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爽やかな目覚めなんて難しい

一日遅れですみません!

言い訳するなら、投稿日を勘違いしてました、、、テヘ。

 騒がしく木材を打ち付ける音。大人達の放つ大きな騒ぎ声が耳に届く。ちょっとばかし硬めで慣れないベットで俺は目が覚めた。


 視界を広げると見慣れない木目を持った天井。端に写る木窓は全開に開いており、そこから音が入り込んでいる。


「新たな世界に転生、、、な分けないか。どうぞ~」


 馬鹿な発想に至ろうとした所で現実に引き戻される。木で作られた扉をノックしてミルアが入ってきたからだ。とりあえず体を起こし、覚醒しきってない頭を切り替え、出迎えた。


「失礼します。ミズキ様、気分の程はいかがでしょうか?」


 脳はスムーズに思考出来てるし、体に痛みは無い。

 少しの怠さがあるが寝すぎたのが原因だろう。恐らく今は昼だし。


「すっかり元気元気!力が有り余ってるぐらい。迷惑かけてごめんね」


「迷惑だなんてとんでもない!私や部下の命を助けて頂き感謝しております!ミズキ様のお手を煩わせてしまうなんてお恥ずかしい限りでございます。それに引き替え私なぞ、部下すら守れないなんて、、、」


 語尾に行くほど、微かな声になっていき小さくボソボソと脱退や姿を消す挙げ句には処分なんて言葉が出てくる。


 いやいや、どうしてそうなるの!なんか話がどんどん飛躍していっておりませんかミルアさん?


「まった!ミルア落ち着いて、ね?そんな責任感じなくていいし。元を辿れば僕が行方不明になったのがいけないんだしさ?」


 必死の説得も空をきってしまう。


 俺の声には一人暴走を続ける彼女を止める力は無いみたい。力不足感が否めないです。


「おーいミルアー?戻ってきてよ~」


「はっすみません!ミズキ様のお言葉を聞き逃すとは、、やはり私が騎士に身を捧げる訳には、、」


「ストープ!終了!この話は終わりにしようよ。もうそんなに思い詰めないでって。どうせ、僕まともな事あまり言ってないし」


 これだけじゃ、ミルアは滅相もないとか言って自分を追い詰めるだけなんで、引き止める言葉を続ける。


「それに、一つ言わせて貰うなら大好きなミルアが居なくなるなんて僕は嫌だな。だから、辞めるなんて言わないで、お願い!」


 これは、俺の自分勝手で我が儘な願いに過ぎない。

 だって、原因を作った俺には彼女を縛り付ける権利なんてないですもん。


 怒らせてしまったかな、扉側を向いて肩が小刻みにわなわなと震えている。頭から怒りで蒸気みたいのが出てるみたいに見えるは錯覚か幻覚だと思いたい。


 そうだよな、悪いの俺だってのに願望を言うなんて馬鹿か。誰か俺の頬でもぶってください、、、でも、痛すぎるのは辛いんで優し目にお願い。


 かなり重苦しくなっている部屋にノックと一緒に新たな乱入者が加わる。ミルアの部下のルルだ。


「失礼します。ミルア隊長に至急報告することが、ありま、、して、、、」


 扉を開けて入ったのは良いけど、ミルアの怒っている顔を見て、驚き止まってしまっているみたい。


 すみません完全に俺の責任です。


 ルルの視線はミルアの後ろで頼りなく右往左往する俺に注がれた。


 あーと頷いて俺の駄目具合に納得したのか手をポンと叩いている。


「ミズキ様、隊長をお連れしても構いませんか?」


「お願いします、、、」


「隊長行きますよー。ミズキ様が困っておられます、失礼します」


 ルルがお辞儀して部屋から退室する。

 俺から顔を見ることが出来ないまま、ミルアは肩を抱かれ連れていかれた。


「こんど、謝りに行かなきゃな」


 扉が閉まってからため息混じりに落ち込む。


 再び室内に静寂が訪れると思いきや一人になると窓から入る喧騒が耳に少し響く。活気に溢れて入るのは、皆が安心してる証拠と昔何かで聞いた覚えがあったような。


 賊に襲われた恐怖を飛ばしたい気持ちもあるのだろう、男衆の声はかなり大きい。


 その起因の賊を倒した俺なんですが、あの時の力は何だったのかと柄にもなく考えた。


 まあ、分かりきっている。

「十中八九、呪枷眼イービルアイだよな、、、産まれて初めてステータス見たとき以来だっけ」


 長いこと使おうにも使えず腐りかけてた、俺の能力、呪枷眼イービルアイ。厨二全開で色んな力を秘めた目を考えたのが懐かしいな~。恐らく、物影に隠れていた盗賊を見つける事が出来たのもこの目のお陰だと思う。


