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学校へ通う手続きが済んだと聞いたので学校の場所を聞き、明日は学校に行くことになった。


エリンとは双子ルックで行く予定。

わたしは青のワンピース、エリンはピンクのワンピースだけど、刺繍やレースを似た感じに揃えている。ワンピースの生地で作ったシュシュもするつもり。仕上げにお気に入りのバッグ。初期に作ったマジックバッグ。教材どれだけもらうかわからないからね。

収納魔法よりマジックバッグの方が存在していてもおかしくないものだとわかったから。


いざ出陣。

「マヤ、学校楽しみですね。前の家の時は学校なんてもう絶対にいけないと思っていたから、街の学校でも嬉しいです。」

「エリンは読み書き計算の基礎はできているから、あとは簡単じゃない?」

「歴史とか外国語とか知りたいです。読める本が増えそうだと思いますから。」

エリン偉い。向上心ありまくり!


わたしは言語翻訳魔法あるから、何語でも読めるけど、人には教えられないもんね。

2人で教えられた場所の学校につくと、思ったよりも大きかった。

小さな部屋ひとつぐらいかなと思っていたけど、3部屋ぐらいはあるようだ。

説明を聞くと、読み書き計算のまったくできない初心者クラス。読み書きはできるけど、計算はまだできないクラス。読み書き計算もできるけど、歴史や地理、外国語、神話や文学やマナー礼儀作法など少し専門的なことを学ぶクラスと別れているようだ。


エリンもわたしも簡単なテストを受けて、3番目の専門的なクラスに入れてもらうことにした。

地理と歴史は勉強したい。ここがどこだか知りたいから。エリンは外国語に挑戦するらしい。お母様が生きている時に少しだけ習ったそうで基礎はあるとか。お貴族様は小さい頃から勉強が凄いんだね。改めて思う。


専門のクラスは全員で5人。

貴族学校を卒業した男爵令嬢だった方が、商人と結婚したのをきっかけにボランティアで教えてくださっているようだ。

サマンサ先生にこにこしているからか目は細いけど美人だと思う。


簡単に自己紹介して席についた。

教材をもらって自習してわからないところを先生が教えてくれるスタイルみたいだ。

授業は1時間ぐらいで終了。割と早い。まぁ先生も大変だしね。庶民の学校だからこんなものかな。でも、歴史面白かった。ゲームの設定みたいで攻略本を読む気分になれた。


エリンと楽しかったねっと帰ろうとした時、隣の席の女の子に呼び止められた。

「ねえ、わたしはサーラ、貴方たち二人に教えてもらいたいことがあんだけどいい?」


栗毛色のふわふわと巻き毛は肩ぐらいの長さで、キラキラこっちを見ている目は大きくて髪の色よりも少し濃いブラウンだ。結構可愛いというのか美人だ。

エリンがふわふわの乙女のような可愛さだとすれば、サーラは美人になるなというようなすっとした感じがする。


でも結構がっつり食いついている。

「何を教えればいいのかな?」

「その、髪飾りとワンピースとバッグ。どこで買ったのか教えて欲しい。」

「これ?エリンとわたしで作ったんだけど。」

がーん。とショックを受けた顔をしている。何故に?


