戸塚と視線と始まりと
朝の外は、少し肌寒いけど清々しくて、気持ちが良いから好きだ
因みにここは、ドがつくほどの田舎で、昔ながらの面影が結構残っている。だから妖怪も沢山いるらしい…
『まぁ急いでも悪い結果がでるだけだから…気長に行こう』
?「そうだぞ!でも気長過ぎるのもダメだよ!ガッコー遅れるぞ!」
朝には似合わない元気な声が後ろから、聞こえてくる。私は、そういう事じゃないけどね。と思いながらも振り返り、その子の名前を呼ぶ
『そうだね、戸塚 青葉、おはよう』
青「アンタねぇ…またフルネームかい!!あ、おはよ♪」
『ごめん、名前呼びは、どうも不慣れで』
青「まぁいいわよ!その内呼んでくれるって信じてるから♪」
元気に、ニコッと笑いかける戸塚に要は
『はいはい、その内ね』
と苦笑しながら言う
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一緒に登校しているが、二人並んで登校は、珍しくはない
因みに戸塚 青葉は高校生1年の春、入学式の時に話しかけてくれた、同級生だ。
それからずっと、仲良くしてくれている
※今は高校1の5月下旬です
戸塚は、いつも元気で、皆からも慕われているのだ、そんな子が何故私と仲良くしてくれるのかは謎
青「ちょ…何か考え事?顔険しいよ!?」
『あぁ、ごめんあっちの竹やぶから視線感じたから(ニコッ』
青「なにそれ怖い…!」
面白半分で言ったが、洒落になってなかった、らしく要に引っ付く
『……冗談だよ』
青「それ冗談になんないって…」
ふぅ…と一息ついた青葉が話を続けた
青「でもここの森ホントに危ないから気をつけた方がいいよ」
要は戸塚の話を聞きながら、尻目に竹やぶをジーッと睨む
『そうだね…気をつけないと』
ざわざわ…
風が吹き荒れ、青葉の短い茶髪と要の長い黒髪を撫でる
『ほら、早く行こう学校に遅れる』
青「う、うん」
私達は急いで、この場所を後にした。
え?だって……私達をジッと見つめていた妖怪と目が合ったからかな…?