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8/11

「DVD返しに行くの忘れちゃって延滞料金発生しちゃうんですよね」



「分かります

私もよく過ぎちゃって」

席に着き注文を終えケーキが到着するまで私と達也さんはお話をする

会話は弾み私達2人は終始笑顔でとても楽しく話す



( ・´ー・`)ドヤァ



私だって会話出来るんだよ!!

仕事スイッチ入れたら接客のごとく笑顔で普通に会話出来るんだよ!!

これぞ大学時代からのバイトの賜物だよ!!

まあ私からは話題提供出来てないけどね!!



いやだって私のバイトってスーパーのレジですから

お客さんの話を聞くだけだから自分からアプローチは出来ないですはい




「心暖さんもですか?

やっぱりみんな一緒なんですね」

てか今更ながら「心暖さん」ってすごくくすぐったい

そんな風に呼ばれたこと無いもん

大体「心暖」とか「新堂」、さん付けでも「新堂さん」だもんね

「心暖さん」って呼ばれたこと無いや

うぅ…ここは私から提案してみようか




「あの…」



「どうかしましたか?」



「その…呼び方他のにしませんか?

名前にさん付けで呼ばれる事って普段全然無くって

なんだか慣れなくて」



「じゃあ心暖ちゃん…とかどうですか?」

ニコッと笑って提案をしてくれる達也さん

名前にちゃん付け・・・恥ずっ!!なんか恥ずっ!!

おばちゃんとかに呼ばれるならまだしも

達也さんと言うか若い男の人に呼ばれるのなんか…恥ずかしいよ!!




「いやっあのっ心暖ちゃんってキャラでもないですから

普通に呼び捨てでお願いします

新堂とか心暖で…」



「そんな事ないと思いますけど…

そうしたら心暖って呼ばさせてもらいますね」

あっヤバい呼び捨てされるのもなんだか恥ずかしい

これは新堂が良かったな

と思ってもそんな事言える訳無いですけども




「あともう1つ…いいですか?

敬語も使って頂かなくても大丈夫ですよ?

私の方が年下ですし」

実は気にしていました

まあ初対面だからそれが常識だろうけどもうそろそろ…ね?

達也さんの方が年上だし

身分的とか全てもろもろのスペック達也さんの方が上だし

敬語使わせて申し訳ないんです

私めみたいな者に敬語を使って頂くなど本当に申し訳ない




「いいんですか?」



「全然大丈夫です」



「じゃあ…お言葉に甘えさせてもらうよ」



「はいどうぞ」

これでくすぐったいのも申し訳ないのも少しは緩和されたかな




「心暖も俺の事呼び捨てでいいよ

敬語も使わなくていいしさ」



「いやっそれは...達也さんの方が年上ですし」



「そんなの気にしなくてもいいよ

もっと気楽に話そう?」



「...努力してみます」



「真面目なんだね」



「そんなこと無いと思いますけど...」

達也さんはクスッと笑うけど普通じゃないですか?

先輩には敬語でしょ常識的に考えて

それに私が達也さに対してタメ口とかおこがましいよ

会話して頂いてるだけでも光栄なのに

ってさすがにそれは謙り過ぎか



ヒソヒソヒソ



ん?なんだろう?

達也さんの後ろを女の子二人組がこちらを見ながら

と言うか達也さんを見ながらヒソヒソと話しながら通って行った

気になり視線を動かすと少し離れた別の女の子達も達也さんを見ながらヒソヒソと話している

そのまま隣の席にもバレないように視線を向けてみるとチラチラと達也さんを盗み見ていた



あーそう言うことか

みんなこのイケメンが気になるんですね

本当にイケメンだよねこの人

そりゃ見ちゃうよ

見てキャッキャウフフしちゃうよ

私はそんな注目の的と一緒に居るんですよね

…なんかごめんなさいね

あれですよ私の事なんて気にせずに逆ナンとかしてもらって大丈夫ですよ

なんせこのイケメン今彼女居ませんから!!