「えー。自分で作ったんだ。売っていれば買いたかったのに…。」

そうか、欲しかったのか。可愛いもんね。これ。自画自賛。


エリンが自分のバッグからいくつかシュシュを出してきている。

可愛いから常に持っていたいって言ってたな。

「サーラ様、気に入ったのがあればお譲りしますよ。」

「様がいらないよー。サーラでいい。ゆ、譲ってくれるの?可愛い。どれもこれも可愛い。」

「シュシュはとっても可愛いですよ。わたしも可愛いなって思っていっぱい作ったんです。」

「この小さな球って、宝石!?見たことない。こんな小さな球に加工しているなんて。」

「ん?あ、これはガーネットのビーズかな。原石を小さな球に加工して穴を開けて糸を通してつけているのよ。」

「え、この球も作ったの?」

「うん、加工魔法があれば簡単だよ。」


サーラが小さな声で、屑宝石を使って加工すれば大儲けできるかも?と呟いている。聞いて良かったんだろうか。

「ねぇ。この球は商業組合に登録している?」

「商業組合に登録?いや。してないけど。商業組合ってあるの?」

「ダメだよ。登録しないと。こんな画期的なもの。」

「うーん、可愛いから作っただけで、自分たちで使っているだけなんだけど。」

「いや、これは登録した方がいい。そうだよね。お母さん。」

いつの間にか、一緒に机の上を見ていたサマンサ先生がお母さん?


「サーラはお金になることには嗅覚が鋭いからね。確かにこの小さな球を1個つけるだけでこの髪飾りの価値が上がっているわね。キラキラしていて綺麗だし、この小ささなら屑宝石でも作れるわね。」

「そうでしょ。お母さん、捨てられている屑宝石を安く買ってきて、加工魔法の人に作ってもらえれば、ヒット商品になるよ。」

「わたしは別に儲けるつもりはないからサーラが登録してもいいけど?」

「ダメ!それはダメ、人のアイデアを横取りするのは商売人としてご法度。正しく儲けないと商売がダメになってしまうってお父さんが言ってた。」

「いいお父さんだね。」

「うん、自慢のお父さん。凄腕の商売人なんよ。」

「じゃ、サーラ、商業組合に登録する方法を教えてくれる?登録したら真似てくれてもいいから。」

「登録する方法は教えるよ。真似てもいいっていうより、その髪飾りこっちで作りたいから買ってもいい?」

「見本にあげるよ。」

「いや、ダメだって、ダメ、正当な取引しないとダメ。マヤって結構ダメダメやねんね。」

「家にいっぱいあるからいいのに。それにエリンもわたしもすぐに作れちゃうしね。」

「家にいっぱいあるの?何個ぐらい?」

「えー。エリンは何個作っていた?わたしは、んー。20個ぐらいかな。」

「わたしも20個ぐらい作ったと思う。いろいろ試すのが楽しくて。」

「全部で40個ほどあるんだ。」

「あ、気に入っているのもあるから、全部は売れないよ。うちに見に来て選ぶ?」

サーラに声掛けしたんだけど、サマンサ先生が真剣な目をして聞いてきた。

「マヤって、あのクリント商会の商会長の娘さんなんですよね。」

「はい、そのクリント商会の商会長の娘です。エリンは従妹です。」

「わかったわ、わたくしも一緒に行くわ。」

「お母さん。いいの。他のものも見たくなったから行きたかったん。嬉しい。」

「家庭訪問っていうことで行きましょう。」


ということで、急遽家庭訪問ということで、一緒に家に行くことになった。

自分の自慢の可愛いを見てもらえるのは嬉しい。

フリマでお店を出す時の気分。どれが選ばれるかどきどきするし、自分が好きなのを相手も気に入ってもらえるとめちゃくちゃ嬉しい。


うちはここだよ。

「おかえりなさいませ。マヤ様、エリン様。そちらはお客様ですか?」

「ただいま、セバス。こちらは今日行った学校のサマンサ先生とお友達のサーラです。手作り品をお見せする約束をしたので一緒に帰ってきました。」

「急にご訪問してご迷惑おかけいたします。家庭訪問だと思っていただければと。」

サマンサ先生苦し紛れで挨拶をされる。


最初は驚いた顔だったセバスは苦笑しながら、そのまま応接間まで案内してくれた。

そこでセバスにも席について欲しいとお願いする。


「サマンサ先生もサーラもお茶飲みながらここでちょっと待っていて。ビーズとシュシュを持ってくるから。エリンも売ってもいいシュシュも持ってきてね。セバスは商業組合の登録の仕方を聞いておいてくれる?なんか登録しないとダメみたいなのよ。」


