63/77
その36
皆が好奇とも疑惑ともつかぬ目つきで門番を見る。「それで、何故かどうしてもその黒いローブが欲しくなってしまって……。村長の経営する酒場に俺の友達がいるんですが、そいつの言うことにゃ、そちらの魔法使いさんが村営の宿屋に泊まるっていうんで行ってみたんです」なるほど、見張られてたわけだ。
「で、この人が露天風呂に向かったんでこれはチャンスだと思いまして……」「そこでローブを盗んだんだな!」隊員が付け加える。「お前の話はにわかには信じられん。本当だというのなら、そのお前をそそのかした奴は誰なんだ。それを言わなければお前の罪は軽減されないぞ」年長者が男に厳しく尋ねた。




