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唐突な来訪

突発イベントって反応に困りますよね……。

やべぇ、クリアしなきゃって思うか、面倒クセェ後回しだってなるかで判断は別れるとは思いますが。

一応言っておきますが、彼女の身長は1mぐらいです

 ゲルダさんに新装備を作ってもらい、早速パーティーを組みにきた。

だが、現実はそんなに甘くないようだ。

深夜0時を過ぎたってことは、一般人は大体眠っていく、

それ以上やる気のあるガチ勢だったら、ほとんどは固定を組んでもう狩り場にいるような状態だろう。

一応募集をかけている人たちはいるけども、騎士の人かヒーラーの募集ばかりだった、

どうやら、タンク・ヒーラーはこのゲームでは人口が少ないらしい。


 ん~、これだったら1人でチマチマ狩ったほうがいいかな。

募集だとどれくらい時間かかるか、わからないからな。

そのまま狩り場に直行しようと広場を後にする。


 「なんだ?あれ……」


 草原に入ろうとしたら、馬車が入ってきた。

昼間には馬車は、背景として普通にあるのは見てたけども、ここまで立派なのは初めて見た。

それに何か馬の脚が6本あったりしていて……。

とにかく異様だった。

そのまま馬車は俺の横を通り抜けていったが、あれは一体何だったんだろうな。




 草原に来たので早速、新装備の試し打ちだ。

まずはナックル。

こちらは攻撃力+35と剣より攻撃力は低いが、毒を一定の確率で付与することが出来る。

この世界の毒状態は継続ダメージと相手のステータスのダウンがつく。

普通の毒で5%の継続ダメージとステータスダウン、猛毒状態で10%の継続ダメージとステータスダウン。

公式にはこれ以上の毒もあると書いてある。

とりあえず、強い状態異常であることは確かだ。

近くにいたウルフの群れに対して、まずは先制攻撃をしていく。

拳がヒットするが、特に毒にかかった様子はない。

ウルフ達はその攻撃を見て、迎撃体制に入ってくる。

それをダッシュのスキルを使い、回り込み蹴りを一閃。

おっ、今のなんか緑っぽいエフェクトが見えた。

これが毒のエフェクトかな?

観察してみると、一匹だけ苦しそうなうめき声と動きが乱れていた。

後、体力バーの表示が他は赤色だけども、そいつだけ赤と緑の点滅になっていた。

エフェクトはわかったから、次は発動率だ。

引き続き戦っていって、どれくらいの確率でかかってくれるか見てみよう。




 【経験値を300手に入れました】


 1匹ずつ、確認しながら殴っていたら結構時間がかかったけども特にダメージを食らうことはなかった。

やっぱり毒の影響で、こいつらの動きが遅く感じていることがでかいだろう。

それにダッシュで硬直を解除して、無理矢理動けるのも強い。

因みに、大体20発ぐらい殴った結果、毒が発動したのは4回だった。

(4発殴ったらもう死んでしまうので、5匹の群れだとこれぐらいしか確認できなかった)

暫定だけども、5回に1回発動してくれていたら十分だろう。

強敵の場合は、ナックルから戦闘を開始して毒を付与したら剣を抜いて攻撃、というのが一番いいだろうな。


 さて、ナックルの検証終わり。

次は剣だ。

こちらも手近にいた、アルミラージに切りつけてみる。

ザシュっという音と共に、初の3桁ダメージが見える。

おぉ!やっと届いた。

ナックルの時は96とかは見えてたからもしかして、と期待していたけども本当に届いた。

これは気持ちいいな。

怒って突進してくる、アルミラージをいなして後ろから首筋へスラッシュを叩き込む。

それだけで体力バーが消えて、アルミラージを倒せてしまった。


 いやぁ、ゲルダさんに感謝だな。

スキルなしだと3~4発、スキルありだと2発でも倒せるっていうのがわかって上機嫌になる。


 「やるじゃない、異世界人」


 「えっ?誰だ!?」


 思わず振り返るが、そこには誰もいなかった。


 「下よ下、あんた背が高いのよ」


 「下?」


 視線を下げれば、この場にふさわしくない豪華なドレスを来た女の子が。

異世界人って発言があるから、NPCなんだろうけど。


 「女神様からアンタたちへの成長を見て欲しいって言われたから来てみたけども

 成長が早いわね~

 貴方って、一番進んでる方なの?」


 「いえいえ、俺は良くても中間ぐらいじゃないですか?

 すでに、そこの森のボスを倒している人たちがいるらしいですし」


 「あら?あの熊ちゃんを?

 ってことはもう少し試練は難しくしたほうが良さそうね」


 試練……?

とりあえず、なんか変な方向に行っている気がする。


 「えぇと、貴方は一体……?」


 「そういう時は貴方が先に名乗りなさい?猫さん?」 


 「……虎の獣人のジェイドです」 


 「私からすれば可愛い猫と一緒よ

 私はね、エル=ヴァン=デストリア

 この先の魔王国の第3王女よ

 よろしくね?異世界の猫さん?」


 やべぇエンカウントだわ……。

あっもしかして運営が言ってたイベントってまさかこの人絡み……?

なんか余計な情報知ってしまったかも知れん。

しかも、俺のせいでイベントが難しくなりそうな予感が……。

……黙っておくしか無いか。


 「それじゃ私もう行くわね

 貴方も試練を受けるんでしょう?

 その時は頑張りなさいな」


 「えっ?ちょっ!?」


 唐突に翼が生えたかと思うと、その子の姿はなかった。

……なんか狩る気もなくなったし寝よう。

そう思い街に戻ってログアウトした。





 次の日、大学で昼食を取っている間に掲示板を見てみると、どうやらあの会話しているシーンを遠目に動画に取られていたらしくて、掲示板に載せられていた。

白虎の獣人なんて俺しかいねぇんだし、すぐにバレるじゃん……。

憂鬱なまま、午後の講義に向かった。

一応言っておきますが、彼女の身長は1mぐらいです


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[一言] 虎さん、幼女スキー疑惑が浮上?←ひでぇ
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