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獄門ループ ―家族が消えた日―  作者: P


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勝負の続き

「ふん!まあ、どうでもいいよ。さあ郁美、続きをしましょう。」


「続き?……えっ……あ、また声が……」


「どうしたの郁美?」


「竹の儀の種目を、60秒以内で決めろって声が……」


「種目?」


「……さっきは、文って子がゲームを指定したよね」


和政が小さくつぶやくと、桜がはっとしたようにこちらを見る。


「トランプのスピード……文が決めてた」


「ってことは……」


俺は浮かんでいるカードの残骸と、沈黙する文を交互に睨む。


「次は、郁美の番ってことか……?」


「えっ……まだ続くの?」


桜の声が、わずかに震えた。


「多分ね。交互に戦う競技を決められるんだと思う。」


「というか待って……これは一体いつまで続くんだ……?」


「わかんないけど……多分……どちらかが両腕、両足、両目、

すべての代償を払うまで終わらないと思う。」


和政が神妙な顔でつぶやく。


「それって……意味わかんねーよ……」


俺は絶句した。


「うん……でも……次は郁美が有利になる勝負を選べるってこと……だから……」


「くっ……時間もないんだもんな……」


「うん。次をどうするか考えよう」


「郁美ちゃん!次は君が、文に勝てる競技を選ぶ番みたいだ!」


声を張り上げて伝える。


「何か勝てそうなバトルはないか?」


「えっ……うーん……なんだろう……」


「郁美、あなたフラッシュ暗算できたわよね?」


「あ、うん。ち、小さい頃からそろばん習ってたから。」


「文はフラッシュ暗算はできるの?」


「う、うーん……ど、どうなんだろう……で、でも

そういう話は聞いたことないかな。」


「……おい、文ってやつ。お前、フラッシュ暗算できるのか?」


ほとんどダメもとで投げた問いだった。


「は? ばか? 教えるわけないじゃーん。

……あ、でもフラッシュ暗算はできるよ」


文は、わざとらしく口角を吊り上げてそう答えた。


――その瞬間、俺は直感した。

十中八九、ブラフだ。


本当にできる人間なら、あんな答え方はしない。

即座に否定するか、あるいは話題を逸らして、

余計な情報を与えないはずだ。

わざわざ「できる」と言い切るのは、不自然すぎる。

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