マーサが出してくれたお茶は磁器のカップだった。

カッコいい。サマンサ先生もサーラも薄くて綺麗な発色のカップを、目を見開いて見ている。

綺麗でしょ。これはお気に入り。


エリンと一緒に工房にいき、マジックバッグにビーズと売ってもいいシュシュを入れる。参考に花柄のワンピースも持っていくか。これも花の刺繍の花弁のところに真珠のビーズを刺しているんだよね。スカート部分を総柄にしたので、可愛い。


「お待たせー。」

ビーズをケースごと並べる。ケースには貴石ごとに区切られており、小さいのは1種類50個ぐらいは入っている。こうして並べると可愛さが際立つ。

その横に売ってもいいシュシュをわたし作成分とエリン作成分を並べる。

ビーズ刺したりレースつけたり、刺繍したりパッチワーク風にしたりと、楽しくていろいろ試したものだ。


「このシュシュはね、マヤが考えたのよ。布の中はスライムゼリーを加工しているごむというものが入っているんです。シュシュは色を変えても可愛いしレースをつけたりビーズで飾ったり違う布を使って合わせたりしても可愛いの。マヤと一緒にたくさん作ったのです。」


エリンも一生懸命説明してくれている。ゴムもどきはスライムのドロップアイテムでうまくいけた。

いろんな条件で呼び出ししていたらそれが出てきたのでびっくりした。

錬金術でゴムもどきになって狂喜乱舞したのは今となっては懐かしい。


サマンサ先生とサーラが目を見開いている。あ、セバスもびっくりしている。そうだよね。セバスにもちゃんとご披露してなかったもんね。


「今、あるのはこんな感じ。シュシュ以外にもワンピースに付けたのはこんな感じ。」

見本のワンピースも出してみる。それを見たサマンサ先生がひったくるように凝視している。

お花の刺繍は知っているけど、裾や襟に刺繍するぐらいで、等間隔に総柄にするものは初めて見たわ。それにこの小さな真珠の飾り。絶対売れる。と呟いておられる。


ワンピースはスカート部分を花の刺繍に真ん中に真珠のビーズをつけて、総柄にしている。

1個丁寧に花を刺繍して真珠を真ん中に刺しワンポイントのモチーフを完成させる、それで技術力レベルを更新し、召喚魔法で総柄の布を要望し呼び出したわけ。可愛くて色違いでたくさん呼んでしまった布だ。


サーラがちょっと気合の入った顔でこっちを見る。

「この宝石の球、商業組合に登録してもらった後、こっちで作ってもいい?屑宝石買ってきて、加工魔法持つ人に作ってもらって売っても良い?それで見本で何個かこれ買っても良い?」

「いいよ~。」

「この髪飾りも作ってもいい?仕立屋でハギレ買ってきて、孤児院や小さい子どものいるあまり外出のできないお針仕事の上手な人に作って売っても良い?これも見本が欲しい。これもあれも全部可愛いー。10個ぐらい買っても良い?」

「いいよ~。」

「この髪飾りに使っている布で、この丸い模様がついているのを見たことがないけど売ってもらえたりする?」

「あー水玉の布ね。あるよ色違いも。」


水玉も花柄と同じ、1個塗りつぶすように水色で刺して、後は総柄にしてみた。小さめの水玉模様って可愛いんだよね。水色だけではなくこっちも何色もお試しで作ってみている。


サマンサ先生も参戦だ。

「こっちのワンピースに使った花柄の布もあったりする?」

「ありますよ~。」

「買わせてください!!絶対ドレス作ったら可愛い。」

「んー。工房に見に行きますか?」


うんうんと高速で顔を縦振りする親子。似ているなぁ。

エリンと二人で工房まで案内する。

工房から先はプライベートゾーンで土足禁止なんで室内履きに履き替えてくださいね~。


「ここが、ビーズのコーナーで、こっちが貴石で作った装飾品で、こっちが柄物の布や巾着やポーチにレース編みやそれらで作った髪飾りとかボタンとか布系コーナー、で、ここら辺はポーションで、あっちは普通のバッグやマジックバッグかな。意外とあんまりなかったね。」


