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愛馬獲得は命懸け

遅れていてごめんなさい!

今回は25話です。

「今なんと?」


「良い案があるって言ったの、あのスレイプニルは主を見つけたらあの生れの果てを倒せるんだよな?」


 こうしている間にもスレイプニルは避けている。確認の為にもっかい聞き直す。


 爺さんは、当たり前だと誇った笑みをして言った。そして付け足す。


「奴はスレイプニル、神獣と名高いな」


「だったら、俺がスレイプニルの主に選ばれればいいわけだ」


 スレイプニルを愛馬にしたい俺。助かるスレイプニル。まさにウィンウィンな関係。

 あ、またも涎が垂れそうになった。軽く口を拭う。


「スレイプニルは人間を認めん。人間ならざる者を主と、、、」


 まず、スレイプニルに俺を認知させるには傍に行く必要があるな、どうするか。


「だから自殺行為だと、、、」


 湖を周って対岸に行くんじゃ時間かかりそうだし、、、


 目の前には、湖。

 水か、、、よし、横断しよう。


「おい、聞いてるのか?」


 なんか爺さんが言っていたような気がしたが、聞いてなかった。


「じゃあ行ってきます!」


「待て!お主何をする気だ!そっちは湖だぞ!!」


 爺さんの静止の声を無視して、湖に向かってジャンプする。ほんの少しの浮遊感を味わいつつ、水面に落ちる直前にさっき思いついた事を実践した。


「湖の上を走っている、、、」


 実際直接湖の水に触れているわけじゃないんだけどな、爺さんにはそう見えたらしい。


 俺がやっているのは、結構シンプルで足が付く水面を凍らせ足場にし、氷が沈む前に次の足を踏み出しているだけだけど。


 まさかこんな所で、昔見たアニメの技をすることになるなんて、、、

 憧れたんだよねー、水面を走るの。


 魔法って便利だなと思う今日この頃です。


 やはり、湖を横断すると早いもので、既に対岸に着きそうである。激しい拳が地面に衝突する音も大きくなり、風圧もくるようになった。


 近づいて思ったんだけど、生れの果てに若干の情が湧く。

 だって、生れの果ての形相が必死に見えたからだ。


「負の執念か、、、」


 そうとうな思いがあったのだろう、俺の自己満足だが救ってやりたい。ってもう着いちゃうじゃん、気持ちが入ったせいで進む速度が速くなっていたかもしれない。


 対岸まで数メートルの場所まで来ていた、湖の水面で爺さんみたいに停止なんてできないし。


「しょうがない、突っ込みましょうかね!」


 最後の氷を勢い良く踏み抜き、二体の間に向けて宙を舞う。


 飛んでいて気づいたんだが、長い氷作って湖の底まで到達させれば沈まずに、留まれたんじゃないかな。


 とりあえず俺は後悔しつつ地面に着地した。狙った通りに二体のちょうど真ん中に足を置く。


 あのスレイプニル今俺の事見たけど気にも留めてないな、、、一応あなたを救いに来たのですが。


 鋭い眼光は、あいかわらず生れの果てを捉えている。


 後悔しながら登場した俺に振る舞われた、顔面すれすれに生れの果ての拳が通る。


「あっちょっいきなり!ふべー」


 拳と地面が衝突してできた衝撃はと土の塊が襲いかかってきた。それのせいで無様にごろごろと地面を転がる。


土を落としつつ立ち上がって自分の姿を見て呆れる。


 まったく服が土まみれだよ、帰ったらルチルに怒られちゃうな。


 立ち上げって止まる俺になれの果ては拳で追撃してくる。どうやら、標的が代わって俺を捉えたらしい。


「そう簡単に受けてたまるか、ロックアイシア」


 攻撃する生れの果てと俺の間に氷の膜が出現する。

 ロックアイシア、簡単な魔法だが防御系の氷魔法だ。


「ふっその氷、簡単には壊せない、、、そんな馬鹿な!」


 俺が張ったロックアイシアの氷の膜は、一振りの拳によって軽々と砕けちった。


 ガラスを割るように簡単に割りやがって!一瞬顔が自慢げになったように見えたぞ。


 俺に迫る拳を、またしても無様に転がって回避した。


 生れの果ての攻撃は単調だが、一撃くらったらひとたまりもない。そして、次に怖いのが衝撃波だ。


 次々と俺に向かって振るわれる拳を大きく転がりながら回避する。それでも土がマシンガンのごとくとんでくるので、それに対しては、氷の膜を張り防いだ。


