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⑥メルヘンオバケT-shirt

【オバケだぞ~】


という文字と共に、パステルカラーで彩られた、ポップなオバケのイラストの描かれているTシャツを、着ている友達の美人がいる。


友達は、Tシャツのラフさとはまったく異なる、ドレス風の白いスカートをはいていた。


しっかりとしたレースがあしらわれていて、とても美しいスカートだった。


二人でカラオケボックスに来たけど、視線はずっと、友達のTシャツに向いていた。


私と友達は、元気な曲を入れて、歌って歌って歌いまくった。


私の番が終わり、トイレに行きたくなったので席を立つと、暗い音楽が流れてきた。


かなり暗いことで有名な、怨んで怨んで怨みまくるあの曲を、友達は入れていたのだ。


呪うような曲を一人で歌うことが嫌なのか、友達は必死で私の上着のすそを掴もうとしていた。


【オバケだぞ~】


そう書かれていて、メルヘンなオバケのイラストが描かれている、その友達の着るTシャツに、私を引き留めるために、手を軽く前に出している友達の姿がよく似ていた。

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