表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
獄門ループ ―家族が消えた日―  作者: ダダ太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/116

向かいの男

喉の奥が、焼け付くように熱い。

息を吸うことすら、うまくできない。


俺は視線を逸らすようにして、

父と向かい合う、もう一人の影へと目を向けた。


少し小太りだが、背は高い。

ざっと見ても、百八十五センチほどはあるだろう。

がっしりとした体格で、立っているだけで圧がある。


その男を見た瞬間――

背後から、信じられないほど震えた声が上がった。


「……お、お父……さん……?」


空気が、凍りつく。


「「「……え?」」」


全員の視線が、一斉に郁美へと集まった。


「お父さんって……」

俺は思わず、声を絞り出す。

「……郁美の……?」


郁美は、唇を小さく震わせながら、

丘の上の男から目を離せずに、かすかに頷いた。


「……うん……」


俺の父だけじゃない。

郁美の父親まで、ここにいる――?


偶然なんて言葉で片づけられるはずがなかった。


「で、でも、お父さんって言っても、

実の父じゃなくて……

マ、ママの再婚相手……なんだ」


「おーう!郁美?

なーんでお前、こんなところにいるんだー?」


その男は、舌に絡みつくような、妙にねっとりとした喋り方をしていた。

語尾が伸び、声の抑揚がどこかずれている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