ〜?
しかもそのうち一回は、自分で決めたゲームで負けてんの」
舌打ち混じりに笑う。
「ダッサいよな〜。
ほんっと、間男らしい最期って感じ〜。
自業自得って言葉、知ってる〜?」
「くっ……」
言葉が喉に詰まり、何も言えなくなった瞬間、
俺たち全員の頭に、あの低く冷たい声が直接響いた。
『梅の儀、打撃耐久勝負。
先行、遠坂太史。
――はじめ』
「達也くん!!」
和政が切羽詰まった声で叫ぶ。
「文の時みたいにあいつに石を投げて!!
少しでも達也くんのお父さんを援護しよう!!」




