邪魅と刀と化物と
何とか学校に着き、席についた。そして、1時限目の準備をしていると何かの気配を感じ、私はすぐさま立ち上がる
ガタッ!
青「うわ!?びっくりした。……どうしたの?」
心配かけると面倒な事になると思った要は嘘をつく
『あ、いやちょっと先生に呼ばれてて』
青「なるほど!なら早く行ってきな♪」
私は戸塚に手を振り、教室を飛び出した
青「……ッフ、クスクスッ」
一人残された教室で戸塚が笑っているのに、気づかずに…
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私は気配をたどりながら、妖怪がいる所へ走る
『ここか…』
ついた場所は、あまり使われていない北校舎の第一家庭科室。
ここは、心霊現象が起こると言われていて、ほとんど寄りつく人がいない
ガラッ
扉を開け、妖怪を捜す
『いた……』
一番端っこ側で、ひっそり佇んでいた妖怪に話しかける要
『貴方何で、こんなとこにいるの』
「き…ぁ……こ…ぉ……す」
ボソボソ何か言っているみたいだが声が、か細くてよく聞こえない
そして、その妖怪がくるりとこちらを振り向く…。
私は妖怪の姿に思わず目を細める
『ほぅ……邪魅か』
邪「人間ごときが妾の名前を口にするな…!」
邪魅が襲いかかってくるかと思い防御するが、何故か姿が見えない……
『……ッチ』
気配を感じとろうとした、その刹那
『……クッ!』
突然現れた邪魅のひじが要の鳩尾を直撃したのだ
力が強すぎて、廊下の窓から放り出される
邪「………」
『このままじゃ……!』
私はまだやる事があるのに──
ガサッガサガサッ
色々考える暇もなく、要は落ちる
だが幸いにも、落ちた場所が木だったので、かすり傷で済んだ
『いくか…』
一息ついた後、木から降り邪魅を捜す。因みにもう家庭科室には、居なかった
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in校舎裏
捜し回って30分、皆もうとっくに1時限目の授業をしている頃だろう
『はぁー1時限目日本史だったのにな………ん?』
前を見ると邪魅がいた邪魅は、要に気づいておらず
今がチャンスと思った要は手を合わせながら、唱える
『柊の名によって姿を現せ……魔ヶ津十六夜』
すると、手の平から刀がでてきた
流石にこの刀の妖気に気づいたのか、こちらに顔を向け、ほぅ…とだけ言った
要は刀を構え直し、一言……
『目には、目を…歯には歯を…化物には、化物ってね』
そして邪魅に向かって走っていくのだ──
読んでくれて、ありがとうございます!
邪魅っていう妖怪を登場させてみました。
どんな妖怪か気になる読者様は、自分でググってください( ´∀`)←