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獄門ループ ―家族が消えた日―  作者: ダダ太郎


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30/198

帰宅

――ただ。


事件直後に他人を泊めることを、和政の親がどう思うか。

きっと心配の方が先に立って、

「今日はそれぞれ家に帰りなさい」と言うはずだ。


少し考えた末、俺は首を振った。


「……いや、今日は家に帰るよ」


「本当?

僕がごり押せば、多分親も許してくれると思うけど?」


「うーん……いや、大丈夫」

「今日は、自分の家に帰ることにするよ」


「……そっか」


和政はそれ以上何も言わず、小さく頷いた。


ちょうどそのタイミングで、

運転席から和政の親の声が飛んでくる。


「達也くんの家は、この辺りで合ってる?」


窓の外を見ると、

いつの間にか見慣れた街並みが流れていた。


「あ、そこのコンビニの前で大丈夫です」

「わざわざ、ありがとうございます」


「いいのよ」

「いつも和政と仲良くしてくれて、ありがとうね」


「いえ……こちらこそです」


軽く頭を下げ、俺は車を降りた。

ドアが閉まる直前、和政がこちらを見て言う。


「……また、連絡するね。」


「うん。頼む」


短くそう言い残して、

車は静かに走り去っていった。


俺は一人になった夜道で、

無意識に周囲を見回す。


物音、足音、気配――

すべてに神経を尖らせながら、

できるだけ人通りのある道を選び、

最短距離で家へと向かった。

本作のIFルートや、より深い裏設定はX(ダダ太郎)で公開情報を発信していきます。

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