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「それじゃあ達也くんは何か心暖ちゃんに質問とかある?」



「そうですねじゃあ定番ですけど…ご趣味は?」

ド定番の質問に吹き出しそうになったのを必死でこらえた

だってお見合いのイメージ=ご趣味は?だもん

これ全国老若男女関係なく共通じゃないですか?

てかそれを自分でも分かっているのか達也さんは少し照れたようにハニカミながら言ってきた



なんですかそれは

守りたいこの笑顔ですか

てか貴方こそハニカミ王子じゃないですか

今冷静じゃなかったら一発で落ちていましたよこの処女は



ってそんな事を考えてる暇ではない

お答えをしなければ

趣味…私の趣味と言えば…




「音楽鑑賞…です…」

あっごめんなさい冷静を取り戻してもコミュ症は治りませんでした

だって相手イケメンなんだよ!?I・KE・ME・Nなんですよ!?

苦手なんですよカッコイイ人と話すの

でも協力して円満な状態でお見合いを終わらせなければならないからね

次からは頑張るよ次の返答は頑張るよ




「音楽好きなんですか?」



「はい」

よしっ!!ちゃんと返答できたよ!!

って普通に返事しただけだけど




「俺も音楽好きですよ

聞くの好きですけど自分でギター弾くのも好きです

心暖さんは聞く専門ですか?」



「小さい頃にピアノを少し…」



「ピアノですかいいですね女性らしくて」



「あっそう言えばおばさんも心暖ちゃんのピアノの発表会見に行ったことあるわね

ドレス見たいなお洋服着て可愛かったの覚えてるわ」



「ホントあの頃は可愛かったわ」



「それは1度見てみたいですね」

可愛いわけ無いだろうが

小さい頃からパツパツのおデブちゃんだったんだから

てか達也さん返しが本当に上手いですね

興味ないのにさらりと言えちゃって

イケメンはコミュニケーション能力も高いんですね

羨ましい




「達也くんの趣味は何?」

コミュ症の私に変わっておばちゃんが達也さんに質問してくれた

さすが仲介人




「俺は映画鑑賞ですかね

と言ってもあんまり見に行けないんですけどね

だからいつもDVD借りに行く事になってます」

あー私と同じだ

でも私の場合は一緒に行ってくれる人が居ないんだけどね

友達はみんな正社員で私みたいに暇じゃないんだよね

それに私の友達にはほぼほぼ彼氏彼女が居るんですよ

だからみんな恋人と…ね…(泣)



「あとゲームが好きです」

ゲームするんだイケメンなのに

私のような見た目からしてオタクしかしないものだと思ってた

イケメンがゲームするとか都市伝説だと思ってた




「あらやっぱり男の子ね

心暖の兄もたまにしてるわ

それに心暖もよくするわよね」



「えっ!?…うっ…うん…」

オカンよそれはナイスな行動ではないよ!!

あぁ…オタクだとバレてしまった…

いや別に達也さんにどう思われようが今日で会うの最初で最後だからいいけどさ

それでも少しは良く思われたいと思って居ましたよ

見栄を貼ろうとしてましたよ心の奥では!!

だって女の子だもん!!(泣)




「どういうゲームなさるんですか?」



「主にRPGを…」



「いいですねRPG

俺もやりますよ

でも普段はアクションばっかりやってるんですけどね」



「達也くんも結構ゲームやるのね」



「小さい頃は外にも遊びに行かずに

ゲームばっかりして遊んでたんですよ

結局仕事もゲームの方に行っちゃって」



「あらお仕事はゲームクリエーターか何か?」



「いえゲームクリエーターと言うよりアプリの開発です」

IT企業の正社員キタコレ

イケメンでコミュニケーション能力高くてIT企業に努めている

なんですかこの完璧人間は

それに比べて私ときたらデブ、コミュ症、フリーター

…あー今直ぐここから逃げ出したい!!



なんですかこの差は

1年違うだけでこんなにも違うんですか

…ダメだ虚しくなってきた

てか達也さんにも悪いことしたな

こんな時間の無駄な事させて

あー私があそこでいつもの感じで断っていればこんなお見合い無かったのに

あとで謝らないと



そこからお見合いが終わるまで何を話したかあんまり記憶にない

なんだかボーっとしてしまって達也さんの協力もできず終わっていった

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