フリーですから!!

皆さん狙いどきですよ!!




「お待たせしました

こちらガトーショコラとベイクドチーズケーキでございます」

達也さんの話を聞きながら何度目か分からない自分の世界に行っていると

そこに注文をしたケーキが運ばれてきた

私の前にガトーショコラ、達也さんの前にはベイクドチーズが置かれる




「美味しそう!!」



「本当だね思っていた以上かも

それじゃあ食べようか」



「はいっ

いただきます」

ガトーショコラをフォークで一口サイズに切り口の中に放り込む

口いっぱいに広がる甘さと少しの苦さと幸せ感

やっぱりケーキって美味しいですね~

たまりませんよ~




「美味しい?」



「はい美味しいです!!」



「そうだと思った

凄く美味しそうな表情してる」



「そう…ですか?」



「うん見てる俺も食べたくなるよ」



「ありがとうございます…」

一応褒めて貰った?のでお礼を返した

まあ私が空いてるお店で食べ物を買ってると列が出来てラッキーみたいな事はよくあるけども

デブが食べてると美味しそうに見えるって事かな?

…全然嬉しく無いですね




「んっこのチーズケーキも美味しい

フラっと入ったけどこのお店当たりだったね」



「そうですね

他のも美味しそうですし」



「これも食べてみる?」



「えっいやそんな大丈夫です」



「遠慮しなくてもいいよ

一口ぐらいどう?」



「えっとそれじゃあ一口だけ…」



「それじゃあ…はいどうぞ」

達也さんが自分のケーキを一口分に切ってフォークに刺すと私の方へと向ける

それに私は近づきパクっと食付き口の中でフォークからケーキを抜くと元の体勢に戻ってチーズケーキを噛みしめる




「うん、これも美味しいですね!!

…ん?」

達也さんに感想を伝えるも達也さんはフォークを私の方に向けたまま少し驚いた表情で固まっていた




「どうかしましたか?」



「えっ!?いや別になんでもないよ!?」

私の言葉で我に返ったのか慌てて腕を戻した

んーなんだろうこの反応は

てか顔が少し赤くなってて照れてるようにも見えますが

可愛いですね萌えますねギャップと言うやつですかね

でも恥ずかしい事なんてあった?

まあ私なんかと居るのが恥ずかしいと思いますが

…これは自虐過ぎて自分にダメージ来ますね



なんだなんだ気になるよ

こんなイケメンが恥ずかしがることってなんなのさ!!

・・・あれ?もしかして…もしかしてだけど



あーんのせいか!?



そう言えばあーんっていうのは普通は男女でしないんだよね!!

男女だとカップル限定のものだったんだよね!!

完全にいつもの友達のノリで普通に食べてしまったよ!!

達也さんのボケを私は潰してしまったよ!!

やってしまった!!




「すっすみません!!

ついいつも友達に餌付けされてる時みたいにしちゃって

すみませんでした!!」



「餌付…け?」



「大学時代からの話なんですけど

動物に餌やる感覚で友達がよく食べさせてくるんです

食べなかったら食べるまでジッと目の前に置いてまったり

食べたら食べたで何回もやって来て

他のクラスメートとかも面白がってやって来たりで

それに私も慣れて癖になったと言うか…すみませんでした」

豚に餌をやるノリだったんだろうね

おかげで学校に居る時にお腹が空いてた事はなかったぐらいですよ




「なるほど

でもその気持ち少し分かるかも

心暖は美味しそうに食べるからみんな食べさせたくなるんだと思うよ」



「面白がってるだけです」



「そんな事ないと思うけどな

俺もしたくなるよ

という訳でもう一口どうぞ」



「…達也さん面白がってますよね?」



「全然?」



「…いただきます!!」

クスっと笑いながら言う達也さんに少しため息をつくも

私は開き直ってその餌に食いついた

貰えるものは頂きましょう美味しいですから

ってそんな事を思ってるからブクブク太ってるんですけどね!!

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