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装備の新調へ

お伝えしていた通り20時からの投稿になっています

ご注意ください

 このゲームでは、3時間起きに朝と夜が繰り返されている。

夜になるとモンスターの動きが活発化するということで出現確率が増える。

強さは据え置きだが、戦闘回数が増えるということはそれだけ怪我する確率が上がるということ。

まぁ草原で放置したとしても、防御が20超えてれば被ダメが1になるので死ぬこともないだろうが…。

後は、朝限定と夜限定のモンスターがいるという所か。

草原だったらビッグスパロウとレイヴンが該当する。

でっかい雀は朝限定、夜だとレイヴンという真っ黒い鳥、というかカラスだな。

暗い夜空に真っ黒な体だから、いたとしても凄く分かりづらい。

幸い、レイヴンは攻撃する際に鳴くので奇襲に気づき易いのが安心するところだろう。


 宿屋は、泊まると、次の時間帯で起こしてくれる機能がついている。

朝泊まれば夜に、夜泊まれば朝までぐっすりだ。

体力もマナも全回復するし、身辺整理もやりやすいので便利な場所だ。

というわけでお休みなさ~い。




 おはようございます。

眠ってみてわかったのは、仰向けだと尻尾の位置が邪魔になって寝辛かったということかな…。

横向きになれば問題ないんだけども。

今の時刻は深夜0時12分。

少し仮眠をとって大学に向かうとして、2時辺りにはログアウトを考えなければいけない。

となると、パーティー探しの時間ってなさそうな気がするな。

組めたとしても狩りの時間が少なくなりそうだし。

まずは武器と防具の新調をしたほうが良いかな。


 新調する場合、選択肢は2つ。

1つ目は、NPCの店、つまり武器屋で購入すること。

こちらの利点は、品質が一定の武具が買えるという点。

ただし、少し割高になる。

2つ目は、プレイヤーが生産するものを買うこと。

こちらはオーダーメイドなどもできるのでオリジナルデザインなども出来てしまう。

ただし、性能面はプレイヤーの技能に左右されるため、下手なプレイヤーのものだと店売り以下の粗悪品となる。


 所持金を考えると、余り余裕はないので資金の調達もしないとか。

冒険者ギルドで昨日買った素材でクエスト完了報告して報酬金をもらうか、プレイヤーたちに売って買い取ってもらうかだよな。

まずは両者の金額を調べてから売る方を考えるか。





 というわけでまずは冒険者ギルドへとやってきた。

イベント時と違って、たくさんの人がいるが、ほとんどがプレイヤーだろうな。

まずはクエストボードをチェック。

兎肉3つで400ルート、レッサーウルフの皮3枚で600ルートだ。

さて、次に掲示板を見て買取相場を見てみる。

え~と?

兎肉1個100ルート、レッサーウルフの皮1枚300ルート。

ほ~、なら兎肉はギルドに、皮はプレイヤーへって感じだな。

って待って!?角兎のカード1枚1万ルートで買取!?

レッサーウルフの方は1.5万!?

あぁ、でも効果が普通に強いもんな…、納得した。

序盤で1万という大金はでかいよな…。

効果目当てで使うか、金を手にするか。

次手に入れたときに考えるか。


 まずは早速、兎肉をギルドに売却だ。

3個×5セットを納品で2000ルートゲット。

次はそのままプレイヤーの生産職がたくさんいるという話の鍛冶屋通りに行く。

中央にある噴水広場(最初に降り立った場所)から東に進むと、そこが鍛冶屋通りらしい。

本来は別の名前があるんだけども、βテストの時から自然と鍛冶プレイヤーがそこに集まるのでプレイヤーの間では鍛冶屋通りって言うんだってさ。

近づく度に、金槌で何かを叩いている音がするし、なんかワクワクするね。

問題は、誰に卸すかだよな。

ここで売った店で注文していきたいし、できればその後生産を一手に頼んでいきたいし。

今度のパートナー(って言って良いのかな?)を決めたいものだ。


 「おう、そこの虎の人

 うちの武器を買わないか?」


 周りを見渡してみるが、良さそうな店がわからない…。

そんな中で声をかけられる。

一応、周りに獣人の人すらいなかったし(というかほとんど人間選んでるっぽい、他の種族全然見えねぇ…)俺で良いんだよな?


 「こっちこっち

 剣士なんだろ?いいもん取り揃えてるぜ?」


 あぁ左の店の人か。

人の良さそうなおっちゃんが開いている店だ。

まずは商品を覗いてみる。

へぇ、500ルートで攻撃力15か、こっちは600ルートで攻撃力17。

ん?こっちは600なのに攻撃力14なんだけども、値段ミス?


 「何か欲しいもんあったか?」


 「そうですねぇ、気になる武器はありましたけども

 なんでこっちの武器攻撃力が低いのに値段が高いんです?」


 「あぁ、気になるってそっちか

 そうだな、表示攻撃力だけ見てたらそうだろうが、1つは外見だな

 こっちの方が綺麗な模様と反りをしてるだろ?

 んで、もう一つがこの剣にはスキルが付いている」


 「スキル?

