②血祭り的なT-shirt
【血祭りじゃ!】
と叫んでいるキャラクターがいる、白地に赤が飛び散ったような柄のTシャツを着た、美人な友達が横にいる。
二人で、色々なグルメが世界中から集まる食の祭典に来た。
ラーメンとかステーキとか、好きなものが沢山ある。
名前も聞いたことがない料理も、いくつか見つけて、テンションが上がっている。
「私は、ケバブにしようかな?」
「じゃあ、私はホットドッグにする」
それぞれ別れ、私はケバブの列に、友達はホットドッグの列に並んだ。
料理を受け取り、合流してイートスペースへ移動した。
途中で、中学生くらいの男子がこちらに走ってきて、体当たりされた。
友達の美人な顔には、ホットドッグにたっぷりとかけられていたケチャップがついた。
飛び散ったケチャップで、友達の顔は真っ赤に染まっていた。
友達は少年の後ろを付いていき、血走ったような目で、静かに歩く早さを早めてゆく。
血のように見えるケチャップを顔につけて追いかける友達は、殺し屋にしか見えなかった。
【血祭りじゃ!】
そう書かれた、美人の友達が着ているTシャツが、状況にかなりマッチしていて、恐ろしさは何十倍にも膨れ上がっていた。