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安置は、我が家

 とうとう街にたどり着いたどうもミズキです!


 街に着いたら大規模なお出迎えがあるって訳でも無くいつも通りな街並みが広がっていた。


 いったって何もなかった様な街の人々の様子。

 ちょっぴり落ち込みます、、、


 後から聞いた話によれば、俺の失踪は情報規制&情報操作によって外部に漏れないようにしていたらしい。それなら、街の人の冷めた態度にも頷ける。


 ちょっぴり悲しいけどしょうがない、人が集まら無かったお陰でスムーズに街の門を潜る事が出来たの良かったのかな。門番には、先に街に走っていた兵士が話をしてくれていたので止められる事も無く、石畳で舗装された大通りを、移動していく。


 大人数の行動は道を塞いで迷惑になるので、馬車の外には、ミルアを含む数人だけが付き添ってくれている。この中に、仲良いゲイルは居ないんだよね。


 護衛の数人以外は、別ルートだ。


 暫く、普段といたって変わらない街並みを眺めてると屋敷の大きめな門が見えてきた。


 おー、懐かしき我が家!私は帰ってきたぞー


 嬉しさが込み上げてくるが、顔を窓から出したりしては怒られてしまうので必死に抑えて馬車の中でじっとしておく。


 屋敷の庭に馬車が入ると、大勢のメイドさんが整列し中心にはルミ姉とルナ姉、それに兄さんが待っていてくれた。もちろんルチルがいるのも確認。


 父様や母様は屋敷内に居るんだろうけど、当主がそう簡単に外で出迎える訳には行かないと聞いたことがあるから、あとで帰ってきたよって報告しに行かなきゃ。


 っとそんな事よりもなんだか緊張してきた、、だって皆の注目の視線が俺に来ているんだもん。


 悠長に考える暇なんて与えず、出迎えてくれる皆の前で俺の乗っていた馬車が横向きに停車した。


 せめて、一言目を何にするか考える時間をください!どうすればいいんだ、、、


 そんな俺の心情なんて知らずに、外から扉を一人のメイドさんが開けてくれる。


 ありがとうございます、こんちくしょう!


 もう出るしか無いじゃん、、、


 中に居座り続ける訳にもいかず一歩又、一歩とおそるおそる俺は、馬車の外に足を踏み出した。


「「おかえりなさいませミズキ様」」


 うおっ!俺の体が馬車から出きったタイミングでのメイドや警護の私兵が一斉に言うもんだから迫力が凄くてびっくりしてしまった。俺って心は小心者なんで、、、、、


 驚きのあまりに降りてから立ち竦んでいると、暖かい抱擁が俺を襲った。突然此方に駆けた姉様ズに抱き締められたからだ。女性特有の甘い匂いと暖かさがある。


「ルナ姉くすぐったいよ」


「もうミズキ!帰ってきてくれて良かったー!」


 右側からルナ姉が背中に手をまわし強く抱きしめる。そうすると自然と少しルナ姉の方が背が高いけど少しなので俺の顔の位置にルナ姉の顔くる。


 そんなルナ姉が涙を浮かべて頬をすりすりしてくるのに、嬉しい気持ちもあるが心配をかけてしまった罪悪感の方が俺にとってはかなり重く圧し掛かった。


「何処か怪我してない?ねえミズキ」


 もちろんルナ姉が右から抱き着けば当然と左に現れるルミ姉。俺の体の至る所をぺたぺたと手で探り怪我がないか見てくれている。


 じゃっかん手つきが怪しい気もするけどルミ姉に限ってそんな事はしないよね。


 兄さんは、俺に構いまくる二人を見て苦笑しているだけで止めてはくれない。いつもの事だ。


 そういえば、妹ネルネアの姿が無いな、、、俺って何故かネルに嫌われてるし、母様にべったりくっついて離れたくないから迎えに出てきてくれないのかな、、、


 お兄ちゃんちょっぴり寂しいですグスン。


 とりあえず出迎えてくれた皆にただいまの挨拶をした後、いつまでも外に居るのもあれなんで、屋敷の中に戻る事になった。


 兄さんや姉様ズと別れて、父様と母様に挨拶する為に執務室までの長い廊下を歩く。


 メイドの皆さんや私兵は通常業務に戻ったので、今は専属メイドのルチルと二人っきりだ。


 お説教タイムかと思ったのだけれども、ルチルは何も言って来なかった。てか、先ほどからあまり喋ってくれない。


「ねえ、ルチル」


「なんでしょうかミズキ様」


「え~と、なんでもないやっ!ごめん気にしないで」


 いざ話しかけようとすればなんと言い出したら良いものか、分らないです、、、今の感じだと、俺がただのめんどくさいやつだな。


 気まずい雰囲気のまま、うじうじしていたら、執務室に辿り着いてしまった。


 扉が閉まっているため中の様子は分らないけど、父様は机で書類を書いてる事が多い。


 手早く元気な姿を見せて終わらせなきゃ。仕事の邪魔だけはしたくないからね。


 礼儀として扉を数回ノックして確認をとる。


「誰だ?」


 数日ぶりの父様の重めな声が扉越しに聞こえた。


「ミズキです、入っても宜しいでしょうか?」


「失礼します」


 断りの言葉が無い場合は、入ってどうぞの肯定の意だと教えられた。あまり大きな音を出さないようにして室内に、入り込む。


 中では、いつも通り、、、と言うよりは少しやつれ気味な父様が書類を手元に置いて待っていた。


「何事もなく無事帰ってこれたか、、、何があったか報告してくれ」


 初日の記憶を失ってからの、事を掻い摘んで説明をした。内容で、あの女盗賊団の皆さんの事は適当にはぐらかしておいたのは、俺の勝手な気持ちだから別に良いよね。


「、、、、、、、、、その後に、ガゼルにてミルアの部下に合流。無事戻ってこられました」


 説明を終えて思ったのだけど、スレイプニルの事も隠さなきゃ行けなかったから、かなり大雑把であやふやになってしまった。


 若干父様が険しい顔になっているのは、報告にもあった一昨日の盗賊の襲撃の件だろう。俺の前に情報は伝わっている筈だから。


 詳しく知らないけど、ミルア達も難しそうにしていたし、重大案件なのかな?


「分かった、、、とにかく今日は部屋に戻って休むように、、、それと、ハルミラにも顔を見せておくのだぞ」


「はい、母様にも挨拶にいって参ります。父様、失礼しました」


 貴族式の礼をして、父様の元を後にする。


 この後、母様に会いに行ったら抱き締められて、何があったか問いただされたので、同じ説明をしてからやっとの思いで自室に帰ってきた。



 数日間味わう事の出来なかった、柔らかいベットに身を沈める。


 思ったよりも疲れていたようだ。転がってから、そうかからずして眠気に負け目を瞑った。

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