人形関係はエリンの部屋に全部あるからここにはないのだ。


「ちょっと待って、何、これ、おかしいよ。これ。」

サーラは鑑定魔法全開のようである。貴石を使ったブローチにくぎ付けになっている。

まぁそれは大き目のサファイアで色目も綺麗だからね。

サマンサ先生は総柄の布を1枚ずつ見て、これは売れる。これは売れると呟いておられる。


「これ。これ、毒無効、状態異常無効、物理攻撃無効、魔法攻撃無効って出ている…。これ絶対王家への献上品にした方がいい。こんなの棚にそのまま並べているのがおかしい。あ。これ、あー。状態異常無効の魔法が付与されたピアスが20個以上ある。これも献上品…。いやー。このポーション、エリクサーって表示が読める。おかしいよ。伝説のポーション、迷宮でもめったに出ないから出たらオークションでとんでもない金額になるというやつが10本も並んでいる…なんで!」

サーラの目が血走ってきている。


「状態異常無効のピアスは魅了防止でいるかなぁって。」

「なんで魅了防止がいるん?」

「だって、魅了持ちのヒロインが出てきたら怖いよ。」

「え?魅了持ちのひろいん?って何?」

「あー。そうだヒロインって周知されていないんだ。ちょっと待ってて、ヒロインのことがわかる本持ってくるから。」


そう言って、工房から出ると、唸れ自分の脳のデーターバンク!

「出でよ、魅了持ちのヒロインが王子様、宰相の息子、宮廷魔術師の息子、騎士団長の息子を攻略し、悪役令嬢を断罪し、その後その国が亡ぶバッドエンドの物語1冊」


本が手の上に乗る。良し、パラパラ中身を確認してみるとそれらしい話が載っている。良し。


工房に戻ると、サーラはマジックバッグを見ているし、サマンサ先生はパッチワーク風の布を広げている。

パッチワーク風の生地は日本の知識とこっちの技術力更新で乗り切った。

1個ずつモチーフを丁寧に刺繍したり、紫の色が出せる貝を呼び出したり、藍染できる材料を出して錬金したりで、最初の1面は頑張って全部手作りで、その後は召喚で同じパターンがいくつも続くように想像して増やした、召喚魔法本当便利。


これでベットカバー作ったら可愛かったんだよね。わたしは青系で、エリンはもちろんピンク系で作ってみた。その残りの布なんだけど。


「ま、マジックバッグが20個以上ある、小さいのから無限大まで。む?無限大?っておかしくない?うちでもマジックバッグは4個しかないのに、大きさも荷馬車5台分でひと財産なのに。なんでー。」

サーラが泣きそうだ。ごめん。それほど価値のあるものだと思っていなかったというのか、異世界あるあるのテンションで楽しくて楽しくて、どこが限界か知りたくてつい作ってしまったのよね。


「マヤ、あっちのサファイアのブローチと状態異常無効のピアスとエリクサーと無制限のマジックバッグは王家に献上しといた方がいい。じゃないとこれが1個でも外に出たらお貴族様に潰されるか、奴隷のように搾取されるよ。」

ひえー。奴隷は嫌だ。のんびり暮らしたい。

「でも、献上したら持っているってばれるんじゃないの?」


サマンサ先生が布を抱えたまま、説明してくれる。

「王家に献上して、庇護してもらうのよ。もともとこの国の上位5位には入っていた、クリント商会だもの、ご家族亡くされて、遺品の整理をしていたら出てきましたっていうので目立たないと思うわ。献上は1個ずつでいいからね。転移の付与は、難しいわ。付与魔法持っている人は割といるからある程度は大丈夫だと思うけど、転移魔法を付与するのは聞いたことないから。便利だと思うけど、転移の付与ブローチは今回は保留ね。状態異常無効付与のピアスは小さいものだから、いくつかまとめて献上した方がいいかも。」


