行動するなら5分前が鉄則
遅れてしまって申し訳ないですます。
どうやら先ほど言われていたクミって人物が連れてこられたみたいだ。
椅子に座っていた皆が駆け寄ろうとしたが、ボスの落ち着けの一言で止まった。ボスが抱えられ連れて来られたクミって言う女性に近づく。
おかげで、普通の七歳よりちょいと背のある俺でも女性の状態が分かった。
息は荒く、顔が熱のせいか赤く染まって胸元を抑えて苦しそうだ。うーん、使えるようになった回復魔法使ったら助かるのだろうけれども、俺拉致らている身だし、まずは様子見を決め込む。
「おい、しっかりしろクミ!」
「ボ、ボス、、、どうやらうちも罹っちまったのかな、、」
ボスさんは、大丈夫だから安心しろと手を握って励ましている。周りも心配そうな目でみているけど、俺って場違い感がすごくて困るのだが。
ずっと、見ているのも失礼だと思い視線を彷徨わせる。俺の横にいるサリーって言うらしいさっきのお姉さんも手に拳を作り悔しがっている。
「ねえ、あの人どうしたの?」
周りに聞こえて注目を集めない為に、できるだけ小さい声で後ろにいた女戦士に問いかける。
この人は、周り程感情を露わにしてないから平気かなって思ったからだ。
「ああ、最近流行始めた正体不明の感染症らしい。あたしは、ついこないだそこの知り合いに雇われたから深くは知らんが、ヒーリングの魔法でも効果が無かったし。日々衰弱していくから大金はたいて高位の回復魔法師にお願いしようとしてるんだが、、、間に合うかどうか」
「へえ~」
ヒーリングって回復魔法使いで一番高難易度の魔法じゃんか。そして、魔法師って魔法使いの上位の存在が魔法師に該当して、魔法師なんて国のお抱えになる事が多いと聞く。
相当なお金が必要になるよな、、ああそうか、だから公爵家の俺が拉致られたのか。
そうなら、ここで俺が直したら解決になるって事か、ちなみに俺の魔法は何故か魔導と混ざって威力や効果が大きくなる。
だけど、やっぱり魔導の方が効果も威力も高いんだよね詠唱が入るからかな。
魔法も、上位になるにつれて詠唱が必要になるってルチルも言ってたし、考えるのは後でにしよう。
まずは、魔法を使って襲われたんじゃ堪んないし、賊らしいからやっぱり様子見だ。
「誰かクミを、部屋のベットに連れて行ってやってくれ」
さっき知らせてくれた人と、女戦士がクミさんの両サイドに行き、肩を貸して部屋から出て行った。
三人を見送ったボスさんの視線が俺に向かう。そして、俺を見てから椅子から立ち上がった状態で止まっていた黒装束の皆さんに語りかけ始めた。
「また一人仲間が倒れちまった、そろそろあたい達も腹くくらなきゃなんないよ!」
皆が、顔は見えないが力強く頷いている。中には、危険とボスと言い争っていた人も混ざっている。
「作戦をもう一度ねるよ!悪いがサリーそのガキを牢に戻してきてくれるか」
ここは、大人しく戻るとしますか。サリーさんの横に付いて部屋を出たけど。
俺って危険って思われて無いのかな、だって普通拉致った人に手錠も付けずに並んで歩かないよ、それに女戦士もぺらぺら喋ってたし、甘くない?一応情報収集しとくか。
「ねえ、俺以外に攫ってきた子とかいないの?」
気になったのが攫われた子が俺以外にいるかと言う事だ。もし、戦闘になった時に人質にされたらたまったもんじゃない。
「何よ急に、、、そんなに見ないでよ、はぁー。居ないわよ、それがどうしたの?」
「いや、俺みたいに他の子もいるのかなって気になったからさ」
「あなたは、特別よ。数年前だったかしらあなたの所の社交会に忍び込んだボスがあなたに目をつけたのよ。私たちは基本貴族から盗みしかしないから攫うなんて初めてよ」
俺なんか目をつけられる様な事したっけ?大体いつも社交会にくる他の貴族の子供とそりが合わなくて途中退場だしな~。価値観が違うっていうのかな、貴族以外を軽蔑して下に見てる人なんて嫌だし、、、
その結果ほんのちょっとしか友人ができなかった。別に良いけどね!それにしても、良い情報をいただいた確かに盗みは良くないが人攫いはしたことがないか、、、
「へー、どうして俺だったんだろ」
「さーねーボスに聞いてよ。ほら着いたから、お話は終了。中に入って」
牢屋に入ろうよう促されたので、逆らわず中に入る。お姉さんも部屋から出て行っちゃったし、うーん、どうしたものか。
とりあえず光源が無いのが困る、、、こんな事ならもっと魔導考えておくべきだった。
この世界に生を受け、俺が調べた結果以上の事が分かった。
まず、この世界の人はステータスを知らない。俺もあれ以来ステータス見れないしさ、、、黒歴史の一つ呪枷眼が発動すらしないってどうなってんだよまったく。
次に魔導、例外もあるのだけれど、使える魔導が前世で詠唱と効果と名前を考えた物しか使えないとか、、、
こっちの世界でどんな魔導作ろうと黒歴史を積み上げた俺の時間を返して!