 本体を止めるのが一番なんだけど、あれを止めるとなると詠唱がいるんだよね。


 打開策が無い俺と生れの果てが繰り広げる凄まじい攻防。攻撃しているのは相手だけだが、、、


 それを、ちょいと離れた所で見ているスレイプニル。


 何これ、どうしろって言うの、、、


「おーい、スレイプニルさん。ちょっと援護してもらえないでしょうか」


 とにかく、魔法の詠唱をするためにスレイプニルに助けを求めた。こっちを見ているが反応してくれない。


 背後から拳が来るのを感じ、地べたを転がる。


 一向にスレイプニルが動く気しないのですが、、、


「てか、ピンチだから助けろし!おい後ろ向くなって!ああ、お願いだからそっぽ向かないでー!」


 今にも森に帰ってしまいそうなスレイプニルに謝るとこっちを振り返る。これの繰り返し。


 俺を、見て楽しんでやがるのかそれとも気に入らないのか。まったくもって表情が分らんぞ。馬だから。


 近くの地面がまたも爆発する。こうしていても生れの果ての攻撃は止まらない。


 軽く生れの果てを睨めつけておく。


 もしここにルチルがいて睨めつけているミズキを見たら可愛いと言っただろう。


 その姿はまさにツンデレ幼馴染が、恥ずかしさのあまり、涙目なりつつ赤面して睨んでいる姿にそっくりだった。


悲しくもそんな顔をしているのは、男のミズキで本人が知ったら誰得だよ!って怒っている事だろう。





 スレイプニルに話しかける度に襲ってくる拳を数えるのも嫌となるほど避け、俺の体力も切れかけてきた。


 もう、間一髪で拳をさけている。


「ハアハア、もう無理だからお願いします」


 何度目になるか、助けを求める。


 そこで何故か今回は反応が違った気がした。凄まじい眼光で、スレイプニルは、俺を見つめている。


いままでと変わらない光景。


 だけど、真意を話せと促されている気がした。


 どうして俺がここまでするのか、助けようとしたら詠唱できなくて逃げるに逃げれなくなったから困っている。


 いや違うか、スレイプニルは最初から気づいていたのか。


「ああ話すよ!俺はお前を愛馬にしたいんだ!そして数多の戦場に出たり、一緒に旅をしたりしたい。考えただけで涎が垂れてしまう。だから、主と認めてくれ、そしてここから始めるんだ。俺たちの冒険を!」


 拳を避けて地べたに這いつくばりながら大声で叫ぶ。これが俺の本心。


 少しスレイプニルの顔が穏やかになったように思えたけど、錯覚か。


 そして、俺に生れの果ての攻撃がすぐ傍に撃たれ、横に弾き飛ばされた。


 もう疲れて立ち上がれない。生れの果てに追撃されたらひとたまりもないな。


「まだ、色々やりたかったんだけどな、、、ごめんルチルや皆、、、帰れそうにないや」


 諦めるのも尺だが、目を瞑った。


 耳を劈く爆発音が耳に届く、俺に死を与える音。のはずだけど痛みが無い。


 あまりの痛さに痛覚が麻痺したのかもしれない。


 しかし、五感は確かにある。


 一応、目開けてみるか、、、


「スレイプニル、、、おおおぉぉぉ!」


 先ほど俺が吹っ飛ばされる前の場所で、スレイプニルが生れの果ての攻撃を避けていた。


 生れの果ては標的を俺から再びスレイプニルへと移し替えたらしい。


 スレイプニルが自分から囮をしてくれているんだ。俺が寝てたらやっぱ駄目だよな。


「時間を稼いでくれるのか。だったら魔法じゃない、、、とっておきの魔導をだしてやるよ」


 ぼろぼろの体に鞭打って奮いたたせながら立ち上がる。


 服の土を払わずに、両手を重ね生れの果てへと向けて、言葉を紡ぐ。


なんじが求めるは氷」


「永久の投獄に落とし、零に還り時を止めよ」


「極寒の棺桶と謡われ」


「地空を止めし、決して抗えぬ力」


「今、ここにしるす、、、」



 俺から放たれる冷気が逆巻く。

 地面、空と共に重ねた手の前に巨大な魔法陣よりも複雑な陣が出現し、回転し始めた。


「さあ!どいてくれスレイプニル!」


 地面と空に出現した陣は移動して、それぞれ生れの果てを挟み込むようにして止まる。


 スレイプニルは、察知したのか、それとも声で気づいたのか、生れの果てと距離をとる。それを確認してから魔導を発動させた。


『第一級魔導!止まる大気(ロームヴェブ)

この度は、亀過ぎる更新で申し訳ない。

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