 まだいる!って感覚がね?したのよ。


「呪枷眼が使えるって事は、0歳の時にみた以来見ることが出来なかったステータスが観覧できる訳か!これは、見てもいいんだよね」


 自分を肯定してくれるように、頭の中で、殿様が「よいではないか~、よいではないか~」と言ってるからやるっきゃないでしょ。


 天使と悪魔じゃないのが、なんか悲しい。



 気持ちを切り替えて、脳内でステータス!と願った。


 すると、現在の俺のステが、、、



「見えねぇのかよ!」



 何もでないんですけど!?ちょっと、これは一体どうゆう事!


「呪枷眼が使えるなら見えるはずなんだけど。まさか、不発?」


 何かの間違いだよな?


 何度もステータスと念じても言葉に出しても、ステータスが見れる事は無かった。


「はぁー、ステータスなんて見れない方がやっぱりいいのかな」


 なんか願いを一歩手前で打ち砕かれた気分。

 今ひっどい顔してるんだろーなと部屋に取り付けられている、窓に映る自分を覗く。


 薄く青空の中に浮かび上がるのは、落ち込んだ表情をしたガキンチョ姿の俺。幼さは残しつつあるが、これでも、だいぶ大人に近づいてきていると思うんだけどな。


 表情なんかより気になったのは、バサッっと開放的になっている髪。母様から受け継いだアメジスト色が光に当たって輝いている。


「髪もかなり伸びたな、何かで結っときたいな。うーん、あれでいっか」


 適当に使えそうな物を探して部屋をキョロキョロと見渡す。


 ベットサイドに在った良い感じの黒い紐で広がっていた長い後ろ髪を一本に纏める。後頭部で纏めた髪がふらふら揺れるのが嫌なんで、後ろから前に流れるよう左肩に乗っけた。


 前髪を軽く触っていたら、窓の中の自分を見て重大な事態に気がつく。


「俺の瞳、金色のままじゃね?」


 恐ろしきかな、先入観。

 ずっと、呪枷眼の蒼色の目になっていると勘違いしていた。こりゃ、ステータス見れない訳ですわ。


 だから、ミルア達が目の色について全然突っ込んでこなかったのか。


 一人盛り上がった俺はただの道化ですか。


「ハハハ、なら呪枷眼を使えば良いだけの事。ステータスが見えない理由が分れば簡単に、、、」


 重大な事実が俺を襲う。


 それは、

「どうやってる発動させるんですかね?」


 あの時は、自然と出来てたけど、、、


 俺が意識が途絶えるまでを思い返す。


 確か、村から運ばれてくる血の香りを嗅いだらいてもたってもいられず魔脚でゲイルの側を飛び出して、村に突入。そのあと、声のする方へ向かったんだっけ。


 そしたら、中央でエッチな本みたいな展開が行われそうな状況。怒りで頭がクリアになったら色々見えるようになっていたような。


「となると、、、、エッチな状況に出くわすが発動の条件か!」


 くっなんとも難しい発動条件があったもんだぜ。初めての時は神様サービスって事なのかね。だったら、ずっとサービスで良いのに、神様のいけずー。


「また、いつか使える時がきたら見るとしよう。それってエッチな本展開のタイミングだから、起こらない方が良いじゃないか!でも、ステータス見たいし~」


 もどかしい、、、善意と悪意が同時に存在するこの気持ち。

 ほら、脳内の天使と悪魔さん!出番ですよ。


 頭の右横に白い布を一枚羽織った小人サイズの天使版俺が現れる。


 布から、何かはみ出している気がするが、あえて突っ込まないとしよう。


 天使が耳元で囁こうとするのを阻止すべく左横に黒いタイツ姿の悪魔版俺が出現した。


 下半身のシンボルが、もっこりしていて物凄く気になるが、絶対突っ込まないからな!


 優しい素顔の天使版俺はムッと顔を歪めたが、助言を囁くのが重要だと判断し、耳元に口を近づけた。


 負けじと、悪どい表情の悪魔版俺も続いて、耳元で囁く。


「「よいではないか~。よいではないか~」」


「殿様かよっ!なんで結局それに行き着くかな!?」


 叫ぶと同時に悪魔も天使もポンと消え去った。


 もう、お前らに金輪際頼る事はしないからな!


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