「んー。王家への献上ってどうしたらいいんですか?」

「うちの旦那様が王宮に納品に行く時に、一緒に行ってみる?」

「ご一緒してもいいんですか?」

「ええ、これだけうちの商会で取引させてもらおうと思ったらそれぐらいしないと恩が返せないわ。布は買えるなら全部欲しいし。」


そうか、これからも手作り品はどんどん作ると思う。楽しいから。

最初は召喚魔法で生活できるし、売らなくてもいいかなと思ったけど、サーラとサマンサ先生の嬉しそうな顔を見てると、欲しい人に手にしてもらえるのが嬉しい。


昔フリマで売っていた頃のわくわく感を思い出す。手作りが楽しくて仕方がなかった頃があったのだ。ほんと、思い出さないといけないぐらい、わたし手作りから遠ざかっていた。

何もかも封印しちゃっていたのかな。どこかであの子は産まれることすらできなかったのに自分が楽しんじゃダメだとか思ったりもしていたのかも。自分の人生人のせいにしちゃダメだよね。うん、この世界では好きに生きよう。楽しい毎日で罪悪感を持っていた過去は忘れよう。

だって、異世界あるある本当楽しいもの。


最終サマンサ先生チョイスの献上品は剝き出しというわけにはいかない。

サファイアのブローチにお高そうに見えるケースを余っていた木材とベルベット風の布を材料に加工魔法で作る。

状態異常無効付与のピアスはキラキラタイプと落ち着いたタイプを5種類ずつ計10個、綺麗なピアスケースを作っていれてみた。サーラとサマンサ先生のケースを見る目がおかしい。

エリンはマヤ素敵と喜んでくれている。

エリクサーとマジックバッグは迷宮品ということにした。

こっそり隠蔽して鑑定で見ても大丈夫にしておいた。


サーラにさっきの魅了持ちのヒロインの本を手渡し、これを読めば状態異常無効付与ピアス欲しくなるよと笑って渡しといた。


そしてセバスの契約魔法で、サーラとサマンサ先生と売買契約を締結することにした。わたしがやらかしていることを黙っていてくれるらしい。ほんと良い出会いだ。


サーラとは結局、ビーズとシュシュを、サマンサ先生とは花の総柄の布と水玉の布と、パッチワークの布を売ることになった。


ポーション等とマジックバッグは保留となった。

サーラおうちのお店は万事屋さんで、話を聞いているとデパートの小さい規模かっていうぐらい、とりあえず何でも売っているらしいのだけど、サーラは女の子の好む小物が中心で、サマンサ先生は淑女向け用品全般。

後、ご家族はお父さんとお姉さんとお兄さんがいるみたいだけど、お姉さんだけ商売には参加していないみたいだけど、お兄さんが魔道具関係で、残りお父さんが仕入れの担当らしい。


ということで、ポーション類とマジックバッグはお父さんの担当なので、後日また相談に来られるらしい。来る前には事前に連絡するから大丈夫だそうだ。


布が嵩張ったので、小さめのマジックバッグにシュシュと見本のビーズも入れた。

サーラもサマンサ先生もマジックバッグに抵抗があったみたいだけど、小さな巾着のマジックバッグは容量がたった荷車1台分ぐらいしかない。

MP10ぐらいで出来る簡易版だし、どっちかといえば、総柄の水玉模様に紐を入れるところをピンクの布で切り替えた巾着の可愛らしさにときめいて欲しいところ。

これはざくざく複製できるやつ。そう説明すると二人は少し諦めた顔で受け取ってくれた。

今回分のお支払は後日口座に入れてくれるそうだ。セバスに商業組合の登録と口座の登録をお願いした。これでセバスとマーサの給料が払えるといいな。



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