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その45
僕は自分の推理を決定づける質問を投げかける。「誰かこの村に、人間以外の種族がいるかどうか知りませんか?」僕の質問に皆、顔を見合わせる。「いえ、私は存じません。宿屋を任されている関係上、そんな事があれば必ず耳に入ってくるはずです。」支配人が答える。後の者達も次々と同様の事を言った。
僕の推理は確信に変わった。あいつしかいない。そう、村にはいる直前にすれ違った塗装屋。いや、塗装屋の振りをしたあのエルフ以外にありえない。言うまでもなくエルフは高度な魔法を使えるし、魔法関係の知識も豊富だ。すれ違った瞬間、魔霊黒衣に気づいたに違いない。たとえ確証がなくてもね……。