 ……あぁ!表示切り替えで見れるのか」


 「その通り、他の武器には付いていないがこの武器には付いている

 お得だろう?」


 「そうですね、体術強化でなければ直ぐに買われてしまうでしょうね」


 「……そうなんだよな」


 そういっておっちゃんは肩を落とした。

この武器に付いているスキルは、体術強化。

装着した際に、体術スキルの能力が上がるというもの。

ただし、剣を構えている時は剣術を使っているという判定になる。

いくら、真剣部分を使わずに殴ろうが、蹴ろうが剣術という扱いになっているのだ。

つまり普通の剣士では無用のスキルだ。

だけどもだ、もし条件が満たせれば…。


 「因みにこれ、構えてないと効果がないとかそういうやつです?

 それとも鞘とかで腰につけてるだけで効果が出ます?」


 「一応検証結果はあるが、腰に付けてても出るし構えてなきゃ体術扱いのまま戦えるらしいぞ

 身につけているってことが条件らしいからな」


 「……成程

 鞘って追加で作るといくらします?」


 「……お前さん体術持ってるのか?

 体術を持っていないなら、ただのスキル無しの剣と変わらんぞ?」


 「そこは問題ないです

 一応剣と体術の両刀で行くつもりなんで」


 「成程、そういうことか

 鞘だけなら、素材持ち込みで100ゴールド、素材なしなら500ゴールドだ

 必要なのはレッサーウルフの牙2個だ」


 「では買いますのでお願いします

 牙はこちらで渡せばいいので?」


 「毎度あり!

 ちょっと待ってな、一旦店を閉じるからよ」


 そういっておっちゃんは目の前を指で操作し始める。

すると構えてた露天がすぐに消えてしまう。


 「待たせたな、ちょっと俺の作業場に来てもらうぜ

 そこで鞘を作るからよ」


 「お願いします」


 そんなおっちゃんに付いていく。

おっちゃんはこの辺を迷いなく進んでいき、大きな鍛冶場にたどり着いた。

金槌の音が煩いくらいに鳴り響いているな。


 「おやっさ~ん、客が来たからちょいとまた作業場借りるぜ~?」


 「おぅ!ゲルダァ!好きに使いなァ!」


 一緒に中に入り、頭領らしき人におっちゃんが声をかけると、すごい大きな怒鳴り声で帰ってきた。

小さいけども、迫力のある声と髭、あれはドワーフなんだろうな。


 「んじゃこっちに来てくれ

 こっちが俺の作業スペースになる」


 そうして案内されたのが、小さいけども立派な鍛冶場だ。

レッサーウルフの牙を要求されるので手渡すと、まずは剣と一緒に牙を重ねるように置く。


 「模様とかなんか希望あるか?」


 「そうですねぇ、この剣の柄と同じ用に網目状で黒い鞘だったらいいですね」


 「これと合わせるってことか

 ならシンプルでいいな

 んじゃ、ちょっとだけ離れててな

 【万物に宿る生命よ、鍛冶の主ブラガの名を借りて、剣を守る礎となれ】」


 おっちゃん、いやもう名前わかってるしゲルダさんでいいか。

ゲルダさんが唱えると、炉の部分から炎が吹き出て剣を包み込む。

うわぁ、離れてるっていうのに余波で糞暑い。

ゲルダさんよく無事だな。

っと、ようやく炎が引っ込むと、そこには綺麗に鞘に収まった剣があった。


 「うし、これで完了だ

 暑かったか?」


 ニヤニヤしているから、これは確信犯だわ。


 「とても暑かったですよ

 あっこれ代金の700ルートです」


 「確かに

 で、体術もあるってことはナックルも買うんだろう?防具も作るか?」


 「そのつもりですが値段次第ですね

 素材の買取もしてくれます?」


 「ん?こりゃレッサーウルフの皮か

 1枚250ルートで買うぞ

 ナックルにはレッサーウルフの牙が追加で2つ、ビッグスパロウの羽が3枚

 これらが持ち込みなら300ルート、新品なら600ルート

 防具の方は、頭、靴、手、全身で皮5枚で良いから持ち込みで合計200ルートだ」


 「なら素材も足りるのでナックルと防具両方いお願いします」


 「おぅ了解だ

 にしても良かったなぁ、今売っておいて

 多分後1時間もしないうちに皮とか買取額が200に下がるんじゃねぇか?ってところだしな

 そこじっとしてろよ、今からお前の採寸するからよ」


 「……素材の供給過多ってやつですか?」


 「やっぱ獣人は背が高ぇな、2m20って所か

 一番の原因はカードのせいだな

 アレ目当てに乱獲されてて、他の素材がバンバン回ってくる

 兎も狩られちゃいるが、肉は食料になる分値段も下がりづらい

 明日には兎の肉の方が高くなるんじゃねぇか?」


 また、呪文を唱えるとアイテムは次々と炎に包まれていき、俺のサイズに合わせた装備が出来上がっていく。


 「ほいっとこれでラストだ

 そんじゃぁ料金だが、まずは皮3枚売却で750ルート、ナックルと防具全部の代金差し引きで250ルートだ」


 「確認しました

 いや~ありがとうございました」


 「良いってことよ

 今後もうちをご贔屓にしてくれよ」


 「そうですねぇ、できれば今後ずっと任せたいなぁとは思ってますよ」


 「本当か?そいつは嬉しいね

 俺はゲルダだ、よろしくな」


 「ジェイドです、よろしくお願いします」


 武具も新調できたし、専属の武具職人も作れたし最高の結果だね!

本日は時間がないため1話だけ投稿しておきます

申し訳ないです


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[一言] 買った物で依頼クリアしちゃ駄目(笑)
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