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考える前に感じろ!な教訓

 この世界には魔法や特殊な異能を宿した人達がいる。


俺の家、公爵家がある国は王国グリムガン。

 獣人やエルフなど亜人に寛容な国と聞くし、気候も安定していて豊かな国だ。


隣国に商人の国と言われる自由都市レムルや亜人の国ハウスガルドが有って。少し離れた場所には迷宮都市や帝国アスラークなど色々な国も有り。


 冒険者に成ったら行きたいな~なんて考えてる今日この頃です。



「ねえねえルチル~、魔法や魔導って何~」


 朝食を終えた俺にはルチルとの勉強タイムが待っている。

 生きる為には知識も必要だからね。まあ、勉強と言ったって質問をするだけなんだけど!だって三歳児だもしょうがないよ。


「魔導は知りませんが…魔法なら知っていますよ。魔法と言うのは己の魔力と引き換えに発動する異能いわゆる不思議な力の事ですよ」


 そう教えるようルチルは手を前にだして見ててくださいと言った。


そして「フレイム」と言うとゆらゆらと揺らめく炎がルチルの手の平に現れた。ルチルの綺麗な金髪が炎で照らされ幻想的だ。


「うわぁー綺麗だね!ルチル~」


 俺の純粋な意見にルチルは頬を染めながらえっへんと、どや顔をした。ルチルは恐らく魔法が綺麗と言われたと思ってるだろうけど、俺は、ルチルが綺麗と言ったんだけどね。


手に顕現?している火は見た目からして熱そうである、火傷しないか心配だな、


「でも、熱くないの?」


「あら、心配してくれるなんてお優しいですね、ミズキ様。大丈夫ですよ、自分の魔力で作ったらある程度融通が利きますから」


「へぇ~ねえねえ、俺も出来るかな?」


「もう、ミズキ様ったらまた俺だなんて言葉遣いなんて、駄目ですよ。それは置いといてまだ厳しいでしょう」


 ルチルの言葉に俺は落ち込む、魔法がある世界で魔法が使えないだ…と…儚くもちょっと恥ずかしい詠唱とかどうしよ~とか思った俺が馬鹿だと言うのですか、、、


「そうなのか…」


手を地面につき、この世に嘆き始める。どっちかって言うと自分の馬鹿さの方がでかいが。


「ミズキ様!?今できなくても練習したら出来るようになりますよ!私に任せてください。」


 ルチルが教えてくれるらしい。やったぜ!



 思い出したら、俺のスキルの中に回復魔法と氷魔法、毒魔法が有るんだかこれってどうしたら良いのだろうか?


 翌日から魔法の練習をルチルとする約束をしてこの日は終わった。





 翌日、ルチルとの勉強と言う名の質問や読み書きの練習をしたあと魔法の練習が始まる。

 天気は晴れ。澄みわたるような快晴の庭で俺とルチルは向かい合う。


「まずは、自分にどんな魔法適性があるのかから調べましょうね。人属の場合1~2個適性が有ったら優秀な方なんですよ。主に炎や風ですかね。では、ミズキ様この石の部分に手を当ててください。」


 ルチルが差し出した物は、石の板に透明な水晶のような石が嵌め込まれてるものだった。


 俺はそれに触れるため手を出す。


 これってステータスに載ってる奴が適性って事かな?もし出なかったら心配だな…


 石に触れると体から何かが抜けるような感覚がした後に水晶が光始た。


氷の結晶を表したかのような蒼い模様の光、慈愛が満ちたような温かい緑色の光、全てを腐食するかのような毒々しい紫色の輝きを灯した。


「凄いですミズキ様!三個も適性がありますよ!えーとですね。蒼い色は氷魔法を示します。これは水系統魔法の上位クラスです!!使い手なんて限りなく少なくて希少な適性ですよ。それに残りの2個ですけど緑色は回復、紫は毒を表します。こちらも希少な属性です!反発し合う属性なので扱うのは大変かも知れませんが頑張りましょう」


 ルチルの言葉に俺は嬉しがりながら頷き返した。


 よっ良かった~。ふっふふ、やはり私に不可能などないのだ!やっぱり適性はステータスに載ってる属性が出るのかそれに希少な属性とか嬉し過ぎじゃないですかーやだー。


 今すぐ俺は、うひょひょはっひょと叫びまわりたい気持ちを押さえる。だってルチルに危ない子だと思われちゃうじゃん。


 一通り喜んだ後、ルチルは藁で作った大人サイズの人形を持ってきた。


「では、魔法の練習を開始しますね。私がミズキ様に魔力を流しますので、感覚で出来る限りつかんでください。では、いきますよ!」


 ルチルが俺の胸に手を添える。ルチルから俺の中に何か入ってきて、「おーふぅ~」とゾクゾクしてきて変な声が出てしまった。これが魔力か?魔力はまるで血流を流れるように循環し俺の中を巡っている。


 この心臓辺りが原点になっているのか、魔力の泉みたいな物を見つけた俺は、流れているルチルの魔力に結合させるかのように自分の魔力を引っ張る。


 おお!体が光始めたぞ。ルチルは頬を染め荒い息使いをしながらその光景を見て口を開く。


「せっ成功です。ミズキ様は才能があります。一回で出来るようになるなんて、私なんて数週間かけてやっと出来るようになったのですから」


「やったぁー!ルチルこの後どうしたら良いの?」


「では、次の行程に移りますね。あの人形に対して

 起こって欲しい事を声に発するのです。強く創造して魔力を込めてください。強力な魔法は魔力を保つ為に魔方陣が展開される場合があります。まあ、今は大丈夫でしょうが」


何でも、初めては自由な魔法が使えるが、そのあとは決まった魔法しか使えないらしい。


「わかったよルチル」


ここは、どかんと決めて良いとこ見してやりましょ。

 氷関係で知っている言葉ってなんだろう、何を言おうかな。よし、決めた!やっぱりあれでいこうか。


 強く創造し魔力を込める。神話を思い出すのだ。それは、神々に伝えられる氷の国…


俺は口に出す。ある言葉を、


「ニブルヘイム」


 あれ、魔力かなり吸われるんだけど…これって大丈夫ですか?


 その直後、起こってしまった、藁の人間を囲むように魔方陣が立体的に折り重なる。ブウンブウンと魔方陣は増えていきドーム状を形成しながらその数が20を上回った辺りで増やすのをやめ上空に巨大な魔方陣が現れ大規模な蒼い色の光線降ってくる。


 極寒の吹雪のようなものが辺りを覆い、寒くなり始めた。白い煙があけた後にそこに藁の人形はなく地面は陥没し氷着いていた。


 ルチルは固まっている。

 俺も思いがけず固まる。


 ギゴギコと錆ついたロボットのような音を出しながらルチルはこちらを向いてきた。


 俺は考えた、誤魔化す方法を、頭に一つの閃きが起きた俺はやはり天才らしい。俺は行動に移す。


「やっちった。テヘッ!」


 どこかのキャラクターのように舌をペロッと出し。片目を瞑りルチルに謝罪した。


可愛いでしょ?だから許して、、、


「やっちった。って…何してるんですかぁぁぁぁ!!」


 ですよねー…俺は空を見上げ現実逃避し、庭にはルチルの悲鳴が響き渡った。


 その日、町では大魔法使いがやってきたと慌てる人や襲撃と勘違いした騎士達が駆けつけると騒動が発生し町に迷惑をかけてしまった。


 俺は、勿論父様に呼び出されたよ…

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