詠唱をしていた俺を目撃したルチルのいたたまれない視線が向けられて恥ずかしかった、、、
最後に例外である、何故か使えない魔導があった。多分世界に支障を及ぼすからだと思う。時魔導系全部OUTです!転移魔導は何故か詠唱を忘れた、、、
それにしても暗いな~、目が慣れてきたからまだ良いものの、光系の魔導なんて考えてなかったし。
どうしてと言われたら光なんていらないもん!としか答えられん。
これから、どうしようか、
賊相手に戦闘を繰り広げるか、勝てると思うが無しだな。最底辺のくずならまだしも、盗みはしているがそこまで屑じゃないしここの賊さん。
素直に人質として使われるか、これも無しだ。公爵家の息子が攫われたと広まったら何かしらの処罰が警備の人にかかっちゃうからな。
公にならなければもみ消せるし、警備が首になりそうな人には俺が父様にかけあえばなんとかって所か、とにかく世間体である。
やっぱり、病気治すとするか。力があるのに苦しんでいる人を助けないのは何か違う気がするし。直せば解決っしょ。
「そうなったら、この檻邪魔だなー」
お姉さんもどっか行ったし大丈夫だよな。牢屋の冷たい床から立ち上がり魔力をねる。
ただの丈夫な柵っぽいし上級でっと、柵を右手で掴み唱えた。
「アイシンデント」
右手から冷気が溢れ出て、柵を覆う、魔法が終了すると冷気が消え柵が氷ついている。
これが、上級魔法の一つアイシデントの効果だ。上級の中でも簡単で詠唱いらずの汎用性がある子、まったくもって優秀である。
俺が、柵から手を放すと一時の幻想だったかのように柵は粉々に散った。
「よし、これで牢屋ともおさらばだ。さっそくボスのところへ、、、いや待てよ、俺が高位の魔法使えるわけ無いって思われて戦闘になっても困るな。さっきのクミさんの所にいって治して証明してから行くとするか」
折角慣れた暗闇も扉を開けた瞬間入ってくる光に痛みを覚え、目を瞑る。
「このまま止まってたら誰かに見つかるかも、急ぐか」
立ち往生してると、賊の見張りが来そうなので目を瞑りながら探索を開始するとしますか。
確か左に行くとボスが居た部屋だから右に行くとするか、、前を見てない俺は何かにぶつかった。
「痛っ!?おっかしいなー壁なんて無かった筈だけ、、、、ど、、、」
言っておきながら、悪い考えが脳裏を過ぎる。壁は無かった、でも何かにぶつかった。
おそるおそる瞑っていた目を開く、あちゃー女戦士さんだ。
「こっこんにちは、今日も良い天気ですね!」
「ここは洞窟なんだが、、てかお前どうやって牢からでた!?」
女戦士さんは武器の大剣に手をかけている。
俺が変なことしたら頭からぱっかんで桃太郎ですわ、、、
叫ばれても困るので、掻い摘んで説明する。
「ようするにこのような訳なんでスルーしてよ」
「魔法師並みの回復魔法か、、、その話嘘じゃないんだろうな?」
「嘘じゃないですって、なんなら証明の為に付いてきてよ」
「変なことは考えるなよ、怪しい行動をしたら容赦なくお前を殺すからな」
これが殺気ですね!効果音がつきそうなギロっとした目は、いつでも殺ると語っている。こんど、ギルに殺気向けて貰って訓練してみるか。
女戦士さんは、俺の後ろに回るとクミさんが運ばれた部屋に案内をしてくれた。そこを真っ直ぐにとか、次を右に曲がれとかまるでカーナビである。
殺気のオプション付きだが。
洞窟にしては入り組んでるな、アリの巣みたいだ。
「次を右に行った突き当たりの部屋がそうだ」
もうすぐつくらしい、さて気合いれるとしますか。
サブタイトルが難しいな、、、




