62/77
その35
被害者本人がそう言っているのだ。これまでの事で多少は僕を見る目も変わって来たのだろう。隊員は首を振り男の告白を促した。「この人を見送った後、俺は一応、村長に知らせた方がよいと思って、屋敷へと向かいました。その途中で声をかけられたのです」なるほど、この男が村長に知らせたのだな。
彼が知らせに走らなければ、村長が馬車で迎えに来る事はなかった。そうなっていたら、結構面倒な事になっていた可能性大だ。知らぬ事とはいえ、ちょっと懲らしめすぎたかなぁ。門番の告白は続く。「その人の目が語りかけてくるのです。あれはスゴくいいものだ。いっその事、自分の物にしてしまえ、と」




